The Core Column
			 The Core Column(69)_テーマ「気づき」・・サッカーの根源メカニズム・・(2021年12月29日、水曜日) The Core Column(69)_テーマ「気づき」・・サッカーの根源メカニズム・・(2021年12月29日、水曜日)
 
 
 
- ■2021年、皇后杯、準々決勝・・
 
 今日・・
 
 日テレ・東京ヴェルディ・メニーナが、大宮アルディージャ女子プロチームに勝利し、皇后杯の準決勝に駒を進めた。
 
 彼女たちは、「WEリーグ」日テレ・東京ヴェルディ・ベレーザのジュニア育成チーム(!!)だぜ。
 
 とにかく、その立派な闘いっぷりに、驚かされた。
 
 アタマを「ガツンッ!」ってブン殴られた気分。
 
 そこで(育成チームの!)メニーナが魅せつづけた、まさにクリエイティブの極みとも言える、人とボールの「活発」な動きに、感動さえ、覚えた。
 
 そう・・
 
 忠実に、創造的に連動する(ハードワーク満載の!)ボール奪取プロセス(守備)を絶対ベースに・・
 
 次の攻撃では、軽快にボールを止め、コントロールしながら、正確にパスを回すメニーナ。
 
 また、チャンスとなったら、躊躇することなく、勝負ドリブルをブチかます。
 
 そんなだから、どんなに強い相手であっても、高質なサッカーを展開できるのも道理・・。
 
 そういえば、数日前の4回戦じゃ、WEリーグ首位の「INAC神戸レオネッサ」に、「1-2」で勝利したよね。
 
 ジュニア育成チームが・・
 
 そのコトは、TVスポーツニュースでも大きく採りあげられた。
 
 だから私も、興味が湧いてきたっちゅうわけだ。
 
 そして・・
 
 とにかく、日テレ・東京ヴェルディ・メニーナ(ホントに、中学生、高校生のチームだぜ!!)の高質サッカーに、アタマを「ガツンッ!」と・・。
 
 そして、「気づき」というメインテーマの一環である、「サッカー根源メカニズム」に取り組む「意欲」をかき立てられたっちゅうわけさ。
 
 そうそう・・
 
 彼女たちは、次の、1月5日に行われる「皇后杯・準決勝」じゃ、今日、お姉さんのベレーザを退けた「ジェフ市原・千葉レディース」と激突するんだよ。
 
 もう、ホント、今から、めちゃくちゃ楽しみだ。
 
 ■さて、ということで、サッカーの根源メカニズム・・
 
 チト、お堅いタイトルだけれど・・
 
 要は、サッカーでは・・
 
 イレギュラーするボールを、カラダのなかで比較的ニブい「足」をつかって扱うことで、不確実な要素(ファクター)が山盛りっちゅうことだ。
 
 たまに、バスケットボールやハンドボールを観戦するけれど・・
 
 ボールを「持つ」プレイヤーは、ほとんど、ボールは観ず、周りの敵とチームメイトの動き(イメージ)を観察しながらボールをキープする(次のコンビネーションのイメージ構築!?)。
 
