トピックス
- 2018_AFC_U19準々決勝・・強固な「意志と勇気」をもって闘い抜いた、頼もしい勝利だった・・また久保建英についても簡単に・・(日本vsインドネシア、 2-0)・・(2018年10月28日、日曜日)
- すごかったネ〜・・
テレビ中継がブチ切れるほどの(雷)豪雨のなかで敢行された、ギリギリの勝負マッチ・・
ホント、優れた戦術&心理マネージャー影山雅永監督率いるU-19日本代表チームは、よく勝ち切った。
そんな厳しい闘いを観ながら、久しぶりに、「アジアの壁」を思い起こさせられていたよ。
・・相手は地元のインドネシア(闘う意志は200%!!)・・完全アウェーの満杯スタジアム(7万人超!)・・デモボコのピッチ(芝を植える前に整地していない!?)・・
とはいっても・・
そう、イランのレフェリーが、しっかりとした「中立&フェアな笛」でゲームを取り仕切っていたのは、特筆の安心材料だった。
何せ・・
以前は、「例の」中東の笛とか、誰が観ても明白な「日本不利の判定」が、当たり前のように強行されていたわけだから・・。
そうそう・・
私は、そんな、「安心レフェリング」を体感しながら・・
1997年11月に、マレーシア、ジョホールバルで行われたイランとのW杯予選プレーオフでレフェリーを務めたスペイン人トリオのことを思い出していた。
当時は、様々なメディアに書いていたこともあって、私のHPコラムは集約した内容だけだったけれど、取り敢えず、そのコラムへの「リンクボタン」も載せておきます。
とにかくそのレフェリングは、まさに「世界標準」だったんだよ。
聞くところによると、そのレフェリーの人選は、FIFA主導で決められたとか。
彼らもまた、アジアでの、アンフェアなレフェリングに危機感を抱いていたっちゅうことかな。
とにかく、その「レフェリング」もまた、日本がフランスW杯へ駒を進められたことの、隠れた(とても大きな!?)要因だったと思っている筆者なんだよ。
そして・・
当時のイメージが、この勝負マッチで、甦(よみがえ)ってきたっちゅうわけさ。
あっと、試合・・
もちろん、技術的にも、戦術的にも、影山ジャパンに一日以上の長がある。
それは確かな事実なのだけれど、何せ相手は、地元インドネシアだからね、とにかく、心理・精神的なパワーコンテンツは、推して知るべし・・なんだ。
そして、そのサイコロジカルパワーによって、彼らのファイティングスピリット(フィジカル)が、何倍にも強化されたっちゅうわけだ。
もちろん、ほとんどのデュエル(局面勝負)シーンで、日本が後れを取ることはなかったよ。
でも相手は、「身体全体」を駆使した極限パワーでアタックを仕掛けてくるからネ、いくら技術・戦術に長けていたとしても、その「強烈意志のアタック」は、簡単には「いなせ」ない。
だから、日本が、うまくスペースを攻略していけないのも道理・・ってな展開がつづいたんだ。
でも日本の若武者たちは、かなり忍耐の要る時間帯を、とても粘り強く闘いつづけた。
観ているコチラも、様々な意味合いのリキが入っていた。
でも・・
そんな極度のテンションを和らげてくれたのが、前述のイラン人レフェリーだったっちゅうわけさ。
そして・・
そんな緊迫したゲーム展開のなかで、後方から攻め上がってきた東俊希の、「あの」筆舌に尽くしがたいキャノンシュートが飛び出したっちゅうわけだ。
ホント、ビックラこいた。
そして・・
全体的なゲーム内容からすれば、それで「勝負あり・・」ってな印象を強くするわけだけれど・・
でも実際は・・
そう、その後のインドネシアは、信じがたいほどのダイナミズムで攻め上がってくるんだよ。
それでも・・
・・後半は、攻め上がってくる相手の仕掛けを受け止め、そこから効果的なカウンターを繰り出していくというイメージでした・・
そう、ゲーム後のテレビインタビューで、久保建英が語っていた通り・・
大パワーで押し上げてくるインドネシアの逆を突くカウンターから、久保建英のお膳立てアシストを、宮代大聖がインドネシアゴールに流し込んだっちゅうわけだ。
そう、決定的な追加ゴール。
まあ、いくらレベルを超えたインドネシアとはいっても、それで、「勝負あり」だったね。
ところで、その久保建英。
攻守ハードワークとリスクチャレンジを基盤に「創造性プレー」を展開するなど、とてもタフになっていると思う。
そう、彼は、チームメイトたちに、本当の意味で「頼りにされる存在」にまで、自身のヒエラルキーポジションを高めているんだよ。
まあ、実際の「チーム内ヒエラルキー構造」については、分かるはずないけれど・・
もし彼が、ディエゴ・マラドーナのような、ホンモノの超天才ならば、そんな、チーム内の「心理ストラグル」は、おのずと整っていくでしょ。
何せディエゴがボールをもったら、突破ドリブルでも、パスでも、その半分以上が、チャンスに結びついちゃうんだから。
でも、久保建英のパフォーマンスは、まだディエゴ・マラドーナやメッシの域には達していない。
あっと・・
彼はまだ17歳だから、仕方ないけれど・・サ。
とはいっても・・
インテリジェンスやパーソナリティも含めた才能レベルは折り紙付きだし、これから彼が、ディエゴやメッシの「高み」に上り詰めることへの期待は高まる一方だよね・・
言いたかったことは・・
久保建英が、攻守ハードワークにも、忠実に、そして柔軟に取り組んでいることも、チームが、彼の才能を、心から頼りに感じはじめているコトの「心理バックボーン」ということさ。
だから、彼のところにボールが集まるし、彼が「個の勝負」を仕掛けていくシーンでは、そのコースの邪魔をせず、パスレシーブの決定的フリーランニングを忠実につづけるんだよ。
ということで・・
影山雅永さんも言っていたように、次の目標は「優勝」だよね。
そのプロセスで、チームが、「久保建英という希有な天賦の才」を、どのように効果的に駆使していくのか。
次からは、そんな視点でも、彼らのサッカーを追いかけることにしましょう。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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