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2014_W杯(9)・・前段のエピソード・・そしてゲームについては、箇条書きでポイントだけを抽出・・(2014年6月19日、木曜日)

■ギリシャ戦に入る前に、ちょっと息抜き・・

・・何だコイツら!!・・

何度も、何度も、そんな怒りが口をついた。

いま、ナタウ競技場に隣接するプレスセンターです。まだゲーム開始まで数時間あるから、まず、レシフェからナタウまでの移動エピソードから入っていくことにします。

その最初は、何といってもカーナビ。

レシフェの友人が言ったとおり、ホントにブラジルのカーナビには問題が山積みだったんだよ。

まず、レシフェの友人宅を出発したところから大きな問題に遭遇した。ナタウへ向かう高速道路へ入るのもままならなかったんだよ。

何せ、このカーナビには、古い情報しか入っていない。だから、変な道ばかりを案内するんだ。ホントに、レシフェの町を出るまでに、45分もかかってしまった。アタマにきた。

またナタウでも、同じような事態に遭遇した。

道なき道を案内されたり、掛かる時間がもっとも短いルートを設定していたこともあって、地元の方々が住む、山間の住宅地に迷い込んだり、行き止まりに案内されたり。

また、皆さんもご存じのように、ナタウに降った集中豪雨で、今でも道が陥没したり、通行不可能になっていたりしているんだけれど、そのことでも、何度も回り道をさせられた。

とにかく、「数時間」早く出発して大正解だった。疲れた。

そして次が、街中や高速道路で遭遇した荒っぽいドライバー。

ブラジルドライバーのマジョリティーは、とても品行方正だけれど、乱暴な運転をするヤツ等は、レベルを超えて「突き抜けて」いるんだよ。

二車線なのに、2台のクルマの間をゴリ押しで抜いていくヤツがいる。無理な追い越しや、強引な割り込みをしてくるヤツがいる。また少しでもスペースを空けようものなら、すぐに、そこへ入り込んで、こちらにプレッシャー掛けてくるヤツがいる。フ〜〜・・。

そう、ブラジルには、彼らの英雄アイルトン・セナが、ゴマンといるんだよ。あははっ・・。

ここで誤解を避けるために、もう一度確認しておくけれど、一般ドライバーのマジョリティーは、本当に品行方正なんだよ。

でも、一部の乱暴者が、まさにレベルを超えているということなんだ。フ〜〜・・

だから私も、対抗して、「私なりのアイルトン・セナ」になっちゃったりして・・。あっと、もちろん少しだけだよ、少しだけ。何たって私は、単車ライダーだからね。

それに、神経痛も・・あははっ・・。

とはいっても、(日本代表の同じで!?)本当に危ないシーンには、まったく遭遇しなかった。要は、ツキに恵まれたっちゅうことなんだろうね。フ〜〜・・。

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■ということでゲーム

スミマセン、前段が長くなってしまって。ということでゲームです。

例によって、ポイントを、箇条書きで。

もう十時を回っているし、これからコラムを仕上げ、後藤さんを(レシフェとは反対方向へ!)30キロ離れた空港へ送り、その後、400キロを走って、レシフェまで戻らなければならないのですよ。

クルマの運転だけれど、「あまり」痛くない「やり方」を発見しました。だから、今朝の「行き」は、そんなにキツくなかった。でも、これからは夜中の移動になるから、もっと気を遣うだろうし・・。

ということで・・

・・総評としては、やはり、我々の期待とは、かなり外れたサッカー内容だったということ・・たしかにボールのキープ率は日本が圧倒していたけれど、決定的なチャンスという視点じゃ、逆にギリシャに軍配が挙がるよね・・

■最後のパワープレー

・・ところで、最後のパワープレーについて・・それは、ちょっと納得がいかない・・

・・何せ、パワープレーのもっとも典型的なツールは、高さとスピードだからね・・それって、まさに日本の典型的なウイークポイントじゃありませんか・・

・・パワープレーならば、もっと「日本的」なモノにしなければいけない・・要は、もっと人数を掛け、組織コンビネーションを強烈にアップさせるとかネ・・

・・要は、コンビネーションを多用し、そこに、後方から、3人目、4人目という「人数パワー」を入れることで「人とボールの動きをアップさせる」しかないということ・・そう、日本的なパワープレー・・フムフム・・

■ところで日本の攻撃コンセプト・・

・・攻撃の目的は、いつも書いている通り、シュートを打つこと・・そして、そこに至るまでの当面の目標イメージが、(出来れば)決定的スペースで、フリーでボールを持つことだね・・

