トピックス
- 2015_UCL・・世界トップの強者どもが繰り広げた、「主体的」な攻守ハードワーク・・(アーセナルvsバイエルン、2-0)・・(2015年10月21日、水曜日)
- 「ミステリーだ・・」
試合後に、ジョゼップ・グアルディオーラが、そんなふうにゲームを表現したとか。
まあ、たしかに、あれ程ゲームを支配しているなかで(ポゼッション率=3:7、またパス数もバイエルンがアーセナルの数倍!)、決定的シュートチャンスも作り出したけれど、結局は、アーセナルの「ココゾのワンチャンス二発」に沈んだゲームだったからね。
でも、まあそこには、決定的チャンスの内実が、ボール支配率の「3:7」とは相容れないモノだったという事実も残るよね。
ボールを支配する(ゲームの流れのイニシアチブを握る)バイエルン。
それに対し、我慢に我慢を重ねて「ワンチャンス」を狙うアーセナル。
アーセナルの「忍耐力」は大したモノだったけれど、それも、これも、彼らが、カウンター気味の仕掛けから決定的チャンス(その流れ!)を作り出せていたからに他ならない。
・・ヨシッ・・我慢していれば、チャンスは訪れるゾ!!・・
そんな確信を、「強く」もてているからこその「忍耐」っちゅうわけだ。
考えてみたら、あれ程ボールを支配しているバイエルンだったけれど、純粋に、そんな「組み立ての流れ」から作り出した決定機といったら、前半にブチかました、チアゴとトーマス(ミュラー)の、ワンツー(ダイレクト)コンビネーションのシーンくらいだったんじゃネ〜か!?
まあ、後半にドゥグラス・コスタがブチかましたミドルシュートや、左クロス攻撃の場面もあったけれど、それ以外じゃ、彼らにしても、カウンターの流れからの方が、より効果的にチャンスを作り出せていたっちゅうことだ。
もちろん、「美しさ」の基本はポゼッションにあり・・
けれど、「それ」で結果を引き寄せられなかったら、その結果「だけ」を受けて様々な記事のニュアンスを決めてしまう(!?)メディアの「やりたい放題」ってな、サッカーの本質的な進化や、サッカー人たちの精神衛生にもネガティブな影響がでてきちゃうことになる。
・・攻めと守りのバランス・・組織プレーと個人勝負プレーのバランス・・美しさと勝負のバランス・・安定とリスクチャレンジのバランス・・等など。
まあ、この「バランス」というテーマは永遠・・っちゅうことなんだろうね。
あっと・・寄り道が過ぎた。このコラムで書こうと思ったのは、別のテーマだった。
それは、「あの」世界の天才連中がブチかましつづける、攻守ハードワーク・・という視点。
とにかく、ヤツ等は、決して「安易に追いかけて諦めたり」、ぬるま湯のチェイス&チェックを仕掛けたりすることなんて・・ないんだよ。
ヤツ等は、自分から積極的に、そんな攻守ハードワークを「探しつづけて」いるんだ。
そうでなければ、チーム内の競争で勝てないし、発言権だってアップさせられない。
世界トップのグループじゃ、そんな「ギリギリの自己主張のぶつかり合い」に満ちあふれているんだよ。だからこそ、誰もサボらない。いや・・サボれない。
皆さん、もうお気づきでしょ。
わたしがこのコラムで言いたかったのは、「あの」世界のトップ選手たちがブチかましつづける(積極的に探しつづける!)攻守ハードワークを、どうして日本の「若手の才能」連中ができないのか・・というコトなんだ。
私は、そんな「才能」連中を「指導」するコーチ連中から、よく、こんなニュアンスの内容を聞かされることがあるんだよ。
・・アイツは、そのタイプの選手(ハードワーカータイプ)じゃ、ないんですよ・・
フザケルナよ〜っ!!
天賦の才に恵まれているからこそ、攻守ハードワークを積極的に「探す」ように、指導しなきゃいけないんでしょ。そう、自覚を司る心理ベースのマネージメント。
まあそこには、「まだ」サッカー文化が確立し切っていないから・・っちゅう議論もある。
でも、そんなふうに、厳しい仕事から逃げるような「低級マインドの雰囲気」に流されるのでは、現場のコーチとしての誇りやアイデンティティを、自ら放棄していることになるでしょ。
フ〜〜・・まあ、仕方ない。
ということで、ホンモノの個人事業主たちがブチかましつづける、(あくまでも自分主体の!!)ギリギリの「せめぎ合い」を観ながら、そんなテーマに思いを馳せていた筆者なのでした。
もちろん、このテーマも、新連載「The Core Column」で取り上げようとは思っているけれど・・サ。
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最後に「告知」です。
実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。
でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。
そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。
だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。
でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。
ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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