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2014_W杯(29)・・NHK「スポーツ・プラス」での放送が1日ズレたこと・・そしてブラジルのアイルトン・セナ・・(2014年7月7日、月曜日)

「へ〜っ・・3週間もレンタカーを借りていたのに、何事もなかったって・・それも、北部のレシフェで〜!?・・」

「そりゃオマエ、かなり、ついていんじゃないか・・まあ、ここ(サンパウロ)では、比較的落ち着いた運転をする人が多いけれど、メンタリティーが熱い、北部のブラジル人の運転は、とても荒っぽいって聞いているからな・・」

「たしかに、そうかもしれない・・いま見ていても、サンパウロの人たちの運転は、レシフェとは、かなり雰囲気が違うよな・・ということは、何事もなかったのは幸運だったっちゅうことか?」

「そうだと思うよ・・何せブラジルの一般ドライバーには、アイルトン・セナだけじゃなく、ネルソン・ピケだって、エマーソン・フィッティパルディだっているからな・・あははっ・・」

昨日、友人のクルマで、カンピーナスへ向かっているときの会話でした。そのコラムは「こちら」

ホント、たしかに南部の人たちの運転は、「比較的」おだやかだよね。

「そりゃ、そうだよ・・見てみろよ・・こんなに頻繁にレーダー&カメラが設置されているんだからな・・」

たしかに、異常なくらいレーダー&カメラが多い。カンピーナスに入ってからは、まさに数珠つなぎ・・ってな感じがするくらい頻繁に、レーダー&カメラに出くわすんだよ。

これじゃ、セナだってピケだって、フィッティパルディだって、ビビるでしょ・・あははっ。

まあ、そんな「脅し」もそうだけれど、そこでは、北部と南部の人々のメンタリティーの違いも大きそうだね。

もう何度も書いているように、南半球のブラジルでは、南部へ行くほど「寒い国の人々」になるんだよ。ヨーロッパでも、イタリアやギリシャといった南部の人々と、ドイツや北欧、ロシアといった北部の人々のメンタリティーには、かなりの差異があるからね。

そして南部の人々が、ドイツ人を、こんな風に腐(くさ)すんだ。

「アイツ等は、生きるために生活しているんだろ・・それに対してオレ達は、人生を楽しむために生きてるんだよ・・」

まあ、これ以上の(社会環境や精神・心理環境のメカニズムに関する!?)論評は避けましょうね。そこには、プラスとマイナス要素がありますからネ。あははっ・・

そうそう、南部ブラジル人のドライビング。それは、比較的、落ち着いている。それに対して、北部ブラジル人のドライビングは・・。

もう何度も書いたけれど、でも、もう一度。

ちょっとでも、前後のクルマの間にスペースがあったら、まず例外なく、「クルマのアタマ」を突き入れて割り込んでくる。

だから彼らは、車間距離を大きく取らない。それだけじゃなく、前のクルマが少しでも遅かったら、ハイビームにして車間距離を詰め、「ドケ、ドケ〜〜ッ!!」ってな乱暴なことをする。

隣の車線のクルマが、ウインカーを出して車線変更の意志を示そうモノなら、すぐに車間距離を詰めて決して入れようとしない。

でもサ、アタマを突き入れられちゃったら、「オマエも、ヤルな〜〜・・」ってな感じで、何事もなかったかのように譲(ゆず)るんだよ。

また、二車線の道路で、左右の車が、少しでもスペースを空けたら、そこに突っ込んで抜き去っていくような強者(馬鹿者)もいる。

もちろん単車は、クルマの間をガンガン突き進んでいく。

そんな交通環境なんだけれど、だからこそ「このポイント」だけは言っておかなければなりませんよね。それは、何をやられても、決してケンカが始まることはない・・。

多分・・。ケンカは、そのまま「≒」で、「殺し合い」を意味するから・・ということなんだろうね。

誤解と批判を恐れずに言えば、こちらは狩猟民族だからとなんだろうと思うわけですよ。農耕民族の日本とは違う。

こちらでは、争い事は、即そのまま「命」をイメージしなきゃいけないっちゅうことなのかもしれないよね。それに対して日本じゃ、まあ殺し合いに発展することなく、罵(ののし)り合いで済むというイメージかもしれないよね。

まあ、もちろん、「そのメカニズム」については、これ以上詳しくは分析できないけれど、とにかく、あんな乱暴な運転がぶつかり合っているにもかかわらず、これまで、路上でのケンカは、見たことがないということは付け加えておかなければいけないと思ったわけです。

でも事故は、たくさん見たよ。

そりゃ、そうだ。人間の「対応能力」には限界があるわけで、全員が、セナやピケじゃない。だから、乱暴に自己主張ドライブをする人の「相手方」に、それなりの「ウデ」が備わっていなければ、そりゃ、事故につながってしまうのも当然でしょ。

でも、まあ、たしかにブラジル人には、運転がうまい人たちが多い・・と感じる。

カンピーナスからサンパウロへ長距離バスで戻るとき、最前列の席がとれたんだけれど、そのバスの運転手さんを見ていて、本当に、「コイツら、上手いな〜・・」なんて感嘆したんですよ。

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まあ、とにかく、クルマの運転の仕方や、それによって生じる様々な出来事の背景に、個人的なパーソナリティーだけじゃなく、「社会文化」も大きく影響しているって体感していた筆者なのでした。

最後に、先日「告知」した、NHK総合放送のスポーツ・プラス(ウイークデイの2320時-2330時)への出演ですが、本日の「7日」ではなく、明日の「8日」に繰り下がったと連絡がありました。

ということは、私の服装や発言が、放送コードに引っ掛からなかったということか・・ヘヘッ。

さて今日は、深夜に出発する長距離夜行(フルフラット)バスで、決戦の地、ベロ・オリゾンテへ行ってきます。ではまた・・

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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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