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2016_皇后杯決勝・・とても興味深い「紆余曲折」を経て、実力どおりの結果に落ち着いた・・(INAC神戸vsアルビレックス新潟、0-0, 神戸がPK勝ち)・・(2016年12月25日、日曜日)

昨年の皇后杯ファイナルも、同じカードだった。

だから、澤穂希が、自身の引退に(自ら!!)花を添えちゃう決勝ゴールを決めた決勝戦のコラムを読み返してみたんだよ。

そこには、内容でアルビレックスに一日の長があったと記されていたっけ。

でも今年は・・

そう、今シーズンの締めくくり決勝は、とても「起伏が激しい」勝負マッチだったんだ。

前半・・

そのゲーム内容を観たからこそ、昨年のコラムを読み返す気になったんだけれど、そこでのアイナックは、まったくといいほどサッカーをさせてもらえなかった。

アルビレックスが、攻守ハードワークを「連動して積み重ねていく」、とてもハイレベルな組織サッカーで、アイナックを圧倒したんだ。

そんなゲーム展開のなかでアルビレックスは、何度か、決定的なチャンスまで創りだしちゃう。

だから、「アレを決めておけば・・」なんていう「タラレバ」のマインドに陥る筆者なのですよ。

何せ、昨シーズンの決勝のことが(コラムを読み返すことで!)鮮明に甦(よみがえ)ってきたわけだからね。

そう、昨シーズンの決勝では、内容的にアルビレックスが勝利すべきだったんだよ。

だから、「今年は・・」なんていう、プロにあるまじき、「タラレバ」の不健全マインドに苛(さいな)まれたっちゅうわけさ。

フンッ・・だらしない・・

でも後半に入り、そんな一方的なゲーム展開が、ガラリと変容していくんだよ。

そう、アイナックの逆襲がはじまったんだ。

それまで、まったくといっていいほど攻め上がれなかったアイナックだったけれど(まあ一回だけカウンター&惜しいロングシュート場面はあったけれど・・)、後半にはいってからは、まさに「人が変わった」ように、組織的な攻めを繰り広げられるようなったんだ。

それは、しっかりとスペースを攻略できるようになったという意味だけれど、だからこそ、彼らが擁する「個の才能」による勝負プレーも、とても効果的に繰り出していけるようになったんだ。

スペースの攻略・・

要は、相手ディフェンスゾーンの中や背後のスペースで、フリーでボールを持つ味方選手を創りだすことだよ。

このテーマについては、新連載「The Core Column」で以前に発表した「このコラム」を参照してください。

要は、人とボールの「動き」が、大幅に活性化したっちゅうことだね。

そのバックボーンは??

そりゃ、もちろん、ディフェンス(ボール奪取プロセス)の実効レベルが格段に向上したからに他ならない。

そして、そのディフェンスの活性化を引っ張ったのが、後半のアタマから交代出場した杉田妃和だったというわけだ。

まあ、書くまでもないけれど、彼女は、2014 FIFA U-17女子ワールドカップの大会最優秀選手(MVP)、2016 FIFA U-20女子ワールドカップの大会最優秀選手(MVP)という称号を獲得しただけじゃなく、2016年なでしこリーグ1部でも新人賞に輝いた。

そう、まさに「なでしこ」の将来を担う人材なんだよ。

とにかく、その杉田妃和というたった1人のプレーが、チーム全体の、攻守ダイナミズムを何倍にもアップさせちゃったというわけさ。

まさに、「サッカーは本物の心理ゲーム」という根幹コンセプトの面目躍如じゃありませんか。

要は、杉田妃和のダイナミックなハードワーク(強烈な刺激!!)に触発されたチームが、全体として活発に「動きはじめ」、そのことで、攻守ハードワークの量と質が、何倍にもアップしたっちゅうことだね。

そして、その後のゲームの流れは、ややアイナック有利の「動的な均衡状態!?」になっていった。

そう、チャンスメイクの「量と質」では、ダイレクトでの(ヘディング)ポストシュートや、中島依美の、バー直撃のスーパーミドル弾など、アイナックに明確に一日の長があったんだよ。

組織的な「動き」が活性化したアイナックだからこそ、彼らが擁する「個の才能」も、実効あるカタチで「踊り」はじめちゃったということか。

またPK戦でも・・

シュートを「決めるイメージ」という視点で、やはりアイナックの方が上だった。

だから、この2連覇は、まさに「自ら勝ち取った」成果っちゅうことだね。

アイナックの松田岳夫監督。

彼は、澤穂希の「あと」をしっかりと立て直すだけじゃなく、組織プレーと個人勝負プレーがハイレベルでバランスした、とても良いサッカーを創り上げている。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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