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2014_J2_第30節・・ホントに、この両チームの対戦はハイレベルな学習機会だぜ・・日本代表にも、このレベルの「意志」を期待したいね・・(ベルマーレvs松本山雅FC、 1-1)・・(2014年9月6日、土曜日)

テレビ観戦だぜ。

こんな素晴らしい(戦術的に様々な差異のある両チームによる!)最高にエキサイティングな勝負マッチなのに・・。フ〜〜ッ・・!

北海道で、頸椎ヘルニア由来の神経痛が悪化してしまったんだよ。

羽田に着くまでは、そこから平塚まで馳せ参ずるつもりだったけれど、痛みに耐えきれず、結局そのまま帰宅せざるを得なくなってしまったっちゅう体たらくだったんだ。

まあ仕方ない。ということで試合。

この「J2マッチ」に興奮させられた背景には、昨日の、全体的な運動量(攻守にわたる、強烈な意志ベースの全力スプリント!!)とリスクチャレンジ(これも意志!)が足りない日本代表の「生煮えマッチ」を見せられちゃったこともある。

日本代表だけれど、「守備でのバランシングと勝負を優先する!?」という視点で、またアギーレにとっての初戦ということも鑑(かんが)みれば、もちろん「これからだな・・」っちゅうことなんだろうし、私のアギーレに対する期待がしぼんでしまったということは全くない。

でもサ・・、コンセプト(チーム戦術)の考え方によって、まったく別物の「サッカー」になってしまう・・という厳然たる事実を噛みしめていましたよ。

さてJ2の第30節。この両チームは、言わずもがなの「J2トップランク」なんだぜ。まあ、ベルマーレの優勝は堅いけれどネ。

そんな両チームだけれど、チームのコンセプトは、まったくといっていいほど違うんだ。

まあ、両チームともに、セットプレーからのゴールと失点のランキングでトップを分け合っているから、その視点じゃ、似ているかもしれない。でも・・

あっと・・ゴールと失点の両面でトップといった意味だけれど、両チームともに、セットプレーでの攻撃と守備の両面で、最高の集中力と意志を発揮しつづけている・・っちゅうことだよ。

また守備についても、チェイス&チェックと、周りの連動アクションなど、守備でのハードワークと連動性コンテンツでも、まあ、似通っていると言える。

もちろん、実際にボールを奪い返すシーンでの「連動イメージングの細部」についちゃ、違いがあるとは思うけれど・・。

そう、たしかに守備は似ている。でも、攻め方(攻めのチーム戦術的なイメージング内容)は、まったく違うんだよ。

言葉で表現するのは難しいし危険だけれど、まあ、トライしてみましょうか。

ベルマーレは、組織パス&コンビネーション&チャンスを見計らったカウンター&素早いタテへの仕掛け&放り込み・・等など、要は、素早い攻守の切り替えから、その時点で、もっとも可能性の大きな攻め方をやろうとするんだ。

ベルマーレの「ストロングハンド」、チョウ・キジェは、選手たちに対して、常に、最高の集中力(思考と工夫)を要求しているんだろうね。

それと、組織パス&コンビネーションという「流れ」のなかでの「パスのリズム」だけれど、それ(球離れの良さが、周りのパスレシーバーの忠実な動きとハイレベルにシンクロしているという現象!)もまた、どんどんと進化している(早くなっている)と感じるね。

要は、一人ひとりの各ステーションでのボールを持つ「時間」が短くなっているということだよね。そして、スペースを攻略できたら(=ある程度フリーのボールホルダーを作り出すこと!)、必ずドリブル勝負をブチかましていく。

もちろん、その勝負ドリブルにしても、そのままの突破と、最後の瞬間のラストパスという「選択肢」を最後の最後まで維持するんだよ。レベルアップしているね、ベルマーレは。

それに対して松本山雅。

彼らの場合は、もう、シンプルなタテへの仕掛けイメージを徹底的に追求するという表現に集約されるだろうね。とにかく、徹底的に、徹底する。

そう、タテへのシンプルな仕掛け。

それは、カウンターの流れでも、組み立ての状況でも、変わらない(まあ組み立てでのタテへの仕掛けじゃ、少しはパス数は増えるだろうけれど・・サ)。

そして彼らの場合、その仕掛けのプロセスイメージを、「後ろ」と「前」が、完璧にシェアしているんだよ。そこに迷いがないから、タテパスを出す方も、最前線で受ける方も、完璧なタイミングで仕掛けていけるというわけだ。

もちろん相手ディフェンスも、先刻承知だから、簡単にはチャンスは作り出せない。でも、しつこく、しつこく、徹底する。何があろうと、変わらず徹底する。

そして、不確実な要素が満載したサッカーだからこそ、チャンスになる回数が増えていき、選手たちの「確信レベル」も、ドンドン深まっていくことで、またチャンスの芽が増幅していく。

松本山雅は、そんな「善循環パワー」を増幅させつづけている。

そう、そんな彼らのサッカーにも、ものすごく深い学習コンテンツが詰め込まれている。ディエゴ・シメオネのアトレティコのようにね。

また彼らは、徹底的にロングシュートも狙う。いや、狙うというよりも、シュートチャンスを「逃さない」という表現の方が的を射ているだろうね。

彼らの場合は、相手守備のスペースを攻略して、より確率の高いシュートチャンスを作り出す・・というのではなく、どんなに「薄いチャンス」でも、決してムダにしない・・っちゅう心構えも徹底しているっちゅうことだね。

だからセットプレーでのゴールも多いというわけだ。もちろん、全体に占めるセットプレーゴールの割合じゃ、たぶんJ2トップ!?

そのロング&ミドルシュートだけれど、たしかに決められる確率は、そんなに高くない。でも、徹底するし、だからこその勝負イメージも(こぼれ球への詰めのことだよ!)、シェアしている。

フ〜〜・・ホントに、すごいね。

ストロングハンド、反町康治に、脱帽だよ。もちろん中には、あんなサッカーじゃ・・なんて揶揄する向きも多いと聞くけれど、成績が上がり、クラブの財政規模がアップしてきたら、全てが高揚ベクトルに乗る。

アルビレックスで魅せた手腕が、松本でも発揮されている。反町康治に、乾杯!!

ところで、その松本山雅だけれど、完璧に「イメージをシェア」している先発メンバーは、過去10試合、まったく変わっていないのだそうだ。フムフム・・

とにかく、そんな情報が入るっちゅう意味じゃ、テレビ観戦も悪くない。フフ・・

最後に・・

このエキサイティングマッチについちゃ、そんなところだけれど、私は、この両チームが、攻守にわたって放散しつづけた、ハードワークとリスクチャレンジに対する「強烈な意志」を、アギーレジャパンにも感じたいと、心底思っていたのであ〜る。

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ところで、ブラジルW杯に、後藤健生さんと「スカイプ」を通して繰り返したディスカッションをまとめた、ライブ感あふれる「ナマ対談本」が出来上がりました。

その新刊については、「こちら」をご参照ください。ではまた・・


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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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