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2013_国際親善試合・・最後の15分間に、世界との最後の僅差の「部分溶解」をみた・・それ以外のテーマもランダムに・・(ベルギーvs日本、 2-3)・・(2013年11月20日、水曜日)

・・まず、何といっても、ベルギーが2点目をブチ込んでからの、ロスタイムを入れた15分間の日本の守備について考えをまとめなければ・・

・・あっと、今日もドイツまで帰らなければならないから、気付いたポイントを、ランダムに「書きなぐる」ことにさせてもらいます・・悪しからず・・

・・ということで、最後の15分間・・私は、その時間帯での日本の守備に目を凝らしていた・・

・・もちろんベルギーは、一点を追って、残るエネルギーを爆発させてきたわけだからね・・

・・もちろん、最初のアプローチ(チェイス&チェック)から、次、その次のマーキング・・相手ボールホルダーのボールの動きが停滞した次の瞬間にブチかます協力プレス・・

・・そして、何といっても、ボールがないところでの忠実マーキングと、最後の瞬間に効いてくるカバーリングの動き・・

・・それらの組織的な「連動アクション」も素晴らしかった・・

・・でも、私は、とにかく、局面でのボールをめぐる「せめぎ合い」の内容に、感嘆していた・・

・・要は、日本の強者たちは、ベルギーの「世界の強者」との局面でのせめぎ合いに対し、まったく後れを取っていなかったんだよ・・

・・この試合を見た方は、ベルギーの個のチカラが世界のトップレベルだという事実を確認されたに違いない・・そう、彼らの個のチカラは、世界の超一流なんだ・・

・・それが、ベルギーが一気にワールドカップ優勝候補に名乗りを上げた、もっとも大きな要因だった・・

・・ここでは、その背景要因となった個のチカラの発展というテーマについて言及することはしないけれど・・

・・とにかく、ベルギー代表の選手たちは、イングランド・プレミアリーグを中心に、世界のトップクラブで主力を張る連中なんだぜ・・でも・・

・・そう、たしかに秘めたるチカラは世界トップではあるけれど、でもこの試合では、あまりにも、局面での「個の勝負」にこだわり過ぎた・・

・・まあ、日本を甘くみたという要素もあったのかな・・だから、ギリギリの競り合いにおいても「最後の半歩」が出なかった・・また、攻守にわたるハードワークも足りなかった・・

・・でも、ロスタイムも含めた最後の15分間には、ベルギー本来のチカラ(特に、局面での個の勝負プレー能力)が、かなり高いレベルで表現されていたんだよ・・

・・もちろん、組織プレーに関しては(ボールがないところでのハードワーク等!!)、最後の最後まで立て直すことは出来なかったけれどネ・・

・・要は、ゲームのはじめから「タガ」が外れていたから、試合中に、そのマイナスイメージを調整し、組織サッカーの機能性を引き上げるなんて芸当はできなかったということだ・・

・・でもサ・・その最後の15分間でのベルギー選手たちは、攻守にわたって、本当に、最高のダイナミズム(同点ゴールを奪うことに対する強烈な意志!)を魅せた・・

・・ボール奪取へのエネルギー・・そしてシュートをブチかまそうとするエネルギー・・それらが炸裂する・・

・・両方ともに、その「迫力」だけは、すごかったんだよ・・でも・・

・・そう、確かにボール奪取という側面では、その効果レベルは、それまでの比ではないほどの効果を発揮した・・そして、ものすごいチカラの差をみせつけられた・・でも攻撃では・・

・・そう、日本代表は、ベルギーの「ゴリ押し個人勝負プレー」を、ほぼ完璧に抑え込んだんだよ・・それは、見ているこちらが感動を覚えるほど素晴らしい「戦う意志」だった・・

・・ということで、最初のポイントとして、ゲーム最後の15分間の「攻防」にこそ、両チームの本当の実力が、かなりのレベルで表現されていた・・と思うわけなのですよ・・

・・そして、だからこそ、日本が、世界の強豪に対しても、「互角」に立派な闘い(強烈な意志)を披露できていた・・と思うわけです・・

・・昨年10月のフランス戦とブラジル戦、そして今年6月のコンフェデレーションズカップ、また10月の東欧遠征と今回のヨーロッパの強豪との2連戦のことを考える・・

・・たしかに、ブラジルとは実力の差が明確に見えていた・・でも、コンフェデでのイタリア戦とか、結果が伴わなかったとはいっても、セルビア戦とベラルーシ戦、そして今回のオランダの後半と、このベルギー戦・・

・・そこで展開されたサッカーの内容は、まさに互角の(もちろん部分的には「凌駕」という表現が当てはまるほどの内容の!!)せめぎ合いというレベルまで高めることができていた思う・・

