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- 2013_ドイツ便り(その1)・・ドイツに到着・・そして典型的なドイツのホーム(ガーデン)パーティー・・(2013年7月7日、日曜日)
- どうも皆さん・・
いまドイツです。
サンパウロから、ここ、ドイツ・エッセンまでの行程で起きたことと、昨夜、朝3時まで(ブラジルでは22時でっせ!)盛り上がった、ドイツの典型的な
(!?)ホームパーティーについて、(そこで話し合ったことが面白かったので・・)メモに残しておこうかな・・と、キーボードに向かった次第。
まず、サンパウロからリオ・デ・ジャネイロ空港までの旅程ですが・・
とにかく、「タイムマネージメント」で、大失敗しちゃったんですよ。
東京からブラジルまでは、フランクフルトを経由してリオ・デ・ジャネイロへという行程でした。帰りに、ドイツで「ストップオーバー」するというチケットを購入したわけです。
あっと、サンパウロの写真も、数枚アップしておきます。
ということで、サンパウロからリオ・デ・ジャネイロまでは、バスで移動。前回の「ブラジル便り」でも書いたように、ブラジルでのバス移動は、(特にサンパウロ、リオ・デ・ジャネイロ間は)とても快適なんですよ。でも・・
そう、プラン以外の出来事が重なったことで、リオ・デ・ジャネイロ空港への到着が、予定よりも大幅に遅れてしまったのです。それは・・
まず最初の誤算は、当日の朝、寝坊してしまったこと。
6時には起き出して朝食をとり、ゆっくりと時間の余裕をもって、サンパウロの長距離バスターミナルまで行くつもりだったのが、1時間も寝坊したことで、まず躓(つまず)いた。
それでも、タイムマネージメントは、それぞれの行動ピリオド(朝食とか、長距離バスターミナルへの移動とか、空港への移動などなど)の予定時間を、20から30%は「多め」に考えていたから、余裕はありました。
サンパウロからリオ・デ・ジャネイロへのバス移動にかかる時間を考えれば(6時間)、まあ大丈夫と・・ゆっくりと朝食をとり、シャワーを済ませて荷造りし、そしてチェックアウトしてタクシーの人になった次第。でも・・
そう、まず、次のバスまで30分も待たせられ、途中で、四回も(自己や工事の!)渋滞につかまっただけじゃなく、どういうわけか(スケジュールが遅れて
いるにもかかわらず!)、バス運転手の方が、途中の休憩所での時間を30分も余計に取ったんですよ(誰かを待っていた!?)。
こちらは、事情がまったく分からずに、ちょっとイラつきはじめちゃう。フ〜〜・・
そして・・
そう、結局は、リオ・デ・ジャネイロの通勤時間帯(要はラッシュアワー)に完璧にハマッちゃったんだよ。そうなったら、もうどうしようもない。こちらは、そのことも考慮してバスの出発時間を決めたんだけれど・・
結局、リオ・デ・ジャネイロの長距離バスターミナルに到着したのは、(そこまでの行動ピリオドを全て入れた)予定よりも3時間も遅れてしまった(バスは1時間半遅れで到着)。
ターミナルのタクシー乗り場は、ラッシュアワーということで(!?)人でゴッタがえしている。たぶん待っている人は、百人をゆうに越えている。また、ラッシュアワーの渋滞で身動きが取れない(!?)「黄色のタクシー」も、まったく来ない。フ〜〜・・
そりゃ、焦りまくりましたよ。何せ、フランクフルトへ行くフライトの出発時間まで、あと2時間を切っていたんだから・・
これは何とかしなければ・・と、近くにいるタクシー整理係の人に相談するけれど、その方は英語をまったく解さないからラチがあかない。
でも、そこに、救世主が・・
日系3世の方だということですが、ものすごい美人の女性の方が、助け船を出してくれたんです。彼女は、とても流暢な英語を話す。たしかに日本語は、分からないけれど・・
