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2013_コンフェド杯_その9・・世界遺産(オウロ・プレット)へのツアー・・色々なことがあって面白かったぜ・・(2013年6月26日、水曜日)

どうも皆さん、チトご無沙汰してしまいました。いま、ブラジル対ウルグアイ戦のキックオフを、スタジアムのメディアセンターで待っているところです。

 ということで、ちょっと「雑感」的なコラムを書くことにしました。

 この二日間、ベロ・オリゾンテの日常を満喫していました。まあ、筆休めの休養。

 でも、ブラジルの組織委員会が主催してくれた、「世界遺産ツアー」には参加してきましたよ。もちろん、オウロ・プレット。

 参加者は、ほとんど日本人だったけれど、2人の中国人の方と、1人の南アフリカ人の方も一緒でした。

 ところで、オウロ・プレット。

 それは、ポルトガル語で「ブラック・ゴールド」という意味らしい。そこは、かつて、金の産地としてブラジル経済の中心的な存在だったそうな。

 金の発見で吹き荒れた、すさまじいまでのゴールドラッシュ。それまで何もない高原だった彼の地を、すぐに(金の発見から40年後には!?)10万人が生活する都市に変貌させてしまった。

 たしかに、その生い立ちを象徴するかのような(それで財を成した人々の寄進による)、素晴らしいバロック様式の教会や、オペラハウスやシティーホールなど豪奢な建築物が、至るところで存在感を魅せている。

 掲載した写真は、その一端。起伏の激しい地形を埋めつくすように建築物が建ち並んでいます。まさに壮観。ホント、来てよかった。

 ところで、そのバスツアー。ベロ・オリゾンテの中心街から、オウロ・プレットまで、渋滞などなければ、まあ1時間半くらいの行程ですかね。でもネ・・

 出発時にトラブルが起きてしまった。

 私と同僚ジャーナリストの方々(6人くらい・・そのなかに南アの方もいた)が、バスの運転手さんに置き去りにされてしまったのですよ。

 後で聞いたところによると、その運転手さんは、かなり時間的な余裕をもって集合していた他の参会者を乗り込ませた次の瞬間にはスタートしちゃったんだとか。

 そのことを(バスの中で)話してくれた同僚の方は、そのとき、「・・オイオイ・・約束の9時までは、まだ15分もあるぜ・・」なんて思ったけれど、どうにも、こうにも、ポルトガル語が分からない。だから、もう、その運転手の方に従うしかない。

 そんな状況で、我々、置き去りにされた参加者は、バスが来ないから途方に暮れていたっちゅう次第でした(ちゃんと9時10分前には約束の場所に到着していましたよ!)。

 そこに救世主が現れたんですよ。

 主催者が依頼した現地ガイドの方が、そこに居合わせたのです。そう、彼も置き去りにされた口。だから、すぐに運転手の方に電話してくれた。そして・・

 「運転手は、既に現地へ向かって出発したらしいのですが、すぐに戻ってくると言っています・・ご安心ください・・」と、頼もしいコーディネイトをしてくれた。それにしても・・サ。フ〜〜ッ!!

 その運転手の方は、まったく悪びれることなく、「私は、言われたとおりに8時45分にスタートしただけ・・」と涼しい顔らしい。ヘッ!?

 まあ、仕方ない。

 また昼食だけれど、現地のコーディネイターが、我々人数分を、あるレストランに予約を入れていたらしい。こちらは、自由だと思っていたから、ちょっとドギマギ。でも、まあ、主催者が気を利かせてくれたんだろうと、従うのですよ。

 でも、会計時に、またまたスッタモンダ。

 そのレストランは、食べ放題のバイキング形式。

 もちろんアルコールは別料金だけれど、食後のコーヒーはセット料金に入っているとのこと(1人37レアルだから、まあ高めだけれど、仕方ないと全員が納得して席に着いていた)。

 そして、会計。そこで、誰も納得しないコトが起きた。

 まず、(店の都合で!?)全額を、人数分で割った額を請求されたんですよ。そんな「割り勘」なんて聞いてない。

 もちろん人によっては、アルコールや別の飲み物を注文しているし、本数だって、まちまち。それに、基本料金自体が、想定外に高かった。そして、それだけじゃなく・・

 コーヒーはセット価格に含まれているということだったけれど、持ってこられたのは「エスプレッソ」だったんですよ。でもこちらは、彼らが言う「コーヒー」のことだろ・・と、何の疑いもなく飲んだ。でも・・

