トピックス
- 2016_クラブワールドカップの4(準決勝)・・ちょっと心配させられたけれど、結局は実力どおりの結果に落ち着いた・・(レアルvsクラブ・アメリカ、2-0)・・(2016年12月15日、木曜日)
- 実は、前半を観ながら、どうなることかと、心から心配していたんですよ。
またまた、世紀の「下克上」か!?
何せ、世界的に、チカラの差が縮まってきていることで、こんな一発勝負トーナメントでは、ホントに何が起きるか分かったモノじゃないからね。
とにかくレアルは、守るクラブ・アメリカに対し、まったくといっていいほど決定的スペースを突いていけず、逆に、必殺のカウンターを何度も喰らってしまったんだ。
ということで、大会前に期待していた、決勝と三位決定戦のカードが「逆転」しちゃうんじゃないだろうか・・なんていう、あり得ないコトまで脳裏をよぎったというわけさ。
フ〜〜ッ・・
でも、まあ、結局は、本来の総合力の差を反映した結果に落ち着いたから事なきを得たわけだけれど・・ネ。
それでも・・
クラブ・アメリカの、リカルド・ラ・ヴォルペ監督が、何度も繰り返していたんだけれど、クラブ・アメリカは、もっと、もっと積極的に仕掛けていくつもりだったらしい。
でもフタを開けてみたら・・
たしかに立ち上がりの数分は、かなり積極的に攻め込んでいったよね。でも・・
そう、グラウンド上でプレーする選手たちは、すぐに、「小さなトコロの差」を体感しちゃうモノなんだよ。
だから、リスクを冒し「過ぎて」攻め上がっていくよりも、「ゼロゼロ」という状況を、できるだけ長く保ち、ワンチャンスを狙うという方向性の方がいい・・と、安定志向に変わっていった!?
まあ、そういうことなんだろうね。
そう、チーム全体が受けた体感の総量による「サッカー方向性の変更」ってなことだね。
サッカーチームは、まさに「生き物」だからサ・・
もし、数人でも、前述した「体感レベルの実力の差」によって、少しビビり気味になったとしたら、そのネガティブオーラが、すぐにチーム全体に波及しちゃうんだよ。
そして、皆さんも観られたような、守ってカウンター・・という、受け身で消極的なサッカーに集約されていっちゃう。
リカルド・ラ・ヴォルペ監督は、繰り返し、「攻撃性に欠けていた・・」という表現をするほど、チームの闘う意志のレベルダウンに不満げだったね。
もちろん彼らが積極的に仕掛けていったら、そのことでレアルを刺激して覚醒させ、彼らの「心理ダイナミズム」を活性化させちゃうでしょ。
そしたら、攻め合いになるのが道理。
それじゃ、誰が見たって、クラブ・アメリカにとって不利なゲーム展開ということになる。
選手たちは、監督の思惑とは違い、ゲームのなかでブチかまされた体感によって(!?)常に大きく影響されつづけるんだよ。そして、ネガティブな安全策に「逃げ込んで」しまう。
もちろん「そこ」に、強烈なリーダーシップがいればハナシは違う。
このグラウンド上での、瞬間的なリーダーシップ(強烈な刺激ジェネレーター)というテーマについては、新連載「The Core Column」で、以前に「こんなコラム」をアップしたからご参照あれ。
あっと・・、レアル対クラブ・アメリカ。
そして、(調子が上がらないレアルというファクターも含めて!)ゲームが落ち着いていくなかで、レアルが、前半ロスタイムに、まさに「個の才能の爆発!!」といった、トニー・クロースとカリム・ベンゼマのコンビが創りだしたワンチャンスを決めた。
「あの」強いレアルに、先制ゴールが生まれたんだよ。
そりゃ、後半のゲーム展開は、推して知るべし・・だよね。
クラブ・アメリカの攻めを余裕で受け止め、必殺のカウンターをブチかますレアル・・という構図。
何せレアルは、ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウド、ルーカス・バスケスといった、スピードとテクニックを備える、スーパーな個の才能を擁しているわけだから・・さ。
でも私は、後半のクラブ・アメリカが、より積極的に攻め上がっていったことで、レアル守備ブロックの、想像力と創造力にあふれた素晴らしいディフェンスを堪能していたよ。
彼らは、クラブ・アメリカがイメージする「最終勝負ポイント」を、ホントに正確に予測し、その決定的スペースを効果的に「潰して」しまうんだ。
要は、彼らのラストパスの芽を、ものすごくクレバーで効果的な「先読みマーキング」で摘み取りつづけたっちゅうわけさ。
それは、レアルの強さの絶対的ベースの一つだから、とても魅力的な学習機会ではあった。
そこで繰り広げられた「小さなトコロ」での注意深いアクションの積み重ね。
ホント、楽しくて仕方なかった。
そうそう・・
そんなレアルの強さのバックボーンには、ルカ・モドリッチとカゼミーロが繰り広げる中盤ディフェンスもあるよね。
ルカ・モドリッチは、FIFAのテクニカルスタディーグループから、この試合の「MVP」に選出されたけれど、それは、とても正しい選考だったと思う。
もちろん私は、スーパーなゲーム&チャンスメイカーである「パスの天才」トニー・クロースの方が・・とは思ってはいたけれど・・さ。
ということで、最後の一考。
とにかくレアルは、とても疲れていた・・という視点。
・・極限までハードな試合スケジュール・・そして、長旅と時差ボケ・・などなど・・
だから、ジネディーヌ・ジダン監督は、何度も、「日曜日までには、しっかりと休養し、コンディションを整えなきゃ・・」と目の色を変えていた。
たしかにレアルが、クラブ・アメリカを、少し甘く見ていたフシはある。
そのことは、特に前半の、攻守にわたるハードワークの量と質に明確に現れていた。
でも、前述したように、もしクラブ・アメリカが、前半立ち上がり数分のような積極的な仕掛けをつづけたら、そのことで刺激されたレアルの「本気」に、より早く火が点いたかもしれない。
言いたいことは、イレギュラーするボールを足で扱うことで、次に何が起きるか分からない不確実なサッカーだからこそ、それは本物の心理ゲームだということ。
そう、選手たちの攻守ハードワークのイメージが高質にシンクロしているレアルだからこそ、誰かが目覚めたら、それに刺激されて、チーム全体の攻守連動プレーが活性化しちゃうということサ。
逆に、そのハードワークイメージの「シンクロ度合い」が十分ではないチームの場合、全体的な連動サッカーがうまく機能している状態で、もし一人でもチカラを抜いたら、すぐにでもチーム全体のダイナミズムが地に落ちてしまうんだよ。
本物の心理ゲーム、サッカー・・
このテーマについては、新連載「The Core Column」において、以前「こんなコラム」をアップしたから、そちらもご参照あれ。
とにかく、決勝が、とことん楽しめる「状況」になったわけだから、お互いに心から喜びましょう。
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- ところで・・
チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。
以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。
彼女については、このページやあのページを参照してください。
私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。
その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。
藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。
「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。
ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。
また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。
あっと・・。ところで明日の金曜日(16日)、ホブソンさんとのボサノバじゃないけれど、下北沢の「ブックエンドコーヒーサービス」という小さなキャフェで、宮崎友紀子さんがヴォーカルで登場します。私も、駆けつける予定で〜す。
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- あっと・・
- 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
- ちょっと、プロモートさせてくださいね。
- この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
- とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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