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2015_J2_第9節・・両監督との対話・・それとラジオ解説のお知らせも・・(ジェフvsジュビロ、0-2)・・(2015年4月26日、日曜日)

・・スミマセンね・・ホントにオレって、関塚さんにとっての疫病神かもしれない・・

素晴らしいサッカー内容でゲームをコントロールしつづけたジェフだったけれど、何度かの決定的チャンスを決め切れず、逆に、ジェイと松井大輔に、まさに個の才能を結実させたような(技巧&キャノン!)シュートをブチ込まれてしまった。

記者会見で関塚隆さんが、こんなニュアンスの内容をコメントした。

・・素晴らしく内容のあるゲームを展開できたと思う・・でも結果を引き寄せられなかった・・決定力が足りずにゴールが遠かった・・

・・でもサッカーには、十分な躍動感をかもし出せたと思っている・・だから、サポーターの方々と一緒に勝利を味わえなくて本当に残念だった・・

そのコメントを受けて質問したのだけれど、それに、冒頭のような「前段」を入れちゃったっちゅうわけさ。

何せ、昨シーズンから今シーズンにかけて、素晴らしい勝率のジェフだったにもかかわらず、私が観戦したゲームでは勝ったためしがなかったんだよ。

そして、この試合も・・。だから、疫病神。すみませんネ、関塚さん。

アッと・・、私の質問だけれど、それは、こんな感じだった。

・・これまで、様々な人たちと決定力というモノについてディスカッションしてきた・・彼らは、それぞれに、まったく違った視点で、決定力を捉えていた・・

・・ということで、こんなゲーム展開だったことも含めて、関塚さんにも、是非、決定力についてコメントをいただきたい・・たぶん関塚さんなら、素敵な表現を披露してくれるんじゃないかと期待しているんですが(笑)・・

そしたら・・

・・そのテーマについては、これからジックリと考えをめぐらせますよ・・それでは・・

・・なんて、関塚さんが、ニベもなく席を立とうとするんだよ。だから、優しく微笑んでいる彼の目をのぞき込むように、視線でお願いした。

そしたら、急に、彼の口から言葉のシャワーが吹き出しはじめたっちゅうわけだ。それは、こんなニュアンスのコメントだった。曰く・・

・・カタチは作れていた・・シュートチャンスを作り出すことが絶対的ベースだから、その大前提は、ある程度は満足させられていたと思う・・

・・でも実際のシュートを決められない・・そこでは、狙ったところに蹴るための落ち着きとか、シュートするときの体勢などなど、多くのファクターが、複雑に作用し合っている・・

・・もちろんそこでは、相手ディフェンダーのイメージを惑わすような、タイミングをずらす「間」なんかも大事になってくる・・そう、素晴らしいミドルをブチ込んだ松井大輔の、シュートに入るまでの巧みなアクション(間の演出!)のように・・

・・まあ、サッカーだから、この試合のように、チャンスは作りだすけれど、それを決められないというコトも起きるさ・・とにかく我々は、これからもブレずに精進しつづけるつもりだ・・

そう、決してブレることなく、忍耐づよく、自信と確信を充実させていく作業を繰り返すんだ。

いいね、ストロングハンド、関塚隆。

ところで、シュート決定力。

この、つかみ所が見えにくい微妙なテーマについちゃ、新連載「The Core Column」で、こんなコラムをアップしたから、そちらもご参照アレ。

モデルは、故ヘネス・ヴァイスヴァイラーと、当時のスーパースター、ディーター・ミュラーだよ。

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ところで、見事な勝負強さを魅せたジュビロ監督の名波浩さん。

記者会見では、彼にも質問しようとした。

・・名波さんに質問する機会は、そんなに多くはないだろうから、是非聞いてみたいコトがあるんですよ・・このゲームには、あまり関係ないことなんですが〜(笑)・・

そこまでしゃべったところで、監督会見を仕切る司会の方から、「出来れば、ゲームに関する質問にしていただきたいのですが・・」なんてクレームが飛んでしまった。

そのタイミングで、名波浩さんが、「では、後で場所を移して・・」なんて助け船を出してくれた。優しいね・・。

ということで、会見の後、廊下で立ち話をした。

・・名波さんは、私にとって、とても希なタイプの選手だったんですよ・・とても巧いのに、攻守のハードワークでも、レベルを超えた存在感(実効プレー)を魅せる・・

・・才能に恵まれた巧い選手に、ハードワークへの強い意志も充実させていくためには、何がキーポイントになるのだろうか?・・

・・いや、私だって、最初から両立させられていたわけじゃありませんよ・・私の場合は、オフト(元日本代表監督のハンス・オフト)からのアプローチが大きかったですね・・

・・そのアドバイスの意味を、しっかりと考え、自分なりに消化(昇華!?)していったんですよ・・もちろん、最初のころは、自分との闘いに苦しんだ時期もありましたけれど・・

・・でも、攻守ハードワークの価値を体感できたことで、それもしっかりと充実させられるようになったんです・・もちろん、そのプロセスの背景には、周りからレスペクトされるっていう大きなモティベーションもありましたよ・・

・・フムフム・・

・・やっぱり、自分なりに考え、納得できたことが大きいっちゅうことですね・・要は、インテリジェンスこそが、決定的に大事だということですよね・・

そんな会話のなかには、ある時期から、完璧なイメチェンを果たし、スーパーな組織プレーと個人勝負プレーを高質にバランスさせられるようになった中村俊輔 や、結局「ブレイクスルー」を果たせず、いまだに低迷をつづけている「元天才プレイヤー」のことも話題にのぼった(それが誰かは書きません・・悪しから ず)。

また、それだけじゃなく、ハードワークをやらなかった「元天才プレイヤー」が監督になったとき、攻守ハードワークを強烈に要求する・・なんていう興味深いハナシもした。

そこでは、ある「元天才プレイヤー&いま監督さん」から、プレイヤー当時は、ハードワークをやらないことに対する「良心の呵責」があったという言質(げんち)を取ったことを披露したんだけれど、そのコトを聞いた名波さんが、大笑いしていたっけネ。あははっ・・

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最後に、軽く、告知。

実は、この水曜日(4月29日)に日産スタジアムで行われる「マリノスvsサンフレッチェ」のリーグ戦を、ラジオ文化放送で解説するんですよ。

まあ、しゃべり過ぎないように気をつけるけれど、言いたいことは山ほどあるからサ・・あははっ。

パートナーは、文化放送の松島アナウンサー。気心は知れているから、私のしゃべり過ぎを、うまくコントロールしてくれるでしょ。

よろしくお願いしま〜す、松島さん。

ということで、気が向いたら、ラジオ文化放送にチャンネルを合わせてくださいネ。

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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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