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- 2013_ヨーロッパの日本人・・またまた唐突ですが、久しぶりに長友佑都・・(インテルvsキエーボ、 3-1)・・(2013年2月11日、月曜日)
- さて、久しぶりの長友佑都。わたしは「長友ちゃん」って呼んでます。
とにかく、本当に素晴らしいパーソナリティーじゃありませんか。彼もまた、日本サッカーのアイデンティティー(誇り)だよね。
わたしは、二面性パーソナリティーと命名しているのですが、日常の社会生活では、世界でもっとも敬愛されている日本的な生活態度をつらぬき(・・あっ
と、それは、謙虚で思いやりのある生活態度&姿勢のことですよ・・)、グラウンド上では、誰にも負けない、強烈な個人主義と意思をブチかますような
(!?)自己主張で存在感を示す。
ホント、良いね・・
この試合でも、いつものような、攻守にわたるエネルギッシュで忠実&フェアな「自己主張プレー」に舌鼓を打っていましたよ。それが、例によっての爽快な
後味として残る。だからこそ長友ちゃんにはゴールを決めてもらいたかった。You deserve it !!・・だぜ〜・・
まあ、とにかく長友佑都については、まったく心配する必要がない・・ということで、もちろんゲームは追いかけているけれど、「よし、よ〜し・・」ってなもんで、キーボードに向かわない。スミマセン、長友ちゃん・・
そんな長友佑都の素晴らしいプレー内容だけれど、ここでは、クロスを取りあげようかな。
彼のプレーでは、忠実なチェイス&チェックや予測ベースのマーキング(インターセプトなど)&カバーリングといったハイレベルな守備はいうまでもなく、
味方のポジショニング(バランスや、自分がオーバーラップした後のバックアップ状況など!)、出来つつあるスペースの可能性といった周りの状況を冷静に観
察、判断しながら、タイミングよく繰り出していく(その多くは最終勝負シーンまでつながる!!)効果的な攻撃参加などについては、これまで何度も取りあげ
た。
だから、ここでは、とても進化したプレーの代表格である、ゴールライン際ゾーンへのドリブル勝負&効果的な(危険な)ラストクロスというテーマを取りあげたい。
まず、相手と「正対&静態」した状態からブチかます勝負ドリブル。
長友佑都は、それに絶対的な自信をもっていると感じる。そのことは、観ているコチラにもビンビン伝わってくる。だから、そんな1対1の勝負シーンでは、いつも、「行くぞ・・行くぞ・・」なんていう期待がほとばしっちゃう。
そして実際に、長友ちゃんは、行っちゃう、そして抜いちゃう(対峙していた相手ディフェンダーを置き去りにしてしまう)。
もちろん、正対&静態していた相手ディフェンダーの背後スペース「まで」入り込むような完璧なドリブル勝負もエキサイティングだけれど、ここでは、相手を「置き去り」にしないまでも、ちょっとでも「横方向へ外す」ドリブル勝負を取りあげたい。
要は、ほんのちょっと、クロスを上げられるギリギリの状態まで、相手ディフェンダーの体勢を「横方向へ外す」っちゅう勝負ドリブルのことだよ。
以前だったら、スライディングしてくる相手に、上げようとするクロスが止められちゃう・・というシーンの方が多かったように思う。でも、今は、まったく次元が違っている。
そう、ギリギリの「外し」から、まさに決定的と言える、相手にとってものすごく危険なクロスを送り込めるようになっているんだよ。
先日のラトビア戦でも、1-2本あったよね。一つは、中央ゾーンで待ち構える岡崎慎司が、「フリー」でヘディングシュートをブチかませたっけ(残念ながらゴールは外れたけれど・・)。
また、このキエーボ戦でも、何度も、そんな「ギリギリの外し」からの「危険なクロス」を送り込んでいた。
もちろん、「なか」で待つチームメイトの期待値もうなぎ上り。だから、パラシオ、ミリート、カッサーノといった連中も、我先にと、クロスが来そうなスポットに入り込もうとするわけだ。ヤツらは長友ちゃんの動作のクセを知り尽くしている(!?)。フムフム・・
この、ドリブル勝負によるギリギリの「外しからのパス(クロス)」については、まさにディエゴ・マラドーナのイメージにつながる。言い過ぎだろうか!? いや、そうは思わない。
とにかく、ラトビア戦から数日後しか経っていないキエーボ戦でも、いつものような、攻守にわたるエネルギッシュなプレーを披露した長友佑都に乾杯!!
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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