 そう、彼らは、エスプレッソ分を、別料金で請求してきたんですよ。

 そりゃ、ないだろ・・こっちは、持ってこられたから、「タダ・コーヒー」だと思っていたわけだから・・

 とにかく、一人ひとり別々に会計すること、また誰も特別に注文していなかった(!?)エスプレッソは、タダコーヒーとしてカウントすることを要求したんですよ。

 けれど、どうもラチがあかない(どうしてラチが明かなかったのかは、よく分からない・・コーディネイター&通訳もつるんでいた!?)。

 結局は、エスプレッソは価格の半分を支払い、割り勘にする・・ってなことで、ハナシがついたみたい(私は、どうでもよかった)。

 まあ、アチラは、最後は日本人だから妥協するに違いないと踏んでいたフシがある。それについては納得しないけれど、こんなんでエネルギーを使うこと自体・・。あっ・・そんな投げやりの姿勢が、いけないのか・・フ〜〜ッ!!

 結局、ある日本人カメラマンの方が、テーブルの端に座っていた6人分をまとめてカードで払ってくれた。わたしは、そのカードの請求額と、我々から徴収した金額が、正しくバランスしたことを確認してから店を出た。

 料理は美味しかったけれど、後味は悪い。フ〜〜ッ・・

 でも、そこは経験豊富なジャーナリスト&カメラマンの方々だから、それからは、もう、セルフモティベーション・・ってな感じで、自分たちで楽しみながら帰路についた次第。

 そのセルフモティベーション活動の一つだったのですが・・

 6人か7人が集まって、何時に、ベロ・オリゾンテに到着するか賭けをすることにした。掛け金は、1人、5レアル(まあ250円)。

 大した額じゃないけれど、「それ」で、帰りの道中、ホントに盛り上がった。

 ・・正確な時間は、元締めの方の、2分進んだ腕時計・・エッ!?・・そんなことは聞いてない・・それって、最初に決めておかなくちゃダメだろ・・いや、ここは、元締めに従ってもらう(と、胴元の方が確定的に言う・・誰も逆らえない)・・仕方ネ〜ナ〜・・

 ・・とにかく、行きにはやっていた道路工事がどうなっているかが問題だよ・・行きには、ベロ行きの車線は大渋滞していたからね・・アッ、渋滞してる・・ エッ!?・・でも、ブラジルだから、そんなに長い時間、仕事しないでしょ・・侃々諤々(かんかん・がくがく)・・あははっ・・

 ・・アッ・・先を見てご覧よ・・工事の車線規制を解除してる・・アッ、ホントだ・・工事は終わったんだ〜・・これで、5時半以前に到着する方に賭けたヤツらに有利になったよな〜・・

 ・・いやいや、ベロの市街地に入るときには、確実に渋滞しているはずだから、5時半以降に到着へ賭けたヤツらの勝ちさ・・そんなこた〜、分からネ〜よ・・

 ・・ホラ、市街地へ入る渋滞がはじまった〜っ!・・アッ、単に信号待ちだった・・あっ、またまた渋滞だ・・エッ!・・これは高速道路をおりるヤツらの渋滞だ・・市街地へ行く方は空いている・・

 ・・(そのとき、コーディネイターから、街の南側でも止まるから、そこで降りる人は申告せよ)なんていうアナウンスが・・

 ・・そうだよ、朝の待ち合わせの場所がゴールだろ!?・・いや、この状況じゃ、街中で、最初に止まったところをゴールにするしかないよね・・と、胴元の方・・

 ・・またまた、異論が出そうになる・・でも、その胴元の方の「仕切り」は、素晴らしい・・ホント、この方は、良いコーチになる・・

 ・・あっ、あと3分だ・・もう、ダメかな・・いや、行った〜〜・・

 などなど、スゲ〜盛り上がりだったんだよ。結局、元締めの方が言うように、最初にストップした「街の南側のバスストップ」をゴールにすることにした。そして時間は、5時27分。

 工事渋滞、街中へ入るときの渋滞・・などなど。誰もが予想だにしなかった「5時半まで到着グループ」の勝利。

 それは、それで、ものすごくエキサイティングな展開だった。

 あ・・スミマセン、ノリノリで書いてしまって。実際は、もっと、もっと、腹をかかえていたんだよ。

 ということで、ベロ・オリゾンテに到着した頃には、嫌なことは全て忘れ、全員が健康になっていたのでした〜〜・・。

 そう、笑うことほど人を健康にする現象はないからね。あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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