トピックス
- 2014_W杯(34)・・アラ〜ッ!・・「あの」ブラジルが〜っ!!・・エキサイティングなゲームが展開された三位決定戦・・(2014年7月12日、土曜日)
- どうなるかと思ったけれど、ゲーム自体は、とてもエキサイティングに盛り上がっていったじゃありませんか。
要は、ゲームがはじまったら、サッカー選手の本性として、勝ちたいという思いで一杯になるということなんだろうね。もちろん、3位と4位じゃ、賞金にも「大きな差」があるんだろうしサ・・。
また、何といっても、ホストカントリーだから、気合いの入り方も違うだろうし、対するオランダも、おのずと闘う意志がアップしていくというわけだ。フムフム・・
たしかに、準決勝終了時には、三位決定戦の「意義」について、様々なディスカッションがあった。
まあ、個人的には、三位決定戦は必要ないのかもしれない・・とは思うけれど、でも世界サッカー(文化)の発展にとっては、ある意味で「勝負マッチ」という
要素も多分に含まれているわけだし、何といっても、世界が注目するワールドカップの場だから、そりゃ、国の威信をかけたエキサイティングなゲームが多いに
越したことはない・・とも言える。
もちろん逆に、やる気のないゲームが展開されるようだったら、世界サッカー(文化)にとっては大きなマイナスということになってしまうけれど・・ネ。フ〜〜ッ・・難しいネ。
でも、長いこと、三位決定戦に「反対」してきたオランダ監督ファン・アールが、こんな風に、ガラリと態度を変化させたことも、興味深い出来事だったよね。曰く・・
・・そうそう・・我々が勝てば、三位であるにもかかわらず、無敗でワールドカップから去ることができるという記録を打ち立てられるわけだから、その意味じゃ、我々にとっても価値ある勝負マッチになると、思い直したよ・・
ところで、この勝負マッチ。私は、友人の高校時代の同級生が経営する、サンパウロ街中のスポーツバーで観戦しました。
客が入るかどうかも含めて、「三位決定戦の意義」というテーマに興味があったわけだけれど、それなりに客が入り(まだ夕食には早い時間帯にもかかわらず・・ネ)、それなりに盛り上がったから、チト安心し、こちらも楽しんだ。
安心・・!?
何せ、少しでもやる気のない雰囲気が感じられるようになった次の瞬間には、目の肥えたフットボールネーションの人々のことだから、すぐにでも大ブーイングの嵐になっちゃうでしょ。
もろちん、このスポーツバーの客にしていも、「それ」を感じた次の瞬間にはバーを出ていっちゃうに違いない。
とにかく私は、このゲームの「内容」には、(プロ)サッカーという社会的な現象の「存在意義」も問われている・・なんて大袈裟に考えて観察していたわけなのです。
そして、ホッと胸をなで下ろした・・。
それにしても、サスガにブラジルだね、スポーツバーのお客さんは、それぞれのプレーに、ものすごく的確に反応していた。
ファールの内容(事実)に応じて、反応が(的確に!)変わったり、あんな個人勝負のサッカーじゃ、オランダにかなうはずがない・・といったサスガの分析まで披露しちゃったりする。
まあ、サッカーのことだから、ある意味、どんな捉え方でも正しいかもしれないし、逆に的外れかもしれない・・なんて言えるわけだ。
それにしても、オランダが、先制ゴール(PK)と、流れのなかから見事な追加ゴールを挙げたとき、店のなかの反応が「二分」されたのには驚いた。
シンと黙る人。逆にガッツポーズで雄叫びを上げる人。
聞いたら、わたしの前に座るブラジル人夫婦は、ヨーロッパ系なのだそうだ。だからオランダのゴールに雄叫びを上げた。
そうそう、サンパウロを中心にした南部のブラジルには、ヨーロッパからの移民の方々が多いからネ。
そのときの写真も、何枚か掲載しますよ。まったく興奮が伝わってこない詰まらない写真かもしれないけれど・・。
ところで、前述した、ブラジルのお客さん方の、「・・こんな個人勝負ばかりじゃ、点を取れるはずがない・・」っていう印象。
それは、本当に的確な分析だと思いますよ。
このブラジルチームの「売り」は、何といっても強力なディフェンスブロックだからね。そして、ネイマールを中心にした「個の才能」を前面に押し出して仕掛けていく。
その中心選手が抜けてしまったんだから、仕掛けのイメージが広がらず、逆に、矮小に縮こまってしまうのも道理。
そして「ネイマール後のブラジル」は、それまで通り、ロングボールで最前線に起点を作り、そこから、個の勝負で仕掛けていく・・ってなイメージに固執しつづけるんだ。
それじゃ、寸詰まりの攻撃を「解放」できるはずがない。
店のなかでも、ブラジル選手がドリブルし、「そこ」で詰まってしまうシーンの連続に、大声の文句が響きわたっていた。
「何をやっているんだ〜・・横の味方にパスをして、オマエは走れよ〜っ!!」
そんな発言の内容は、その都度、友人が訳してくれたっけ。どうも、有難うございま〜す!!
また、ドリブル勝負から、タテにフリーな味方がいるにもかかわらず、そこにスルーパスが出ず、オランダ守備に集中されてボールを失ってしまうという寸詰まりシーンでは、何人ものブラジル人客が、怒りに震えるように立ち上がり、何かを叫んでいたっけ。
もちろん、セットプレーシーンでは、何度か惜しいチャンスは作りだしたけれど、「それだけ」じゃね。
そして逆に、完璧なカウンターから、素晴らしい3点目まで決められてしまうんだよ。
そんなシーンを観ながら、またまた、この「強烈なネガティブ刺激」を糧に、ブラジルが、本物の「サッカー王国」として再生してくれることを願って止まない筆者だったのです。
夜行(フルフラット寝台)バスの出発時間もあるから、今日は、こんなところで。
さて明日は、決勝だ。
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最後に「告知」です。
実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。
でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。
そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。
だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。
でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。
ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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