・・要は、スペースの攻略ということ・・

・・日本には、ホンモノのドリブラーがいないわけだから、とにかく組織(パス)コンビネーションで勝負していくしかない・・

・・でも、この試合で「も」、3人目、4人目の「連動」フリーランニングが、ほとんど見られなかった・・

・・それじゃ、ギリシャ守備のウラを突いていけるはずがない・・また、強烈に「忠実」なギリシャ守備にとっても、自分たちの「眼前」でのみボールが動くのだから、まったく怖くない・・

・・もちろん、何本かは、決定的なカタチになりそうなシーンもあったけれど、そのほとんどが、相手がギリギリで「寄せられる」最終勝負だった・・

・・要は、たしかにシュートは多かったし、クロスも多かった・・でも、スペースを攻略したチャンスという視点では・・

■クロスボールというテーマ

・・ところでクロス・・ザッケローニは、サイドからの仕掛けを強調していた・・だから、香川真司を先発から外したと言っていた・・えっ!?・・まあ、いいや・・

・・それよりも、サイドを攻略し、クロスで勝負するにしても、中へ切れ込んでシュートするにしても、どうも中途半端・・

・・クロスボールならば、ハイボールじゃなく、とにかく強烈な勢いのクロスじゃなければ、ギリシャに簡単にはね返されちゃうでしょ・・

・・例えば、ニアポスト狙いの鋭いクロス・・

・・直接シュートしてもいいし、フリック(軽く触って流すプレー!)して次が詰めてもいい・・

・・それが、ギリシャの高さに簡単にはね返されるようなクロスホールばかりだった・・フ〜〜・・

■カツラニスの退場の後

・・ところで、ギリシャの、カツラニスが、前半退場になったこと・・

・・彼は、ギリシャのカウンターの仕掛け人だった・・だから、ギリシャにとって、とても厳しい判定になった・・実際、彼が抜けてからは、ギリシャのカウンターから、完璧に勢いがなくなっていた・・

・・でも・・

・・そう、ギリシャが数的に不利になったことは、逆に、日本にとって、とても難しい状況になったという解釈もできる・・

・・要は、ギリシャの「徹底度」が何倍にも増強されるということ・・

・・しっかりと守り、カウンターやセットプレー(ロングボール)からワンチャンスを狙う・・

・・高さのあるギリシャ・・それは、本当に日本にとって危険だった・・だから思った・・

・・どうして、ヘディングが強烈に強い森重真人ではなく、背が比較的低い今野泰幸を先発に使ったのだろうか・・

・・チト疑問・・

■ボールポゼッションをどのように仕掛けに活かしていくのか

・・記者会見で、ザッケローニが、前半は、日本がボールを「7対3」で支配していた・・なんてことを言っていた・・後半は、もちろん、その割合はもっとアップした・・でも・・

・・そう、ボールを支配するのはいいけれど、ボールがないところでの動きの量と質が、それに伴ってアップしていかないのだから、パス回しのためのボールキープなんて揶揄されても仕方ない・・

・・スタジアムの係員の方が、こんなことを言っていた・・日本は、パスを回しすぎ・・その目的は、シュートすることなんだから、もっと積極的に仕掛けてかなきゃ・・

・・正解でしょ・・誰もが、あれだけボールを支配している日本なのに、肝心の、リスクチャレンジ(仕掛けプロセス)が、うまく回らなかった・・

・・だから、コンビネーションがスタートしたとき(その直前のタイミングで)動き出す選手が、少なすぎた・・もっと、連動したフリーランニングが、2人、3人と増えていかなければ、ギリシャ守備が怖がるような攻撃なんて仕掛けていけやしない・・

・・とにかく、仕掛けがはじまったときに、足を止めている選手が目立ちに目立っていた・・それじゃ、コンビネーションが連動するはずがない・・

■ということで、最終戦に期待しよう・・

・・フ〜〜・・今日は、まあ、こんなところですかね・・とにかくアップします・・

・・でも、まだ首皮一枚残っている・・グループリーグ最終戦のコロンビアは、既に決勝トーナメント進出が決まっているから・・なんていう甘い考えだったら、もっと、日本のレピュテーションをブチ壊してしまうことになる・・

・・とにかく、我らが日本代表には、日本のアイデンティティー(誇り)になれるように、攻守にわたるリスクチャレンジへの「強烈な意志」を爆発させて欲しい・・

・・彼らには、それが出来る・・フッ切れれば、世界有数の、美しい組織サッカーを魅せられる・・とにかく、最終戦に期待しよう・・

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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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