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2016_J2_第36節・・やはり優れたサッカーは、「小さなトコロでの実効プレー」の積み重ねだ・・(ジェフvs松本、0-3)・・(2016年10月16日、日曜日)
				
   
   
   
   
			 
			
まあ、大したモノだ・・反町康治。
    
たしかに、彼自身も言うように、「個のチカラの単純総計」という意味合いのチーム力では、ジェフに一日の長があるでしょ。
    
でも・・
    
そう、チーム戦術的な「工夫や徹底度」とか、攻守での「イメージ連鎖」、ハードワークの内実に直結する「意識と意志のレベル」などなども加味したチーム総合力では・・
    
とにかく、松本山雅FCの、その視点での「充実度」は、とても高いレベルにあると思うのだよ。
    
もちろん私は、全てのチームを観ているわけじゃないから、安直な「形容詞」は使えない。
    
でも、これまで「J2」を観戦したなかでの印象レベルのハナシとして、松本山雅FCの「上記レベル」は、とても高いと感じるんだよ。
    
それが、長丁場の「J2」リーグ戦ランキングに、如実に現れているっちゅうわけさ。
    
もちろんチーム総合力は、物理的なものだけでは推し量りきれない。
    
そこでは、それ以外のインテリジェンスとかオペラシー(言動の実効レベル!?)、また心理・精神的なチカラや、性格的な要素も含むパーソナリティーなども加味して(もちろん神様のご加護も・・ネ・・ヘヘッ!?)評価しなきゃいけない。
    
その視点でも、松本山雅FCは、ある一定の水準「以上」のモノを備えていると思うわけだ。
    
実は、私が座ったプレスシートの周りに、松本山雅FC関係者も座っていたんだよ。
    
彼らに取り囲まれていたから、否が応でも、その会話が耳に入ってくる。
    
そして思った。
    
彼らの戦術ディスカッションの「やり取り」は、とても高いレベルにあるし、心理・精神的にも、ある程度は成熟している・・。
    
選手(チーム関係者)たちのプレー内容や言動は、監督の(様々なファクターが集約されたマネージメント力の!)内実が、まさに「鏡」のように写し出されたモノだからネ。
    
そんな彼らのハナシを聞きながら、「ナルホド〜・・反町康治は、人心掌握ベースでの人の育成という側面でも手腕を発揮しているということか・・」などと思ったモノだ。
    
そう、選手たちが、主体的に考え、工夫し、自己主張しながら、ブッ倒れるまで闘うという姿勢(人生の生き様)を、いかにして発展させるのというテーマこそが、プロコーチにとって、もっとも重要なイシュー(論点)なんだよ。
    
反町康治さんは、その意味でも、とても良い仕事をしているっちゅうことだね。
    
それは、昨日、「ルヴァンカップ」という、自身にとっての初タイトルを勝ち取ったレッズのミハイロ・ペトロヴィッチにも当てはまるでしょ。
    
ということで、彼らのサッカーを観ながら、究極の「心理ゲーム」として、最後は自由にプレーせざるを得ないサッカーの面目躍如だな・・なんてコトも考えていた筆者なのであ〜る。へへっ・・
    
ところで、この試合でのグラウンド上の現象について・・
    
どこかのコラムで書いたかもしれないけれど・・
    
いま、表面的には目立たないけれど、実は、勝敗を決定的に左右するほど重要な、攻守にわたる、ボールがないところでの「小さなプレー」というテーマと取り組んでいるんですよ。
    
ここでは、守備にフォーカスしようかな・・
    
要は、爆発的な攻守の切り替え、相手ボールホルダー(次のパスレシーバー)への忠実な寄せ(チェイス&チェック)、その周りでの、ボールがないところでの連動アクション・・等などに代表される「目立たず小さいけれど決定的なプレー」のこと。
    
