トピックス
- 2015_カナダ女子W杯(その3)・・またまた、やった〜!!・・お見それしました佐々木則夫さん!・・(なでしこvsオーストラリア、1-0)・・(2015年6月28日、日曜日)
- 本当に、この「持ち直しプロセス」は、サッカー現場の歴史に残るレベルかもしれない。
持ち直し・・
もちろん「それ」は、グループリーグでのゲーム内容「から」という意味合いです。
あの暑いエドモントンで、それに、オーストラリアと比べて、「オフ日」が2日間も少なかったにもかかわらず、最後の最後まで、まったくといっていいほど運動量が落ちなかった。
それは、彼女たちの「闘う意志」そのものでした。本当に、このゲームでの闘い(=強烈な意志の発露!)は、心からの賞賛に値します。
前回コラムでも書いたけれど、この「なでしこ」の強さの源泉は、その「強烈な意志」に支えられた組織ディフェンスにあります。
誰ひとりとしてサボらず、ボールを失った次の瞬間から、最前線も含めて、全力でチェイス&チェックに入る。
そして周りのチームメイトが、そのアクションをうまく活用して次のボール奪取勝負ポイントを見極め、強烈な「意志」で、忠実な勝負アクションに入っていく。
そう、誰ひとりとしてサボらず・・。そして「そのこと」こそが、佐々木則夫監督の「ウデ」の本質なのです。
その、最後の最後まで「勢いが落ちない」連動ディフェンスには、本当に、感動させられた。
そして、だからこそ、次の攻撃にも勢いが乗っていく。
彼女たちは、元来の「組織コンビネーションイメージ」はそのままに、その流れが、より広く、速くなっているんだよ。
より広く・・。そう、ロングフィード。
でもソレは、決して「一発の放り込み」というニュアンスが強い単発の仕掛けじゃない。
そうではなく、あくまでも、彼女たちがイメージする組織コンビネーションサッカーの「リズムを踏襲した」モノなんだよ。
だからこそ、ロングフィードが送り込まれるスポットに、素早く「人数が集まる」。そしてだからこそ、その多くが、最終勝負ゾーンでの「次の仕掛けコンビネーション」につながっていく。
そして、その仕掛けプロセスが、決定的スペースを攻略していく組織コンビネーションだけじゃなく、イメージが明確な「ピンポイント・クロス」にも結実させられるようになっているっちゅうわけさ。
そんなコノテーション(言外に含蓄される意味)を内包する「なでしこの攻撃」だから、それを「より進化した姿」と表現してもいいでしょ。
そんな、攻守にわたる、スーパーな「組織サッカー」だけれど、その一端を担っているのが、強烈な守備意識に支えられた「縦横無尽のポジションチェンジ」なんだ。
もちろんたまには、その「縦横無尽の動きの流れ」に、トップの大儀見優季とアンカーの宇津木瑠美も、臨機応変に「乗って」はくるけれど、まあ、この2人については、他と比べて、より「固定したイメージ」でプレーしていたとするのが妥当だろうね。
それに対して、その他の、阪口夢穂、大野忍、川澄奈穂美、そして宮間あやが、まさに「ポジション無しのサッカー」を展開するんだよ。
前述したけれど、そんなダイナミックなポジションチェンジサッカーだからね、その絶対的ベースに、強い責任感を基盤とした「強烈な守備意識」の支えがなきゃいけない。
彼女たちが放散しつづける強烈な守備意識(=強烈な意志のパワー!)という『相互信頼』があったからこそ、たまには、有吉佐織や鮫島彩が躍動しつづける両サイドバックも、サイドゾーンでの「タテのポジションチェンジ」を仕掛けていけた。
何度、この両サイドバックが、最前線で仕事をしているシーンを目撃したことか。
そしてセットプレー。宮間あや。
とにかく、その「変化にあふれるボール」は、素晴らしく危険だった。
フワッとした「アバウト」なハイボールは、もちろんない。
そうではなく、(事前に空けておいた!)ニアポストゾーンを攻める鋭いボールや、中央ゾーンにいる味方を狙った、まさにシュートと見紛うような「強いラス
トパス」、また(事前に空けておいた!)ファーサイドに、後方から走り込むチームメイトへの、まさにピンポイントの「ロングボール」等など。
その「変化」は、相手にとって脅威そのものだった。
あっと・・。それだけじゃなく、彼女たちは、「その後の、相手ゴール前でのストラグル」にも、忠実に、そして敏感に反応しつづけていた。
要は、こぼれ球を、強烈に意識してアクションを止めなかったっちゅうことだ。だからこそ、このゲームでの決勝ゴールが生まれた。
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今大会では、強豪国だけじゃなく、発展途上国も、2011年ドイツ女子W杯で「なでしこ」が展開した組織サッカーを「より強く」イメージして精進していることを確認させられた。
フランスやアメリカ、はたまたドイツやブラジルといった強豪だけじゃなく、オーストラリアやスイスといった「下克上ネーション」が、組織と個がハイレベルにバランスした高質なサッカー内容で「も」台頭してきているのですよ。
そのテーマについては、新連載「The Core Column」で発表した「このコラム」も参照していただければ幸いです。
だからこそ、そんな「厳しい環境」をはね返すように、更なる進化を遂げている「なでしこ」に、格別の感動をもらっているっちゅうわけだ。
佐々木則夫監督の優れた仕事に対し、乾杯!!
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最後に「告知」です。
実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。
でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。
そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。
だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。
でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。
ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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