トピックス
- 2017_皇后杯、決勝・・フィジカルとテクニックに「まだ」限界があるからこそ(より鮮明に!)見えてくる戦術エッセンスがある・・(ベレーザvs相模原、3-0)・・(2017年12月24日、日曜日)
- いや、ホント、ベレーザ監督の森栄次は、とても良い仕事をしている。
今シーズンのベレーザについては、リーグ数試合だけじゃなく、皇后杯、準決勝のレッズ戦も(テレビだったけれど・・)観戦した。
そして思った。とにかくベレーザは、サッカーの内容がいい。
女子サッカーは、日進月歩の勢いで進化している。それは、衆目の一致するところでしょ。
もちろん、フィジカルやテクニックでは、まだまだ男子とは比べモノにならないにしても、「戦術的な意図」を、より正確に表現できるようになっているコトだけは確かな事実なんだよ。
そう、フィジカル&テクニカル的なレベルの向上にともなって、戦術イメージングのコノテーション(言外に含蓄される意味)にも、より深みが出てきているということ。
だからこそ、我々も楽しめるし、より深く、彼女たちのサッカーを分析し、評価できるようにもなってきているっちゅうわけさ。
ということで、今シーズンの二冠を達成したベレーザ。
監督の森栄次は、2015年に就任した。そして、いきなりのリーグ3連覇。
実は彼、私が読売サッカークラブでトップチームのコーチをしているときに、新規に加入してきた選手だったんだ。
当時わたしは、トップチームのコーチだけじゃなく、その下の「成人ジュニア」チームの監督も兼任していた。
ジュニア・・!?
まあ、実質的な活動内容からすれば、プロ予備軍のサテライトチームなのだけれど、当時は、ジュニアの意味合いがとても曖昧だったというわけだ。
そう・・、単に、「シニアの下・・」というニュアンスで名付けられたジュニア・・!?
変なの・・
あっと・・、呼称に関するディスカッションじゃなかった。
そう、森栄次。
彼は、私が率いたジュニアチームの、まさに押しも押されもしない完璧なリーダーだった。
テクニックは天才的。また闘う意志にしても、リーダーシップにしても、申し分ない。
たしかに戦績では、関東リーグへの昇格トーナメント準決勝で涙を呑むなど、報われなかったけれど、それでも私は、トップチームに必要とされる人材だと確信していたんだよ。
そして、私のパートナー(監督)として来日したルディー・グーテンドルフが、日本での生活に、物理的、心理的にも落ち着きをみせはじめた頃合いを見計らい、森栄次のトップ昇格を進言したっちゅうわけさ。
その、テストマッチ・・
そのとき森栄次が魅せつづけた、攻守にわたる躍動ぶりは、いまでも鮮明にイメージ出来る。
私は、そんな森栄次を誇りにさえ感じていた。
そして彼は、トップチームの中盤で、テクニカルな「汗かき」という地位を確固たるものにし、リーグ制覇や、リーグカップ、天皇杯の優勝に、大きく貢献してくれたっちゅうわけさ。
そんな森栄次だからね、女子サッカーの、フィジカル&テクニカルのレベルがアップするにしたがって、その仕事ぶりが、どんどんと充実していったっちゅうわけだ。
また・・
そのベレーザへの若手プレイヤー供給源として、抜群の実効性を発揮している女子ユースチーム(メニーナと呼ばれている)という視点もある。
そのメニーナの監督は、ベレーザ監督も務めた(2013年 - 2014年)ことがある寺谷真弓。
私は、彼女がベレーザの監督として、2014年の皇后杯に優勝したゲームを観戦している。
記者会見では、そのしっかりとした受け答えに感銘を受けた。また彼女は、友人のジャーナリストからの評価も高い。
私は女子サッカーを追いかけているわけじゃないから多くは語れないけれど、信頼するジャーナリストの方々が誉めるのだから、「たぶん、そうなんだろうな〜・・森栄次は、間接的に、メニーナの寺谷真弓からもバックアップされているんだろうな〜・・」なんて思っているわけさ。
ということで、森栄次ベレーザが志向する、「美しく勝つサッカー」。
そのバックボーンの内実は、全体的なスピードと局面デュエルが「穏やかな」女子サッカーであるからこそ、より明確に「見えて」くる。
もちろん今の日本の女子サッカーで、個の勝負プレーを前面に押し出すようなチーム戦術は難しいでしょ。
そう、ほとんどの女子チームは、組織サッカーを(その実効レベルアップを!)志向するんだ。
また、だからこそ・・
そう、その組織サッカーにおいて、決定的に重要なファクターである攻守ハードワーク(攻守にわたるボールがないところでのプレーの量と質!!)の内実の差が、そのまま結果に現れてくるっちゅうわけだ。
もちろん、攻守にわたるボールがないところでのプレーの「質」は、そこでのイメージング能力にかかっているコトは言うまでもない。
そう、サッカーのメカニズムに対する深い理解。
だからこそ私は、森栄次の仕事を、とても高く評価しているわけさ。
とにかく、森栄次には、一年間お疲れ様でした・・と言いたいネ。
また来シーズンも、ガンバレ〜〜ッ!!
あっと・・
先制と追加ゴールを演出した、岩清水梓がブチかました見事な一発ロングフィード。
それもまた、「様々な種類のパス」を駆使できる(様々なタイプの人とボールの動きとそのリズムを駆使できる!!)ベレーザの真骨頂という見方をしなきゃいけないんだろうね。
そして、岩清水梓の「勝負イメージ」を確実にシェアできていた(ベストタイミングで決定的スペースへ走り抜けた!)田中美南と阪口夢穂にも、心からの拍手をおくりましょう。
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ところで・・
私の、とても近しい友人である「カーラ・ライフ」さんが経営する、鎌倉にある「シーキャッスル」というドイツレストラン。
今年、実に「60周年」を迎えたんだよ。
そのシーキャッスルについては、HPはないから、「このページ」や、「あのページ」、「こんなページ」、またご自分で検索されたページなどをご参照あれ。そのインプレッションでは、「カーラ」が、とても丸くなっているっちゅうことだけれど・・へへっ・・
また、カーラについては、「My Biography」シリーズでも書いたっけね。
彼女が登場するコラムは、こちら(その1、その2、その3)ですかね。
とにかく機会があったら、是非、カーラのところで、ドイツ料理に舌鼓を打ってください・・ネ。
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- ところで・・
チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。
以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。
彼女については、このページやあのページを参照してください。
私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。
その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。
藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。
「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。
ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。
また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。
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- あっと・・
- 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
- ちょっと、プロモートさせてくださいね。
- この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
- とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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