その内実で、松本山雅FCに、一日の長があると感じられたのですよ。
    
先日の、フロンターレとの天皇杯コラムでも書いたけれど、ジェフの守備が「いい加減」だったという意味じゃ、決してありません。
    
彼らもまた、とても立派な「意志のサッカー」を展開していたんだ。
    
でも、ギリギリの最終勝負における「気づき」の内容とか、それに基づいた、間髪を入れないアクションの内実(危急シーンでのカバーリングやスライディングブロック・・等など)という視点で、松本山雅FCに、わずかに軍配が挙がる・・と思うのですよ。
    
でも・・
    
この「わずかな差」というのが曲者なんだ。
    
人の眼には触れにくい、とても細かなプレー。
    
でも・・
    
そう、サッカーは、望めば、まったくミスをしないプレーだって可能なんだよ。
    
そりゃ、そうだ。
    
パスを受けても、すぐに安全な横パスに「逃げていれば」いいし、攻守にわたって、決定的なスペースが「見えて」いるにもかかわらず、そこが、結果によって大きく評価が左右される決定的なスポットだからと、「そこ」へ行かずに、表面的なタスクに「逃げ込んだ」り・・
    
サッカーでは、そんな受け身で消極的な姿勢でプレーしていたとしても、目立つことは少ないんだよ。ましてスタンドで観戦するファンにとっては・・
    
でも実際は、結果として「ムダ」になるにしても、常に、忠実に、リスキーな勝負にも挑んでいかなきゃならないんだ。
    
イレギュラーするボールを足で扱うという、不確実な要素が満載のサッカーでしょ。「そこ」で、石橋を叩いて渡る・・ようなプレー姿勢じゃ、お先真っ暗じゃありませんか。
    
そして、そんな積極的で責任感にあふれた勝負プレーを仕掛けたことで(それが失敗に終わってしまったことで!?)批判に曝(さら)されてしまうようなケースは、枚挙に暇(いとま)がないんだよ。
    
ホント・・難しいネ。
    
たとえば、決定的なパスやクロスが送り込まれてくる確率。
    
それは、とても低いんだよ。
    
でも・・
    
そう、だからといって、「どうせ来ない・・」とタカをくくったり、一瞬でも、相手の決定的アクションに「気付く」のが遅れたりするようなプレー姿勢じゃ、何かを生み出すことなど到底望めない。
    
もちろん、そんな(とても疲れる!!)忠実プレーには、最高の忍耐力が求められる。
    
何せ、そんな「ハードワーク」のほとんどが、結果としてのムダになっちゃうわけだからね。
    
だからこそ、例えば(復帰し、ベストパフォーマンスに近づいている!?)田中隼磨に代表されるような強烈なリーダーシップが、ものすごく重要なキーファクターになるわけさ。
    
とにかく、この試合で松本山雅FCディフェンスが魅せつづけた、「小さなトコロ」での忠実&全力アクションは、見応え十分だったんだよ。
    
そして、(多分だからこそ!?)彼らお得意のセットプレーから、勝負イメージが鋭くシンクロしたチームメイトが、「そこ」で待ち構えたり、走り込んでゴールを重ねたってわけさ。
    
そう、勝負は、ボールがないところで決まる・・んだよ。
    
何か、舌っ足らず。
    
でも、反町康治さんに対する「心からのレスペクト」も含めて、この試合で感じたエッセンスだけは書き残しておこうとキーボードに向かった次第でした。
    
最後に、ちょっと、ワケが分からないけれど・・
    
ガンバレ〜・・反町〜〜っっっ!!!
   
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  - あっと・・
 
  
   
  - 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
 
   
  - ちょっと、プロモートさせてくださいね。
 
  
   
  - この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
 
  
   
  - とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。
    
   
   
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最後に「告知」です。
    
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
    
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
     
  
   
  - そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
    
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
    
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
    
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
     
  
   
  - まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
 
  
   
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				 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
			
			
			
			
			
			
			
			
				 追伸:わたしは
”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
			
			
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				 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
			
				 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
			
				 
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
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