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2017_J1_第13節・・フロンターレは、賞賛に値する素晴らしい組織サッカーを魅せた・・また後半のレッズは、希望を抱かせるに十分なサッカーを展開した・・(フロンターレvsレッズ、4-1)・・(2017年7月5日、水曜日)

フ〜〜、まあ仕方ない。

私は、明後日からヨーロッパ。サッカーコーチの国際会議もふくめて、月末まで行ったっきりになります。

まあ、「J」については、ダゾーンで観戦できる「はず」だから、機会をみてコラムをアップしようとは思っているけれど・・ネ。

ということで、試合・・

まず何といっても、いつものように、とてもハイレベルなサッカーを展開したフロンターレを賞賛すべきでしょ。

彼らの場合は、一度リズムを掴んだら、とにかく人とボールが、スムーズに、そして素早く、大きく「動き」つづける。

もちろん「それ」にしても、とても明快な「イメージング」をベースに機能しつづける優れた連動ディフェンスがあればこそだよ。

だから、(実際にボールを奪い返す前のタイミングで!?)素早い守功の切り替えから、前述のように、とてもスムーズにタテへ仕掛けていけるっちゅうわけさ。

そう、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションが冴えわたる。

フロンターレだけれど、選手タイプの「組み合わせ」が、微妙に、絶妙だよね。

選手タイプの組み合わせ・・

言わずもがなだけれど、そのバックボーンは、選手たちのプレーイメージだよね。

もし「そのイメージ」が偏っていたり、自分勝手なモノだったら、そして、その選手自身が、世紀の大天才、ディエゴ・マラドーナのレベルじゃなかったら(でも、そこそこ上手い!!)問題は、とても難しいモノになってしまうのが常なんだ。

まあ、とにかく、インテリジェンスも含め、そんな選手たちのパーソナリティーを、うまく組み合わせ、チームとしてシナジー(相乗的な効果)を生み出せるようにするのが監督の仕事なんだよ。

鬼木達監督に、乾杯っ!!

さて・・レッズ・・

前半、彼らは、フォーバッグで試合に臨んだ。

遠藤航と槙野智章のセンターバックコンビ(森脇良太と宇賀神友弥が両サイドバック)。そして、駒井善成と関根貴大が、両側のサイドハーフに入るという布陣。

でも・・

私の眼には、その「やり方」は、うまく機能していなかった・・と映っていたんだ。

フロンーレの先制ゴールと追加ゴールの場面。

ある意味で、この二つの失点は、まったく「同じタイプ」だったと思っている。

要は、ゴールを決めた小林悠にしても阿部浩之にしても、彼らは、レッズセンターバックコンビの「間のスペース」に、うまく入り込んだということだ。

そしてそこに、ベストタイミングのタテパス(スルーパス)が入った。

もちろん、そのラストパスを誉めるべきでしょ。

でも私の眼には、「あのようなカタチ」で、レッズセンターパックコンビの「イメージの間隙」に入り込まれたコト自体が、「構造的な欠陥」と映っていたんだ。

そう、フォーバックに馴れていないレッズ守備ブロック。特にセンターの二人の「間隙」は、相手フォワードにとっては、とても「美味しい狙い目」だったんだよ。

何せ、センターバックが二人「も」いるんだから、様々な「イメージ的な選択肢」が、自然に生まれてしまったっちゅうわけさ。

そして、その二人のコンビネーションが「フリーズ」しちゃう。

フ〜〜ッ・・

それだけじゃなく、サイドハーフに入り、攻守にわたって積極的に仕事を探しつづけるべきだった、駒井善成と関根貴大にしても、動きは、とてもぎこちないモノだった。

彼らのプレー内容は、お世辞にも誉められたモノじゃなかったんだよ。

たぶん、サイドハーフとしての、攻守にわたるダイナミックなプレーという発想について、明確なイメージが出来ていなかったということなんだろうね。

だから、二人とも、サイドバック「的」に、両サイドゾーンに「張り付く」といった体たらくになってしまった・・と思うわけさ。

まあ二人とも、時間の経過とともに、攻守にわたって、より自由に動きはじめようとはしていたけれど・・ネ。

とにかく、前半のサッカーは、ここ最近の「凋落気味のレッズ」を象徴するような内容だったんだ。

「最後の半歩」が出ない、ちょっと勝負イメージ(闘う意志!)が低落気味のレッズ・・

正直、とても落胆した。

でも・・

そう、いつものスリーバックに戻した後半のレッズは、生き返った。

そして、様々な視点で、ゲームのイニシアチブを掌握しはじめるんだよ。

そう、「いつものレッズ」が復活したんだ。

たしかに、追い付くために積極的に攻め上がったことで、カウンターから、何度かは決定的ピンチにも見舞われた。

でも、全体的なサッカー内容は、「いつもの希望」を感じさせてくれたんだ。

そう、その後半のゲーム内容こそ、スタジアムに詰めかけた多くの人たちが期待した、「優れたサッカーの強豪同士の激突」だったに違いなかったんだ。

どうだろうね・・レッズは立ち直っていけるんだろうか?・・

美しく勝つサッカーを実現するための最重要なバックボーンは、何といっても、選手たちの意識と意志。

「それ」を充実させ、様々な意味合いを内包する「ハーモニー」を高めていけなくちゃ、いくら高尚なコンセプトを振りかざしても、砂上の楼閣。

わたしは、プロコーチ、ミハイロ・ペトロヴィッチを、いまでも高く評価している。

とはいっても、「あの」森保一が辞任したように、サッカーチームは「生き物」だから、多くの個人事業主たちの「マインド」を一つにまとめる作業は、ものすごく難しい。

良いサッカーをやっているように「見えた」サンフレッチェでも、やっぱり、よ〜く観てみたら、何か「最後の半歩」が足りない「とも」感じられる。

いや、ホント、難しいネ、一つのチームを創り上げ、パフォーマンスを高みで安定、維持させることは・・。

もちろん、ヘネス・ヴァイスヴァイラーやリヌス・ミケルス、今だったら、ユルゲン・クロップやモウリーニョといった一流どころのプロコーチは、様々な「刺激」をチームに採り入れられる。

そう、世界トップクラブは、チーム内の「闘うマインド」を統一させるために、常に、新しい刺激(=優秀なライバル)を他から買ってくるっちゅうわけさ。

でも、日本じゃ、それは難しい。

だからこそミハイロは、大人の選手たち(チームリーダーたち!?)の助けが必要なんだよ。

もちろん、選手たちが、「そう望んでいれば・・」のハナシだけれど・・サ。

とにかく、一つのチームが、不確実なサッカーだからこそ、とても「つかみどころ」のない軟体の生き物だということが言いたかった。

では、また〜


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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