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2013_ヨーロッパの日本人・・長谷部誠・・高みで安定するパフォーマンス・・(2013年4月22日、月曜日)

なんか、ヨーロッパの日本人コラムでは、いつも同じ感じのフレーズでのコラムスタートになっちゃう・・

 ・・いいね〜〜、長谷部誠・・

 アウェーでのブレーメン戦でも、右サイドバックとして、攻守にわたって、素晴らしく「高みで安定した」プレーを展開していた。

 もちろん、局面でのパワー主体のぶつかり合いや、ヘディングの競り合いになったら厳しくなる状況もあるけれど、「読み」主体のインターセプトとか相手ト ラップ瞬間を狙うボール奪取アタックとか、クレバーな協力プレスの参加とか、味方のミスをカバーする効果的アクションとか、とにかく、素晴らしい「縁の下 の力持ちプレー」を魅せつづけている。

 あっと・・もちろんボールをもっても、本来のクリエイティブ・パフォーマンスを魅せるよ。

 自信あふれるボールキープや、機を見計らった(タテのスペースを効果的につなぐ)スピーディー・ドリブル、そして効果的で正確な「展開パス」や「仕掛けパス」。

 観ていて、とても安心させられる。彼は、本当に「良いプレイヤー」だ。

 ところで長谷部誠のポジション(基本的な役割イメージ)。

 本来のボランチではないけれど、このところ、監督のヘッキングも、長谷部誠の重要性をしっかりと認識していると感じる。

 まあ、ヘッキングも、当初から「ハセベの実力は理解しているつもりだ・・彼は、ヴォルフスブルクにとって重要な選手だ・・」なんて言っていたけれどね。

 長谷部誠については、今年から連載をはじめた、ソフトバンクのスマホ動画配信サイト「スポーツLIFE」でも書いた。

 そのコラムの中心テーマは、意志。そう、長谷部誠が攻守にわたるハードワークで放散しつづける、素晴らしい「意志エネルギー」のことです。

 もちろん彼は「派手な天才肌」じゃない。ただ彼のパフォーマンスは、チームワークにとって、ものすごく重要なタスクを担うんだよ。

 そのことは、特に天才肌のチームメイトたちにこそ、より深く理解されているけれど、そのメカニズムについては言うまでもないよね。

 要は、自分たちの才能を、より光り輝かせて「くれる」チームプレイヤー、長谷部誠・・っちゅうわけだ。

 チームワーク機能がうまく回っていないときは、自分たちの才能も十分に発揮できない・・そのチームワークの機能性をアップさせてくれる中心的な存在が長谷部誠・・と理解されているのさ。

 ヴォルフスブルク攻撃の中心である、ブラジル代表ジエゴなども、「ヴォルフスブルクにとって、ハセベは、とても重要な選手・・我々は彼を必要としている・・」なんて述べている。

 友人のドイツ人ジャーナリストも、長谷部誠のことを、本当に高く評価しているんだよ。

 でも、やっぱり彼は「玄人好み」。

 派手じゃないから!? いやいや、レッズ時代も、代表でも、私にとっちゃ、十分すぎるほど「派手なチームプレイヤー」なんだけれどネ・・。

 ところで、彼の「ボランチ・ライバル」である、チェコ代表のヤン・ポーラックと、ドイツ代表のクリスティアン・トレーシュ。

 二人とも、とても優秀なプレイヤーだよね。だからこそ、監督のヘッキングも、悩んだ末に、長谷部誠をどうしても使いたいとサイドバックに据えたんだろうね。

 とにかく、長谷部誠が、しっかりとチーム内ポジション(存在感)を高みでキープできていることに、ホッと胸をなで下ろしている筆者なのでした〜・・

 胸をなで下ろしている・・!? それって、ちょっと失礼な表現かも・・スミマセンね、長谷部さん・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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