その美人の方は、本当に、日本的な美しさを湛(たた)えている。だから、日本語が分からないことで、とても奇異な感覚におそわれたものでした(スミマセン・・その方の写真を撮る余裕は、まったくなかった)。
とにかく、彼女に事情を説明し、ヘルプを頼んだ次第。その方、ものすごく魅力的な微笑みを浮かべながら、タクシー整理係の方に交渉してくれた。感謝・・
そして出てきたんですよ、「白いタクシー」が・・
それは、基本料金がとても高い特別なタクシーということでした(その特別の意味は、よく分からない・・でも、確かに高い・・)。とにかく、その日系美人の方も含め、渡りに船とは、まさにこのことでした。
そして、その日系の美人の方に心から感謝してタクシーの人になったという体たらくだったのでした。
その後も、大渋滞に遭遇したり、特別タクシー運転手の方の荒っぽいドライブに閉口しながらも、青息吐息で空港まで到着したのでした。フ〜〜・・
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ちょっと前段が長かったですね、スミマセン・・
飛行機のなかでは、よく眠れたし、隣に座った、ドイツ人と結婚された、これまた美人のブラジル人女性と楽しい会話もできたことで、フライトは快適でしたね。
また、フランクフルト空港でピックアップしたレンタカーも、2ランク、グレードアップされたし、(ユーロが、円に対してまだ安かった!)半年も前から予
約していたことで、実際に支払った額は、契約書に記されていた「ユーロの額」からすれば2割以上も安かったから、とてもラッキーだった。
あっと・・、携帯の「シム」カードも、とても安いモノが手に入ったしね・・
そこからは、(ドルトムント、シャルケ、ボーフムなどがある)ルール工業地帯の中心都市の一つ、エッセンまで(友人宅まで)、とても快適なドライブを楽しめましたよ。
・・ドイツのアウトバーン・・土曜日の午後ということで、車も少ない・・それに、グレードアップされた「パワフルなディーゼルエンジン」のレンタカーも、快適に走ってくれた・・
ということで、300キロほどの行程を、2時間弱で走り切れた。そしてそこで待っていたのが、真夏のホーム(ガーデン)パーティーっちゅうわけです・・
60人ってなところですかね、参加していた方々は。主催ファミリーは、私がドイツへ留学していた当時からの、とても親しい友人たち。そう、かれこれ35年来っちゅうことになるね。
私も含め、当時は若かったヤツらが、みんな60代。それでも、みんなとても元気。
まあ、いまでも、医者や弁護士、その業界では有名な服飾デザイナーの女性、ある国際的なドイツ企業のお偉方、そして商工会議所の副所長などとして頑張っているから、生活に張りがあるっちゅうことなんだろうね。
でも、参加していた人々は、すべてが「プライベートの友人」です。まあ、仕事関係の人は数人ということだったね。そして彼らは、すべからく「気持ちのよい人たち」だった。だから、ドイツ時間で、朝の3時まで盛り上がりつづけた。
会場になった家は、野中の一軒家・・ってな感じの環境だから、大きな音を出しても(これまた友人のプロミュージシャンが音楽で盛り上げている・・)、誰にも文句は言われない。あっと・・地域の警察署の副所長もいたっけネ。
「そりゃ・・隣人の方たち全員を招待したんだから、文句の出るはずがないよな・・」なんて、主催者の「商工会議所の副所長」が胸を張っていたっけ。あははっ・・
そのなかで、面白かったいくつかの会話を紹介しようと思ったのが、このコラムをアップするキッカケでした。
まず、写真のブラジル人女性。ブラジル南部の、ドイツ人が多く住む地域の出身だそうで、もちろんポル語とドイツ語の完璧なバイリンガル。
「そうそう、リオ・デ・ジャネイロを境に、北部と南部じゃ、メンタリティーがまったく違うよね・・」
「物事がいい加減だし、とても騒々しいけれど、人間性はとても優しい北部のブラジル人・・それに対して、物事がキチッとしているし、いろいろな面で煩(うるさ)くないけれど、人間性はとても冷静な南部のブラジル人・・」
