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2015_ACL・・公式戦3連敗のレッズ・・でも・・そう、脅威と機会は表裏一体・・(レッズvsブリスベン、0-1)・・(2015年3月4日、水曜日)

実は私、とても、とてもオプティミスティック(楽天的)な性格なんですよ。

これでレッズは、今シーズンの開幕公式戦で、3連敗っちゅうことになった(ACL二つとゼロックススーパーカップ)。でも・・

そう・・、(何度か今シーズンのコラムで書いたように!!)たしかに内容的にはまだまだとはいえ、本質的な「サッカーのベクトル」は正しいし、チーム自体は、そのベクトル上を、前へ進みつづけていると思っているのです。

だから、心配していない。

むしろ、この3連敗が、チームにとっての、とてもポジティブな刺激になるに違いない・・とまで考えているんですよ。

この試合。

たしかにブリスベンは、強烈な意志のディフェンスをブチかましてきた。彼らは、忠実でダイナミックなチェイス&チェックを、最後の最後まで手を抜かずにやり通したんだ。

前半のレッズは、そのディフェンスに手こずった。でも・・

そう、皆さんも観られたように、後半立ち上がりのレッズは、まさに「別人」といっても過言じゃない素晴らしいサッカーを展開した。

人とボールの動きがダイナミックに、そして小気味よく連動しつづける組織サッカー。

だからこそ、チャンスにブチかますドリブル勝負も、より大きな効果を発揮する。

そして、そんな、人とボールの組織的で活発な動きが出てきたからこそ、3人目、4人目のフリーランニングも、うまく繰り出していけるようになったし、それらの動きが、有機的に「連鎖」するようにもなった。

3人目、4人目のフリーランニングだけれど、それってサ、実は、「自然発生的なモノ」でもあるんだよ。

要は、素晴らしい人とボールの動きに刺激を受けた「後方のチームメイト」が、自然と動き出した・・っちゅうわけだ。

逆に、タテパスが出ないとか、前戦でのポストプレーがままならないとか、何か、動きが鈍重なときは、後方からのサポートアクションだって、そう簡単には繰り出していけなくなるモノだからね。

そう、様子見。それもまた、擬似の「心理的な悪魔のサイクル」なんだよ。

「それ」を、自分たち自身でブチ破っていけるようになったら、それこそ、本物へ脱皮していく「本格的なブレイクスルー」っちゅうわけだ。

あっと・・脱線。

そう、後半立ち上がりにレッズが魅せつづけた、ダイナミックそのものっちゅう組織サッカー。

だからこそ、「あの」忠実なブリスベン守備ブロックを、何度も、完璧に振り回し、ウラの決定的スペースを攻略できた。

そして、「あの」興梠慎三のビッグチャンスだけじゃなく、何度も、決定的チャンスの「流れ」を演出しつづけた。

まあ確かに、そんな、積極的に前へ仕掛けていくサッカーを繰り出しつづけたことで、変なカタチで(まあ・・凡ミスで!!)ボールを失ったときには、観ている誰もがフリーズするようなカウンターピンチに陥るシーンが何度かあったけれど・・。

ブリスベンのFW連中は、レベルを超えて足が速かった。

だから、彼らの前のスペースへ、アバウトなタテパスが放り込まれたら、森脇良太とか那須大亮といった、あまり足の速くない連中は、完璧に「置き去り」にされちゃったんだよ。

そして、そんなピンチシーンの一つで、那須大亮が、相手をホールディングして一発レッドを喰らってしまったっちゅうわけだ。あのレッドは、正しい判定だった。

とにかく、このコラムでは、(筆者の楽天的なマインドそのままに!?)後半の立ち上がりからレッズが魅せつづけた、まさにダイナミックそのものっちゅう高質な組織サッカーに注目したいと思っているんだよ。

前半のサッカーがつづいたとしたら、まさにジリ貧。夢も希望も萎(しぼ)んじゃったでしょ。

でも、後半立ち上がりのサッカーは、そんな重い雰囲気をブチ破るに十分なパワーを秘めていたっちゅうわけだ。

まあ確かに、那須大亮が退場になってから、レッズが引き気味になり過ぎていた(ブリスベンに押し込まれ過ぎた!?)とは感じたけれど、それも、ブリスベンの、強烈な意志ディフェンスが根底にあったからこそだった。

要は、守備の内実がしっかりとしているチームだからこそ、(相手の退場などによる!)全体的な数的優位性を、うまくグラウンド上の現象に反映できるっちゅうわけだ。

相手が一人足りなくなっても、まったくペースを上げられないチームが多いなかで、このブリスベンチームは、守備がしっかりしていたからこそ、その数的な優位性を、しっかりと反映させられた。それについては、拍手をおくらなきゃいけない。

あっと・・

とにかく、今シーズンのレッズ「も」また、大いに期待がもてる・・ということが言いたかった筆者なのでした。

そう、脅威と機会は表裏一体。

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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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