トピックス
- 2015_チャンピオンシップ決勝(2)・・良かった〜・・「これ」で、将来のチャンピオンとも比較できる「正しい歴史」を継続できた・・(サンフレッチェvsガンバ、1-1)・・(2015年12月5日、土曜日)
- いや、ホントに重苦しいゲーム展開だったじゃありませんか。
もちろん私は、「年間勝ち点チャンピオン」と「興行チャンピオン」が一致して欲しいと願っていました。だから、交通事故ゴールが心配だったんですよ。
一点を争う、ギリギリのゲーム展開。
流れのなかからは、サンフレッチェ守備ブロックを崩せない(スペースを攻略できない)ガンバだったけれど、セットプレーからの「交通事故」という危険性は、常にあるわけだからね。
だから、ガンバが先制ゴールを奪ってからのゲーム展開は、私にとって、とても重苦しい雰囲気に包み込まれていたっちゅうわけだ。
でも・・。とにかく、ホントに良かった。
何せ、この結果に落ち着いたことで、10年後、20年後の(年間勝ち点だけで決まる!!)リーグチャンピオンと比較できるような、「正しい歴史」が継続されたわけだからね。
このテーマについては、新連載「The Core Column」で発表した「このコラム」を参照していただければ幸いです。
ということで、試合。
そこじゃ、何といっても、サンフレッチェの、粘り強い「クリエイティブな連動ディフェンス」と、ガンバが、最後の最後まで魅せつづけた「積極的な仕掛けサッカー」というテーマをピックアップしなきゃいけない。
まあ、サンフレッチェの、粘り強く創造的な連動ディフェンスについては、前述の新連載で発表した「このコラム」もご参照アレ。
ということで、最後の最後まで、諦めずに仕掛けつづけたガンバというテーマ。
ここでいう「仕掛け」の主役は、言わずもがなの積極ディフェンスだよ。それがうまく機能していたからこそ、次の攻撃でも、ボールがないところでの動きの量と質がアップし、十分な人数を繰り出していけた。
まあガンバは、「それでも」サンフレッチェ守備ブロックを崩し切れなかったわけだから、彼らは、相手を賞賛しなきゃいけないよね。
長谷川健太監督が、こんなコトを言っていた。曰く・・
・・サンフレッチェに同点にされたって、また次にゴールを奪えば、王手をかけられる(相手にプレッシャーを掛けられる)からね・・とにかく我々は、チャレンジしていくしかないんですよ・・
いいね、長谷川健太。
そしてガンバ選手たちは、そんな指揮官のマインドが乗り移ったかのように、アグレッシブな仕掛けサッカーを展開しつづけたっちゅうわけだ。
まあ、遠藤ヤットだけは、常に冷静に、相手ディフェンスの「逆」を取るようなゲームメイクを魅せていたけれどネ。
アッ・・いや・・。
そんな冷静なヤットだったけれど、守備に入ったら、情熱をたぎらせて「追いかけ」、そして最後の瞬間は、「クール」にボール奪取アタックを仕掛けていたよ。
その、「静と動」のメリハリあるプレーにも目を見張ったっけ。
とにかく、そんな「冷静な意志の爆発」こそが、遠藤保仁の真骨頂ということなんでしょ。
前回コラムでも書いたけれど、その遠藤保仁と、スーパーな攻守ハードワーカー今野泰幸が魅せつづけた絶妙なコラボレーションに「も」舌鼓を打っていた。
ことほど左様に、攻守にわたって積極的にチャレンジしつづけるガンバの「意志のサッカー」は、観ている方にとって、ものすごく魅力的であり、感動的でさえあったんだよ。
最後に・・
興行チャンピオンシップとはいえ、こんな「内容のあるギリギリ勝負」だったら、何度でも観たいとは思う。
でも、「それ」で、プロサッカーが創りだす「根源的価値」が、その「興行」に奪われてしまうのだったら本末転倒もいいところなのだよ。
あっと・・。
もちろん、このゲームを観ながら手に汗握らされた現象のバックボーンが、まさに、その「プロサッカーの根源的価値」であったことは言うまでもない。何せ私は、「純粋プロスポーツ」と「興行」の結果が一致してくれることを心の底から願っていたわけだから・・サ。
要は、「プロスポーツの根源的価値」を奪い合う、トレードオフの関係にある「年間勝ち点チャンピオン」と「興行チャンピオン」っちゅうわけだ。
これからも、その「根源的価値」を、この「二つ」が奪い合うようなリーグになるのかい?
そんなコトは、止めにして、来シーズンから、再び「健全なリーグシステム」に戻そうゼ・・。
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最後に「告知」です。
実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。
でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。
そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。
だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。
でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。
ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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