「そうだね・・北半球とは、南北が逆だよね・・あははっ・・」なんて、ブラジル的に快活に笑う「南部の」ブラジル人女性なのです。
彼女は、ドイツ系ブラジル人プレイヤーにも知り合いがいるそうな。そう、ドゥンガとかアレモンとか・・ね。あっと・・アントラーズ選手&監督だったジョルジーニョについては、ドイツ系かどうか聞き忘れたけれど、彼も知っているとか。
とにかく、ブラジル代表チームでは、そんな「ブラジル的マインド」のタイプと、「ヨーロッパ的マインド」の選手が、うまくミックスされていたときが強かった・・と、彼女が言っていたことが興味深かったんだよ。
そう、チームのバランス。組織プレーと個人プレー、美しさと勝負強さ、攻撃マインドと守備意識などなどのバランスでっせ。
そのバランスを、様々な「文化的な性向」をうまくミックスすることで高みで維持する・・。そんな視点のことです。
また、写真のトルコ人女性は(彼女は、わたしの古くからの友人の奥さん・・その右隣に写っているのが、ドイツでの私のゴッドマザー!?)、イスラム社会
における、宗教と、政治・経済的な「棲み分けの難しさ」について説明してくれた。彼女は、トルコの大学の研究者だったんですよ。
もちろん彼女は、女性が抑圧されること等には大反対。
さまざまな視点で、宗教(イスラム教)が、いろいろな勢力によって都合よく解釈されているとか、最終的に社会のマジョリティーは民主主義を支持するはずだ・・とか、とても興味深い会話がつづきました。
まあ、ここでは、そのことには深入りしないけれど(このテーマを深掘りするための語彙に不安があるという体たらくなんです!)、とても意義深い会話ができました。
そしてサッカー・・
パーティー参加者は、ドルトムントやシャルケのファンがほとんどだからね。あっと、もちろん、この地方に隣接するレーバークーゼンやケルンのファンもいるよね。
内田篤人や香川真司、はたまた細貝萌や槙野智章といった日本人選手についても、とても詳しいし、高く評価している。もちろん奥寺康彦のことも、よく覚えている。
とにかく、日本人選手がブンデスリーガで活躍するようになってからというもの、こちらも鼻が高いんですよ、ホントに。ということで、選手の諸君に感謝しきりの筆者なのです。
あっと、2年前には、なでしこが、世界チャンピオンに輝いたしね。そのときの一連のコラムシリーズについては、2011年のコラムリストを参照してくださいネ。
そこで話された内容は、サッカー的にも、とても深かったね。なかには、ヴォルフスブルクの長谷部誠のファンもいたね。彼は、以前はサッカー選手で、いまでもブンデスリーガを事細かにフォローしている。
話してみても、彼がサッカーに深い造詣のあることが分かる。そんな彼に敬意をもたれている長谷部誠に乾杯・・なんてネ。あっと、彼は、シュツットガルトからマインツへ移籍した岡崎慎司も、高く評価していたっけ。
要は、サッカーが、彼らの日常文化に、本当に深く根ざしていることの証明ってなことだね。ブンデスリーガの観客動員力は、まさに世界トップだしね。
まあそこには、ドイツでは、社会イベントに積極的に参加することへの意識が高いという側面もありますよ。そう、ドイツでは、「観劇の文化」が深く根ざしているんだよ。
そして、彼らは、そんな「文化」を、とにかく積極的に語り合おうとする。そんな、ディスカッション(ディベート)好きのドイツ人という側面もまた、音楽からスポーツまで、ドイツの社会文化を強く支えているっちゅうわけです。
ということで、ドイツからの第一報でした。
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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