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- 2018_ACL・・サッカーの戦術的内容はとてもよかったけれど、結局は、攻守での最終勝負シーンにおける「意志の内実」でうっちゃられてしまった!?・・(レイソルvsチョンブク、0-2)・・(2018年4月4日、水曜日)
- ・・最後のところで身体を張られて止められてしまう・・
・・最後の最後まで人に着いてくるマーキングがとても効果的だった・・
レイソルの下平隆宏監督が、チョンブク守備について、そんな言い回しをしていた。
まさに・・それ・・
その、「最後の半歩まで、強烈な意志で伸ばし切れる」コトこそが、ゲームの雌雄を分けた決定的な要因だったと思う。
そう、いつも書いているように、サッカーは、究極の「意志のボールゲーム」なんだよ。
このゲームを観られていた皆さんも、サッカーの内容では、レイソルにも一日以上の長があったとお感じになったはず。
でも・・
そう、最後の「結果」をもたらした決定的な要素は、やはり、チョンブクがブチかましつづけた、粘りの攻守ハードワークにあったっちゅうことさ。
冒頭の下平隆宏さんのコメントだけれど、「それ」が、まわりまわって、「決定力が足りない・・」っちゅう、自チームについての戦術的な評価(課題の発見!)につながっていた。
そんなレイソルに対し、チョンブクの攻撃では、ボールがないところでの動きの量と質が、半端じゃなかった。
特に、カウンター場面・・
何度もカウンターをブチかましたチョンブクだったけれど、その都度、常に(まあイメージ的にだけれど!)サポートの人数が一人多い・・っちゅう印象が残るんだよ。
だから、一方のサイドから攻め上がっても、「そこ」から、最後は逆サイドまでボールを運び、フリーで飛び込んでくるチョンブク選手が、シュートをブチかましたりするんだ。
もちろん、チョンブクも、クリスティアーノや伊東純也に優るとも劣らない個のチカラ(特に高さとかスピードとかに・・)秀でた選手を擁していてた。
だから・・
全体的な「チーム戦術レベル」では互角の両チームだったけれど、強烈な闘う意志をブチかます「ゴリ押しの個の勝負」では、シュートまで行かれてしまうシーンも多かった。
とはいっても・・
たしかに、ボール奪取勝負のバックボーンである「局面デュエル」では、レイソルが優勢な雰囲気を振りまくシーンも多かったよね。
だから、全体的なゲームの流れでは、互角(以上!?)っちゅう印象が残ったんだろうな。
でも前述したように・・
相手シュートを抑えなければならない最終守備シーンでは、スペースパスを通されてしまうようなピンチシーンがつづいたのも確かな事実だった。
そう、(守備における)ボールがないところの動きの量と質で上回られるシーンも目立っていたっちゅうことだね。
また攻撃でも、冒頭の下平隆宏監督のコメントのように、ものすごく忠実なマーキングをブチかまされてシュートまで行けない・・というシーンがつづいたよね。
ということで・・
このゲームでも、「サッカーは究極の意志のボールゲーム・・」という普遍的なコンセプトの正しさを体感させられていた筆者なのであ〜る。
そういえば・・
チョンブクの名将、チェ・ガンヒ監督も、しきりに「精神力」という表現を多用していたよね。
そう、最後は、意志の内実が、グラウンド上の現象のコノテーション(言外に含蓄される意味)を左右してしてしまうんだ。
だからこそ、こんな、歴史の賢人の言葉が身に染みる。
・・意志さえあれば、おのずと道が見えてくる・・
さて・・
これで、「J」における、美しく勝つサッカーの代名詞であるフロンターレとレイソルが、ACLの終戦を迎えることになってしまった。
とても、残念。
でも、まあ、鬼木達さんと下平隆宏さんのことだから、このネガティブ現象を、最高の「学習機会」として活用し尽くしてくれるでしょ。
とにかく、ガンバレ〜ッ!!
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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