・・だからこそ、失うモノが全くなくなってからの、後半最後の15分間の「実質的なゲーム内容」が、とても興味深かったんだよ・・

・・まあ、もちろん、セットプレーがツボにはまったら、日本はノーチャンスだったわけだけれど、彼らは、2失点目以降は、ポジショニング等を工夫することで、とても効果的に対処できていた・・

・・ということで、最後の15分間にも、日本の大きな進化が見られたと思っている筆者なのです・・

・・もちろん、今回「も」、ヨーロッパまで遠征してきて大正解だったし、とてもハッピーな感覚をもって帰国できる・・

・・この「世界トップとの最後の僅差」というテーマについては、「The Core Column」でも取りあげた・・それについては、「このコラム」も参照してください・・

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・・ということで、ここからは、ホントにランダムにテーマをビックアップていきます・・

・・まず本田圭佑・・攻守にわたる彼のプレーを観ていると、なんか、世界トップへ向け、本物のブレイクスルーを達成しつつある・・とまで、思えてくる・・

・・攻守にわたるハードワークだけじゃなく、それをベースに、チャンスメイカーとしても、ゴールゲッターとしても、とても魅力的な実効プレーを展開するんだよ・・

・・たぶん「この進化」は、攻守にわたる組織プレーの「量と質」が大きく発展したことが、もっとも大きな要因なのだろうと思うよ・・

・・まあ、彼については、来年から、どこかの超一流チームで観られるようになるはずだから、そのことが楽しみで仕方なくなってきている・・

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・・次が、「大人のダブルボランチ」というテーマ・・

・・どうだろうね・・今回の2連戦では、山口螢を、長谷部誠と遠藤保仁に、交替に「組ませた」よね・・それは、それで、うまく機能していたと思う・・でも・・

・・そう、この試合の後半に戻された、本来の大人のダブルボランチが、とても魅力的に機能していたと思ったんだよ・・見慣れていたからなんだろうか??・・

・・いや、攻守のハードワークや、クリエイティブなカバーリングや協力プレスといった一連のコンテンツが、この二人にかかると、本当に素晴らしいバランスで「分担」される・・と、感じていたんだと思う・・

・・思い込みなんだろうか!?・・いや、たぶん事実だろうと思う・・まあ、帰国してからビデオで確認するけれどネ・・

・・あっと・・もちろん、山口螢のプレー内容が不満だったわけじゃないよ・・念のため・・

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・・ということで、前半37分に挙げた、日本の同点ゴールシーン・・

・・素晴らしいタテへのスルーパス(本田圭佑から酒井宏樹へ!)・・そして、例によっての、酒井宏樹からのスーパーなラストクロス・・

・・そのゴールシーンを観ながら、こんなことを思っていた・・

・・タイミングとコース、そして受ける方の体勢とポジショニングさえ上手くフィットすれば、どんなに屈強なディフェンスを相手にしても、確実に打ち破ることができる・・

・・日本は、あくまでも、組織で攻めなければいけないわけだから、サイドからのクロス攻撃がもっとも効果的だよね・・

・・ということで・・このゴールには、選手たちの確信レベルをアップさせるという意味合いでも、とても重要な意味が内包されていたと思うわけなのです・・

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・・組織サッカー・・

・・日本の基本ではあるけれど・・この頃は、その「組織」と「個人の勝負プレー」のバランスという視点でも、日本代表が、とても進化しはじめていると感じる・・特に、本田圭佑と香川真司・・

・・もちろん、まだ、パスをフリーで受けてから仕掛けるドリブル突破(勝負パスをスペースに入り込んで受けて仕掛けていくドリブル突破!)という勝負プレーがメインではあるけれど・・

・・それでも、今の本田圭佑と香川真司だったら、屈強なディフェンダーと、足を止めて「正対」した状態からでも、より高い確率で、その相手を抜き去って置き去りにできるかもしれない・・なんて思えてくる・・

・・ホント、楽しいね・・そんなシーンをイメージすることは・・

・・まあ、このテーマについても、「The Core Column」で取りあげたから、そちらもご参照あれ・・

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・・あっと・・シュートレンジ・・

・・それについては、ベルギーが秘めるチカラを、まざまざと感じさせられたよね・・

・・彼らは、蛮勇ではなく、確信をもってミドルシュートをブチかましつづけたんだよ・・その度に、こちはらフリーズするしかなかった・・

・・それほど、ヤツらのミドルシュートは、迫力満点だったんだ・・

・・まあ、このミドルシュートを積極的にブチかますというプレー姿勢も、生活文化と、かなり深くリンクしているよね・・

・・自己責任で、リスクに積極的にチャレンジしていけるマインド・・フムフム・・

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・・まだまだテーマはあるけれど、これからドイツまで帰らなければならないから、今日は、こんなところでご容赦・・

・・今週末には、エキサイティングな優勝争いが繰り広げられている「J」がある・・

・・フ〜〜ッ!・・楽しみで仕方ない・・皆さんも、とことんサッカーを愉しみましょう・・

・・ではまた〜〜・・

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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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