 でもサッカーでは、ボールがイレギュラーするわけだから、常に、スッ、スッと、視線をボールに「落とさなければ」ならない。
 
 また足でボールを扱うわけだから、「手」のようには、もちろん、いかない。
 
 この「差」は、とても大きい。
 
 要は・・
 
 手を使うボールゲームでは、常に、周りの状況(その変化の傾向!?)を正確に把握できるだけじゃなく、動き回る味方との「イメージング共有」も、より素早く正確にできる。
 
 それに対して・・
 
 サッカーじゃ、そう簡単にはいかない。
 
 選手たちには、ボールを見てコントロールしながら、周りの状況も、しっかりと把握(イメージ)出来なきゃいけないのだ。
 
 だからこそ、ボールを(極力!)見ないトラップやコントロールが、とても重要なテクニック基盤になるというわけだ。
 
 ドイツ留学時代・・
 
 旧ユーゴスラビアで、「下半分」を黒く塗りつぶしたメガネを掛けてプレーするトレーニングを観たことがあったっけ。
 
 さすがに、東欧のブラジルと呼ばれた強豪だ。
 
 とにかくサッカーが、ボールと周りの状況を認識しながら「次」をイメージするのが簡単ではないという、サッカーの根源メカニズムに触れたかった。
 
 こんなボールゲーム(集団球技)は、他にはない。
 
 だからこそ・・
 
 鋭い「気づき」が重要な意味をもってくるというわけだ。
 
 ボールコントロールだけじゃなく、マーク相手のアクションや、味方の動き、また、出来ては消え、消えては出来るスペースに対する鋭い「気づき」・・ね。
 
 そして、だからこそ・・
 
 そんな難しいサッカー根源メカニズムを、自在に「操る」、日テレ・東京ヴェルディ・メニーナの安定したプレーに、感銘を受けたのさ。
 
 ということで・・
 
 今回は、テーマを、もう一つ・・
 
 ■攻撃と守備の、目的・・
 
 今日・・
 
 皇后杯での日テレ・東京ヴェルディ・メニーナの大活躍に刺激され、サッカーの根源メカニズムだけは表明しておこうとキーボードに向かったけれど・・
 
 どうも、内容が、あっちへ行ったり、こっちへ来たり・・ってな具合で、うまく安定させられない。
 
 まあ、話題がフッ飛ぶのは、いつものコトだと、ご容赦あれ・・ですかね。
 
 とにかく・・
 
 今回コラムは、攻守の目的というテーマで締めることにします。
 
 いつも書いているように・・
 
 守備の目的は、ボールを奪い返すことであり、決して、ゴールを「守る」ことじゃ、ありません。
 
 また攻撃の目的「も」、シュートを打つことであり、ゴールを奪うことじゃありません。
 
 もちろん、結果としての目的ということであれば、それは、ゴールを奪い、ゴールを守るコト・・だけれど・・さ。
 
 でも・・
 
 私のコラムの思考オブジェクト(対象)は、あくまでも「プロセス」なんですよ。
 
 だから・・
 
 シュートを打つためのプロセスでは、スペース攻略が、具体的な目的になるし・・
 
 そこに至るプロセスでは、しっかりと人とボールを動かしたり、「組織」と「個」を、うまくバランスさせることなど、さまざまな要素が、絡み合ってきます。
 
 とはいっても・・
 
 シュート決定力だけは、まったく別次元のテーマだけれど、さ。
 
 また守備では・・
 
 素早く効果的な「攻守の切り替え」を絶対ベースに・・
 
 ・・積極的&攻撃的チェイス&チェック・・
 
 ・・ボールがないところでのマーキング・・
 
 ・・次のカバーリングやインターセプト・・
 
 ・・協力プレスへの集散・・
 
 ・・そして最終勝負ポイントでの「最後の半歩」・・
 
 ・・ってな「連動」ファクターがある。
 
 とはいっても・・
 
 攻撃でも守備においても、ある程度の「目的達成フロー・イメージング」は、必要かもね。
 
 どのように、相手の「ボール」を展開させ、追い込んでいくのか・・とか・・
 
 相手ディフェンスのイメージを「引きつけ」ながら、いかに、その逆を突いていくのか・・とかね。
 
 でも、そこには・・
 
 不確実なサッカーだから、フィールド上の状況が、次の瞬間には、まったく違ったモノになってしまうという確かな事実がある。
 
 だからこそ、わたしは・・
 
 そんな、ケーススタディ的な「限定イメージング」を、「カタチ」って表現するわけさ。
 
 でも、このコラムシリーズでは・・
 
 あくまでも・・
 
 攻守にわたって、状況の変化に「気づき」ながら、チームメイトたちと「次の展開」を「イメージ・シェア」する、コミュニケーションの「質の向上」をターゲットにするわけさ。
 
 そう、ある程度の「方向性」を共有する、一貫した「気づきベクトル」を、チームのなかに浸透させるためにね。
 
 ターゲットイメージは、常に「変化」しながらも、大きなベクトル上では連動する(!?)イメージングのシェアっちゅうことかもね。
 
 ・・ってな感じで、シリーズを展開させていければ・・って思っている筆者なのであ〜る。
 
 さて、どうなることやら・・
 
 請う、ご期待。
 
 (不定期につづく)
 
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 「The Core Column」の全リストは、「こちら」です。
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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは ”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。 ”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
 
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