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2015_J2_第1節・・こんなに見所が豊富だとは・・ホント、観にいって良かった・・(ヴェルディvsセレッソ、1-1)・・(2015年3月8日、日曜日)

ホントに、見所満載で、スゲ〜面白い開幕マッチだった。

もちろん、総合力ではセレッソに軍配を挙げざるを得ないけれど、それでも、今シーズンのヴェルディが、若手の富樫剛一監督に率いられ、とても充実した状態にあることも、如実に体感できたことで、大いなる元気をもらった。

何せ、ヴェルディのサッカーに期待が持てなかったら、もう後は、関塚隆さんの高質なチームマネージメントに率いられ、これまた充実したサッカーを魅せつづけているジェフ千葉、また横浜FCや大宮アルディージャしか残されていないわけだからね。

とにかく、今シーズンのヴェルディに「も」期待が持てる(観戦モティベーションを容易にアップさせられる!?)ことは、私にとって、とても大事なことなんですよ。

あっと・・。チト、言い方が高慢。スミマセン・・ね。

・・ということでゲーム。

セレッソが魅せた「一日の長」だけれど、ここでは、そのチーム戦術的なコノテーション(言外に含蓄される意味合い)を細かく分析するなんて野暮は、いたしません。

一つだけ・・

そう、ディエゴ・フォルラン・・。素晴らしいパフォーマンスだった。

もちろん、ディフェンダーと「静対」した状態から抜き去ってしまうような勝負ドリブルでは、そんなに目立てはしない。

そうではなく、彼の場合は、何といっても、ボールがないところでの動きの量と質が秀逸なんだ。

「ココゾッ!!」っていう、ギリギリのタイミングで、相手守備ラインのウラの決定的スペースへ抜け出す(決定的動き出し=フリーランニングの!)感覚は、まさに世界レベルでっせ。

その(相手マーカーを、アクションや視線でダマす!)抜け出しフリーランニングが、あまりにも巧妙で「微妙」だから、味方もタイミングを計(はか)り切れずに、何度もミスになってしまった。

たしかに、ミスの瞬間には天を仰ぐジェスチャーをする彼だったけれど、それでも、決して腐らず、諦めず、何度も、何度も、繰り返すんだよ。そう、汗かきの、爆発スタートと決定的フリーランニング。

そんな姿勢もまた、彼が世界の超一流であるコトの証明だよね。

そして、そんな彼の忠実フリーランニングが、徐々に、味方の「パス出しイメージ」と、うまくシンクロしはじめるんだ(まあ・・山口螢や扇原貴宏・・)。

この試合でのセレッソのチャンスメイクシーンでは、ほぼ100%、フォルランが主役だった。だからこそ彼が、そんな決定機をゴールに結びつけられなかったことが不思議だった(彼がブチ込んだ同点ゴールはフリーキックからだったんだよ・・)。

衰えたのか・・?

そのことを、不遜にも、アウトゥオリ監督に聞いてしまった。

・・そう、私もディエゴには大いに期待している・・その期待通り、とても優れたプレーを展開したと思う・・彼が衰えたかって?・・私は、選手個々の内容に ついて詳しく論評することはしたくない・・ここでは、あくまでもチーム全体のサッカー内容に限ってコメントしたいんだよ・・

フムフム・・

まあ、このフォルランだったら、タイミングさえ合ってくればゴールを量産しはじめること請け合いだね。今後が、楽しみで仕方なくなりましたよ。

・・ということで、ヴェルディ・・

セレッソ同様に、細かな、戦術的サッカー内容に入り込むことはしない。だから、三つだけポイントをピックアップしよう。

一つは、この試合で先発した三人の外国人(DFのウェズレイ、FWのブルーノ・コウチーニョとアラン・ピニェイロ)が、とても効果的なプレーを展開したというポイント。

彼らは、自分たちが確実な戦力であるコトを証明したんだ。

二つ目が、久しぶりに(チーム戦術にフィットし、周りとの連係が取れてきたことで!?)優れた、効果的プレーを魅せた平本一樹と、二人の外国人FWとの、コンビネーションイメージの「シンクロ」。

まあ、まだまだだね。

それでも、互いの「レスペクト状態」がよくなれば、それに伴って、互いのイメージが、どんどんとシンクロ(同期)しはじめるに違いない。

そこで、相互レスペクトの「絶対的ベース」という話題に入っていくわけだ。

もちろん、ディエゴ・マラドーナのように、ボールを持ったら、何人の相手に囲まれたとしても決してボールを失わず、そこからドリブルでブッちぎってしまったり、魔法のようなスルーパスを通しちゃうような「世紀の天才」だったらハナシは別だよ。

でも、そうじゃないケースで、相互レスペクトをアップさせるための唯一の「心理ベース」は、何といったって、攻守わたるハードワークの量と質をアップさせることなんだよ。

味方のミスを、積極的にカバーしたり、誰もが嫌がるチェイス&チェックを、自分から率先してブチかましたり、パスを受けるためのフリーランニングを忠実に繰り返したり・・等など。

そんな汗かきのプレー(≒自己犠牲精神!?)こそが、相互信頼を醸成するための絶対的ベースなんだ。

あっと・・書きすぎ・・

そして最後のポイントが、杉本竜士。

「突貫小僧」だった杉本竜士が、クレバーな「戦術家」としてヴェルディに復帰した。

シンプルなタイミングの球離れ。でも、「行かなければならない状況」では、後ろ髪など、まったく引かれることなく、勝負ドリブルをブチかましちゃう。

その思い切りの良さに、溜飲を下げた。

あっと・・。その、杉本竜士がブチかます勝負ドリブルが、レベルを超えて危険(魅力的)なコトは言うまでもないよね。

後半に交替出場してからは、彼がボールを持つたびに、スタンドが沸いた。でも杉本竜士は、そんな「ノイズ」とは関係ない次元で、シンプルにパスを回してしまう。

でも、一度、良いカタチでボールを持ったら、どんなディフェンダーでも恐怖に苛まれるような爆発ドリブルをブチかます。

とにかく、「組織と個のメリハリ」がスーパーに効いた杉本竜士にも、大いに注目しよう。

ということで、今シーズンのヴェルディにも期待が高まっている筆者なのでした〜。

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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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