トピックス


2015_J2_第17節・・コンサドーレが展開した強烈な意志のディフェンス・・だからこそ、ジェフ攻撃の進化&深化も体感できた・・(ジェフvsコンサドーレ、1-1)・・(2015年6月6日、土曜日)

最後は、とても素敵な勝負マッチになった。そう、強烈な意志のぶつかり合い。

コンサドーレの意志は、ディフェンス(ボール奪取)とカウンターに発揮される。

逆にジェフは、例によって、質実剛健ディフェンス基盤に、チャンスを作り出すこと(スペースの攻略)に全精力を傾注する。

私は、そんな両チームの強烈な意志のぶつかり合いを、手に汗握って楽しんでいた。でも・・

そう、前半は、コンサドーレ守備のが優っていたことで、チト退屈だったんだよ。でも後半は、ジェフ攻撃の効果レベルが向上したことで、より手に汗握って楽しめるようになった。

前半。

私は、こんなメモを書いていた。

・・ゲームを支配するジェフ・・でも、うまくスペースを突いていけない・・逆に、コンサドーレがブチかますカウンターが危険・・

・・セットプレーは、両チームにとって大きなチャンス・・というか、チャンスは「それ」しかない・・

・・ゲームが流れているなかでの(コンサドーレ守備がカチッと決まっている状況での!)チャンスメイクは難しい・・

・・相手ディフェンスブロックが整っていない(ショート)カウンターの状況でしかチャンスができないという現実・・

あれだけボールを支配していながら、ジェフが作り出したチャンスの芽は、カウンター状況とセットプレーからだけだったんだよ。

そこで、こんなことを考えていた。

・・やはりサイドゾーンからの仕掛けが効果的・・またクロスにしても、放り込むのではなく、明確なイメージをもって最終勝負を挑んでいかなければいけない・・

・・どのような「タイプ」のクロスボールが効果的?・・そりゃ、鋭く勢いのあるクロスボールがもっとも効果的・・それも、ニアポスト勝負をイメージした仕掛け・・

・・とはいっても、素早いダイレクトパス&ムーブを積み重ねるコンビネーションこそが、強化ディフェンスを打ち破る「王道」であることは言うまでもない・・

・・たしかに(後半の!)ジェフも、何度か、そんなコンビネーションからチャンスを作り出した・・でも、最後のところで「人数」が足りなくなっていた・・もちろん、3人目、4人目のフリーランニング「も」繰り出していけるのがベストなんだけれど・・

・・要は、人数をかけるコンビネーションによって、自チーム守備の、ポジショニング&人数のバランスが崩れてしまうから、相手の危険なカウンターを喰らう危険性がアップするということ・・

まあ、難しいネ。

あっと、相手の強固なディフェンスに対しては、カウンターとかセットプレー、鋭いクロス攻撃だけじゃなく、ドリブル突破も、とても効果的だよ。でも・・

そう、「それ」には、ジェフ監督、関塚隆さんも言っていたように、才能が必要になってくる。

フムフム、難しいね。

とはいっても、後半のジェフは、カウンターやセットプレーだけじゃなく、鋭いクロスを駆使することで、しっかりとチャンスを作り出していた。

ということで最後に、コンサドーレが展開した、素晴らしくダイナミックな「組織ディフェンス」というテーマに入っていこうと思う。

バルバリッチ監督も、「ウチの若武者たち」は、最後の最後まで、まったく集中力を切らすことなく闘い抜いた・・オレは、彼らを誇りに思う・・」って胸を張っていた。

ジェフのボールホルダー(次のパスレシーバー)への、忠実でダイナミックなチェイス&チェック。その素早いアクションに、これまた忠実に「呼応」する周りのチームメイト達。

その、忠実アクションの「連動性」は、観ている者のなかに感動を呼び起こす。

とにかく、そんな彼らの主体的な(強烈な意志に支えられた!)カバーリングがなければ、(攻撃の機能性がアップした(!)後半のジェフに、何点もブチ込まれていたでしょ。

実際に、何度かの決定的ピンチでは、ジェフ選手のフリーシュートを、全力ダッシュで勝負ポイントに入り込み、身体全体で阻止したシーンを目撃したっけ。

そりゃ、感動するでしょ。

そんな選手たちの意志のプレーを観ながら、コンサドーレのバルバリッチ監督に、「ストロングハンド」のエッセンスを見ていた筆者でした。

まだまだ「プロヴィデンス時間」に苛まれている筆者は、この最後の文章を書きながら、コクッって、一瞬気を失ってしまった。ビックリした。さて、もう寝ます。

============

 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

===============

 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

==============

 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





[ トップページ ] [ Jワンポイント ] [湯浅健二です。 ]
[ Jデータベース ] [トピックス(New)] [ 海外情報 ]