トピックス
- 2014_なでしこ・・素晴らしい!!・・手に汗握った!・・オメデト〜!!・・(なでしこvsオーストラリア、 1-0)・・(2014年5月25日、日曜日)
- ・・ヤッタ〜〜ッ!・・ホントにうれしい・・佐々木さんや澤穂希も含めて、オメデト〜ッ!!・・でも・・やっぱりオーストラリアは、ものすごく強くなっているな〜・・
観おわったときの正直な感想でした。
オーストラリアについては、現地で全日程をカバーした2011年ドイツ女子W杯でも、「彼女たちは今後も発展をつづけ、韓国、中国と同様に、アジアでの強力なライバルになるに違いない・・」と書いたっけ。
あっと・・、もちろん、それまでも、これからも、彼女たちは「いつも」強力なライバルだったわけだけれど、何せ「なでしこ」は、現ワールドチャンピオンだからさ・・。
当時のドイツW杯コラムについては、私のHPに設置されたリンクボタン、「2013年以前のコラムは、ここをクリック・・」を押し、「2011年トピックス倉庫」から拾ってください。
ということで、そんな、発展をつづけている相手に対して、なでしこは・・?
もちろん彼女たちも、徐々に若返るなかで進化し、深化している。でも・・
そう、フランスやドイツ、アメリカやブラジル、スウェーデンといった欧米勢も含めて、ライバルたちとの基本的な「関係性の構図」は変わっていない。
今年の「アルガルベ・カップ」でも、ものすごく粘り強い闘いを魅せたものの、最後は、ドイツのフィジカルの強さにやられてしまった。
そう、スピードとパワー、そして高さ。
たしかに、高瀬愛実や川澄奈穂美など、パワーやスピード、また高さでも、ある程度は対抗できる選手はいるけれど、それでも、全体的なポテンシャルとしては・・。
要は、組織プレーを「徹底していかざるを得ない」日本女子チームに対して、他のライバルたちには、様々な、チーム戦術的オプションがあるっちゅうことです。
このことについては、「The Core Colum」で発表した、「このコラム」も参照してください。
そのコラムでも書いたけれど、この、組織サッカーに徹するしか選択肢のない「なでしこ」というテーマについては、まさに「このポイント」が決定的に重要な意味を持ってくるんだけれど・・
それは、「なでしこ」がワールドチャンピオンに輝いたことで、他のライバルたちの、コレクティブ(組織)チームプレーに対する見方が、かなり変わってきているということです。
特に、世界レベルの「個のチカラ」が揃っている、アメリカやドイツ、フランスやブラジルといった国々にとっては、選手たちの自覚も含めて、組織サッカーの重要性を再認識したことが大きいと思うんだよ。
攻撃の目的はシュートを打つこと。ゴールは、単なる結果にしか過ぎない。そのシュートを打つための当面の目標が、スペースの攻略というわけだ。
この当面の目標を達成するために、これまでライバルたちは、「個の能力」に頼る傾向が強かったんだ。それが、「なでしこ」が世界チャンピオンになったことで、彼女たちの発想も、微妙に変わってきた。
そう、よりハイレベルに「組織プレーと個人勝負プレーをバランスさせる・・」という発想「も」、より強化されている・・ということなんだ。
もちろん現場のコーチたちにとっては、当たり前の目標イメージではあったけれど、それに加えて、選手たちも、攻守ハードワークの重要性を再認識しはじめたんだよ。
そのことは、ドイツ(プロ)サッカーコーチ連盟主催の国際会議で再会する、ヨーロッパの友人たちとディスカッションするなかでも、明確に感じられるようになった(もちろん、そのなかには各国女子代表チームの関係者もいるよ・・)。
以前、ライバルたちは、自分たちの強みである「個のチカラ」を前面に押し出して仕掛けていく傾向が強かった。
それが、「なでしこ」の成功を目の当たりにし・・、いや、その強さを体感させられたことで、選手たち自身「も」、組織サッカーの(攻守にわたるハードワーク)の重要性を身に染みて感じているということです。
そう、攻守にわたる、ボールがないところでの動きの量と質のアップ。
そして、ライバルたちのサッカーが進化し、「組織と個」が、よりハイレベルにバランスしはじめているというわけです。
まあ、「なでしこ」にとって、「環境」が厳しくなる方向へいっているということだけれど、それでも、W杯に勝ったことで、日本女子サッカー界も、全体的に大きく発展しつづけているのは確かな事実だからね。
これから、どんどんと才能ある若手も輩出されてくるだろうし、日本の組織サッカーも、より高度に進化していくだろうから心配はしていないけれど・・。
ということで最後は、男子も含めた、日本サッカー全体の課題である、「組織と個の高質なバランス」というテーマに落ち着くわけです。
とにかく、アジアカップの初戴冠、おめでとうございます。手に汗握っていたから、観おわった後、心地よい疲労感に包まれていましたよ。
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最後に「告知」です。
実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。
でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。
そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。
だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。
でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。
ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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