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- 2012_ヨーロッパの日本人・・香川真司・・ちょっとヒザのケガが心配・・(マンUvsブラガ、3-2)・・(2012年10月24日、水曜日)
- どうも皆さん・・、帰国しています。
ということで今日は、UEFAチャンピオンズリーグで逆転勝利を収めたマンチェスター・ユナイテッドの香川真司について、簡単にメモっておくことにしました。
残念ながら、(多分ヒザのケガのために!?)前半だけのプレーということになった香川真司だけれど、「1-2」となる、ハビエル・エルナンデスの(追い
かけ)ヘディングゴールをアシストするなど(一山越えるファーポストゾーンへの正確なラストクロス!)まあまあの存在感を発揮した。
それにしても、マンU選手たちの守備意識は高い。
その高さを、もっとも明確に感じ取れるのは、言うまでもなく、典型的な汗かきプレーであるチェイス&チェックの優れた量と質を認識したときだよね。もちろん、ボールがないところでの忠実&ダイナミックなプレーも含めてネ・・
もちろん「それ」は、サー・アレックス・ファーガソンによる、戦術&心理マネージメントの賜物です。
優れたコーチは、「人間の弱さとの闘い」という、チームマネージメントにおける深層のメカニズムを深く理解し、勇気をもって立ち向かうことができるモノです。ヘネス・ヴァイスヴァイラーしかり、リヌス・ミケルスしかり、はたまたヴァレリー・ロヴァノフスキーしかり・・
とにかく、ボールを失った次の瞬間にマンU選手たちがブチかます、素早く効果的な攻守の切り替えと積極的チェイス&チェックは、見応え十分だった。だからこそ、互いの(ボール絡み&ボールがないところでの)プレーが有機的に連鎖しつづける組織ディフェンスが光り輝く。
ということで、マンUのスター選手たちがブチかましつづける積極的な「ハードワークの流れ」に、香川真司も乗らないはずがない。
攻撃での組織プレー(感覚レベルと、イメージ描写能力)は、誰もが太鼓判を押す香川真司。でも、守備や、ドリブル突破チャレンジに代表される個の勝負プレーとなると、まだまだ課題が山積み。彼自身も「しっかりと」意識しているようにね・・
もちろん、そんな課題に対する意識付けと、それを乗り越えていこうとする(誠実な)意志の高さこそが、香川真司の、香川真司たる所以なんだけれどね。
とにかく、日本代表のゲームも含め、意識と意志が高いからこその「日進月歩」を体感できることは至極の悦びだということが言いたかった。
ところで、マンUの攻撃陣。
この試合での基本的な選手タイプとポジションの組み合わせ(戦術的な役割イメージ)だけれど、多分それは、ハビエル・エルナンデスとファン・ペルジーのトップコンビの後方に、ルーニー、クレヴァリー、そして香川真司のトリオが控えるといったイメージだったんだろうね。
でも実際は、中盤の底(アンカー)のフレッチャーと、最前線のセンターやサイドゾーンに留まるハビエル・エルナンデスの2人を除いた中盤の4人(ファ
ン・ペルジー、ルーニー、クレヴァリー、香川真司)が、縦横無尽にポジションをチェンジしながら、攻守の流れに絡んでいく(攻守の流れを作る!)・・っ
ちゅうイメージだった。
それは、まさにポジションなしのサッカー・・
守備では、忠実&ダイナミックなチェイス&チェックを基盤に、その周りの味方が、ボールを奪い返すために、縦横無尽に動き回る。
攻撃では、(相手守備ウラの)スペースを攻略するために、これまた縦横無尽のポジションチェンジをブチかます。
もちろん基本的なポジショニングと戦術的タスクは意識しているんだろうけれど(一旦ゲームの流れが落ち着いたら「その」ポジションに戻っていくからネ)、攻撃が流れはじめたら、それこそ縦横無尽に動き回るんだよ。
目的は、相手守備のウラのスペースを攻略すること(シュートを打つこと!)。そのために、人とボールをしっかりと動かしつづけながら、自由に、何でもやる。そこでは、型にはまった(システム的な!?)イメージに縛られることほどバカげた現象はない。
それでも、基本的な「攻めの流れに対するイメージを持つこと」は大事だよね。例えば、しっかりとサイドゾーンを活用する・・とかね。
前半のマンUの攻めは、中央に偏っていく傾向が強すぎた。でも後半は、しっかりとグラウンドを広く使うようになった。だから、両サイドでの、(その時点
でサイドに流れていた!?)ハーフ選手とサイドバックによるタテのポジションチェンジも、より効果的に機能するようになった。
そして、サイドゾーンからの(ちょっと早めのタイミング!?)クロスボールが、ファーサイドスペースにフリーで走り込んだハビエル・エルナンデスにピタリと合った。爆発ヘディングシュート!!
繰り返すけれど、基本的なポジションと戦術タスクのイメージ(システムと呼ばれるモノ!?)には、ある程度の意味合いはある。でも、それに縛られ過ぎるのはバカげたことだ。
選手たちは、「トライアングル」を作ろうとしてプレーしているわけじゃない。また、ダイヤモンド型の中盤を構成しようとして(そのバランスを維持しようとして!?)プレーしているわけでもない。
あくまでも彼らは、スペースを効果的に攻略し、そしてシュートを打つために、自由にプレー(攻撃)しているんだよ。もちろん、共通のチーム戦術的なイメージをベースにしてね・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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