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2013_J2_第17節・・観つづけているから、ヴェルディの進化を、ある程度は実感できる・・(ヴェルディvs愛媛FC、 2-1)・・(2013年6月1日、土曜日)

どうも皆さん・・徐々に、ブラジルへ出発する日が近づいてきました。

 ワクワクする半面、もちろん、ちょっとした不安もあります。実は、わたしにとって今回が、初めての南米なんですよ。

 私のクライアント企業のなかで、ブラジルに赴任されたことがある方々からもハナシを聞いていますが、皆さん、異口同音に・・、危ないトコロへ行かなければ、危険な思いはせずに済む・・なんて、真っ当なことをおっしゃる。

 そりゃ、そうでしょ。でも、こちらはジャーナリストだから、必要に応じて行動しなければならないわけです。そう、情報収集がプライオリティーですからね。フ〜〜・・

 ということで、ブラジル人の知り合い(サッカーコーチ)にアクセスしています。でも、まあ、別に彼らにボディガードを頼むわけじゃないしネ・・。フムフム・・

 あっと、J2だった。

 今日は、ヴェルディと愛媛FCの対戦をスタジアム観戦。愛媛FCは、とても良くなっているということだから、楽しみにしていました。

 でもフタを開けてみたら、ヴェルディの好調さばかりが目について・・

 とはいっても、そのヴェルディも、実際のゴールを奪うまではかなり苦労した。まあ、それでも、全体的なゲーム内容からすれば、ヴェルディが、まさに順当という勝利を収めたと言える。

 でもサ、負けたとはいっても、ヴェルディにリードされてからの(失うモノがなくなってからの)愛媛FCが魅せた攻撃は、迫力満点だったよ。何か、そこにこそ「ウワサの愛媛FC」を観た感じがした。

 でも、監督の石丸清隆さんは、不満だったようだね。

 ・・リードされてからの攻撃をお褒めいただくのは嬉しいのですが、私は不満なんですよ・・とにかく、横パスが多すぎた・・もっと積極的にタテへ仕掛けていかなければならないのに、横パスを2本、3本とつづけるとか・・そんなところに我々の課題があるということですね・・

 そんな愛媛FCに対し、ヴェルディは、ゲーム立ち上がりから、攻守にわたって、とてもテンポの良い組織サッカーを展開した。

 人とボールが、よく動くオフェンス。でも、やっぱり、最前線の高原直泰も含め、チーム全体に深く浸透している高い守備意識に、感嘆しきりの筆者だったのです。

 例えば、変なカタチでボールを失った次の瞬間には、何人もの選手が、愛媛FCが繰り出すカウンターを、脇目も振らずに全力で追いかけたりするんだ。

 それも、高原直泰や常盤聡、はたまた、この試合でも、攻守にわたる素晴らしいくダイナミックなプレーで存在感を発揮した若手の雄、前田直輝といった前線プレイヤーたちが、率先して、全力で追いかけるんだよ。

 そう、そんなところにこそ、監督の腕が明確に見て取れるっちゅうわけだ。

 それと、三浦泰年さんが志向するスリーバック。

 まあ、チーム戦術(基本的なポジション&タスクイメージ)では、最終ラインを何人にするのか・・、守備的ハーフの人数と配置イメージ・・、ワントップか ツートップか、この試合のヴェルディのようにツートップ&ツーシャドーか・・などなど、そんな「表現の仕方」がいいよね。

 あっと・・脱線。

 ということで、ヴェルディのスリーバック。ちょっと固定し過ぎの印象が残った。だから泰年さんに聞いた。

 ・・ヴェルディの場合、スリーバックと鈴木淳で構成する「三角形」の最終守備ブロックが基本なのかもしれない・・もちろん、サイドゾーンでは、両サイド (ウイング)バックと両サイドの攻撃的ハーフによるタテの関係だけではなく、スリーバックのサイドプレイヤーも臨機応変に、そのタテの関係に絡んでく る・・

 ・・そのことで、両サイドのゾーンは、とても機能的に支配できていたと思う・・でも、三角形の最終守備ブロックからは、ほとんど誰もオーバーラップしていかなかった・・まあ、キム・ヨンピルや鈴木淳は、たまにはオーバーラップしていったけれど・・

 ・・泰年さんは、そのあたりの機能性について、どのように考えているか?・・

 そんな私の質問に、三浦泰年さんは、例によって誠実に、こんなニュアンスの内容をコメントしてくれた。曰く・・

 ・・相手もスリーバックということで、両サイドゾーンの攻防が、とても重要だった・・

 ・・たしかにウイングバックのオーバーラップは、チームの戦術、戦略として、とても大事な意味をもっているし、ある程度は出来ていたと思っている・・ただ全体としてみた場合、たしかに、後ろの選手たちの効果的なオーバーラップには、まだまだ課題があると思う・・

 ・・もちろん彼らにしても、必要に応じて上がっていくケースもあったとは思うが・・とにかく、私は、彼らの攻撃参加を禁止しているわけではない・・

 ・・よりスピーディーで、より魅力的なサッカーのためには、例えば、スリーバックの一人がタイミングよく前線へ押し上げて効果的に最終勝負シーンに絡んでいければ、もちろん理想的だ・・

 ・・ただ、いまは、まだまだ選手のクオリティーが、そこまで追いついていないというのが現実だ・・だから今の段階では、サイドゾーンを支配することで相手守備ブロックを「はがして」いくというイメージで仕掛けている・・

 フムフム・・

 とにかく三浦泰年さんにしても、攻撃の変化を演出するという意味合いでも、リスクマネージメントをしっかりと行ったうえで(要は、前後の、人数とポジ ショニングバランスをしっかりとマネージしたうえで!)、もっと、最終守備ブロックから「も」人を前線へ供給したいと思っているっちゅうことです。

 今シーズンは、ヴェルディと横浜FCを中心に、様々なコノテーション(言外に含蓄される意味)を内包する『変化・進化』を分析しようと思っている筆者なのでした。

 来週(6月8日、土曜日)の第18節は、ブラジル出発前の最後のゲーム。だから、ヴェルディと横浜FCの2ゲームを出来れば観戦したいと思っているけれど、さてどうなることやら・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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