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2013_J2_第2節・・後半は、ものすごくエキサイティングな仕掛け合いになった・・堪能した・・(横浜FCvs徳島ヴォルティス、 2-2)・・(2013年3月10日、日曜日)

いや、ホントに面白かった。堪能させてもらいました。

 とはいっても、エキサイティングな「せめぎ合い」なんていう、誰もが手に汗握る展開へゲームが成長したのは、まあ、後半になってからだったね。

 前半の立ち上がりは、完全に横浜FCのペース。とにかく、彼らが展開した、とてもスムーズに忠実&ダイナミックなアクションが連動しつづける組織ディフェンスに、心から拍手をおくっていましたよ。そして、さすがに山口素弘だな〜・・と、感嘆しきりだった。

 とにかく、選手の「意志レベル」を観れば、率いるプロコーチの「ウデ」が見えてくるんだよ。

 ひとりの例外もなく、まさに全員が、ボールを奪い返すために、こちらにもビンビン伝わってくる積極性で「仕事を探しつづける」んだ。そんなグラウンド上の現象こそが、強烈な意志の爆発であり、優れたコーチの腕の証明なんだよ。

 それだけじゃなく、横浜FCは、先制ゴールまでブチ込んじゃう。前半6分。

 フリーキックから、ファーポスト側の大久保哲哉がヘディングで折り返したボールを、2番の野上結貴が、これまたヘディングでブチ込んだ。見事だった。

 それだけじゃなく、その後のゲーム展開もまた、秀逸だったんだよ。

 横浜FCは、その一点でペースを落とすことなく攻めつづけたんだ。そして、先制ゴールの数分後には、今度はコーナーキックから、5番の西嶋弘之が、斜めに走り込んでピタリとボールに合わせた。

 誰もが、「アッ・・2点目だ!!」と息をのんだに違いない。でも、アタマから、まさに全力に達したロケットのような勢いで飛び出したボールは、無情にも、相手GKの真正面に飛んでしまったんだよ。フ〜〜・・

 まあ、全体的なゲームの流れからすれば、まさに順当な「2点リード」ってな展開になったはずの決定的チャンスだった。

 あっと・・でも、深〜いゲームの内実は、前述のゲーム展開ニュアンスとは、ちょっと異なるモノだったかもしれない・・

 完璧にゲームの流れを牛耳られていたヴォルティスだったけれど、たまに繰り出すカウンターが、ビックリするほど危険だったんだよ。

 例えば・・

 うまい具合にボールを奪い返し、これまた上手い具合に右サイドへ展開できた状況。そして右ハーフの選手(たぶん太田圭輔)から、唐突なクロスが上がり、 それが、ファーサイドへ回り込んだ高崎寛之にピタリと合っちゃうんだ。まったくフリーでヘディングをブチかます高崎寛之(GKの正面だったから事なきを得 た!・・アレッ・・バーを直接越えたんだっけ!?)。

 また、とても粘り強いキープから放り込んだクロスに、ゴール正面にいた高崎寛之(!?)が、粘りのキープから、オーバーヘッドキックで惜しいシュートを放ったりもしたっけね。

 とにかく、ヴォルティスの前線トリオ(高崎寛之、大崎淳矢、津田知宏)は、とても危険なニオイを放っている・・なんて感じられた。パワフルでスピーディー、ボールキープよし、ドリブル勝負よし・・ってな具合。

 ちょっと確認しておくけれど、全体的なゲームの流れは、完全に横浜FCが牛耳っているんだよ。そんな全体的な流れは変わらない。でも、たまに飛び出す、ヴォルティスの「蜂の一刺し」が、尋常じゃないほど危険なんだ。

 そんな、全体的なゲーム内容には「そぐわない」内実に、ちょっと異様な感じまでしていた。そして・・

 そう、そんな異様な感じが、現実のモノになっちゃうんだ。

 前半37分に、カウンターから、ヴォルティスが同点ゴールをブチ込んじゃうんだよ。ゲットしたのは、今年からヴォルティスに完全移籍した柴崎晃誠。

 こぼれ球を、狙いすまして横浜ゴール左隅へ「パス」を決めた。とても美しいゴールだった。

 そしてゲームが、エキサイティングなモノへと成長していったっちゅう次第。

 後半は、まさにエキサイティングを地でいく「動的な均衡ゲーム」へと何段階もステップアップしたんだ。ゲーム展開から目が離せなくなった。

 もちろん「それ」は、ヴォルティスのサッカーが生き返ったから。

 監督の小林伸二さんが、記者会見で、繰り返し「選手たちは怖がっていた・・」なんていう表現をしたから、聞いた。

 ・・選手たちが怖がっていたのは、どうしてか?・・それは、監督が、あまりにも多くを期待していたことで、ミスが怖くなったからからなのか?・・

 スミマセン・・、そんな私の質問に、小林伸二さんは、とっても「ディテールな内容」をコメントしてくれたんですよ。ちょっと細かすぎて、ここでは、まとめきれない。面目ない・・

 でも、まあ、たしかに前半の選手たちは、「その後のことを考えすぎて!?」、エイヤッ!!っていう勢いの攻め上がりやリスクチャレンジを繰り出していけなかった。

 でも、後半は、見違えた。もちろん小林伸二さんの「指示」が効いた結果に違いない。だから、その指示の、本当の(集約された)骨子を理解したかったんだよ。

 ハーフタイムでは、「間で受ける作業を怖がらずに自信をもってやること・・」なんていう指示を出したらしい。まあ、もっと積極的にパスレシーブのために 上がっていけ(もっと積極的にサポートアクションをやろう!!)ってなニュアンスなんだろうけれど、でも知りたかったのは・・

 まあ、そんなニュアンスまで教えろっちゅうのは失礼か。何せ、企業秘密もあるだろうからね。あははっ・・

 ことほど左様に、とても、とても変化に富んだ、エキサイティングな勝負マッチでした。堪能した。

 とにかく、「J2」は、甘く見たモノじゃないよ。とても、とても、内容の充実した勝負マッチを堪能できるんだよ。ダマされたと思って、一度スタジアムへ足を運んでご覧なさいな、入場料にオツリがくること請け合いだよ。

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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