トピックス
- 2018_米国ネイションズ杯・・前半は、誇りにも感じられる積極的な攻撃サッカー・・でも後半は・・(オーストラリアvsなでしこ、2-0)・・(2018年8月3日、金曜日)
- フ〜〜ッ・・まあ仕方ない・・
ポイントは・・
このゲームでも、ブラジル戦同様に、後半になって、ゲーム内容のコノテーション(言外に含蓄される意味)が、ネガティブに変容したということですかね。
要は、オーストラリアの守備のダイナミズムがアップしたことで(!?)、「なでしこ」も、前半ほどに、人とボールを軽快に動かすことができなくなっていった・・ということです。
あっと・・このポイントについては、逆の見方もしなきゃいけなかった・・
そう、そこには、「なでしこ」の人とボールの動きが、少し鈍重になった(各ステーションでのボール扱いが遅くなった!?)という要因も見え隠れするということです。
前半では、素晴らしい組織(協力プレッシング)ディフェンスが機能していたことで、次の攻撃でも、スムーズに、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションを繰り出していけたんだ。
それは、まさに、オーストラリアを軽快に振り回せるのも道理っていうゲームドミネーション(ゲーム支配)だったんだよ。
でも・・
そう、後半・・
そこでは、前述したように、オーストラリアの、なでしこボールホルダー(次のパスレシーバー)への寄せが厳しくなったことと、「なでしこ」の人とボールの動きが、少し「重く」なったことで、ゲーム展開が逆流していったんだ。
そんな展開になったことの背景が、その「どちらかが主因!?」と問われても、そりゃ、「ニワトリが先かタマゴが先か・・」ってな不毛なディスカッションに陥るだけだから・・。
とにかく・・
後半がはじまって早々に先制ゴールをブチ込まれたことも含め、少し「重たい展開」になっていたゲーム展開を、しっかりとマネージできずに、オーストラリアのペースに持ち込まれたことには、大いなる反省ポイントがあると思うわけだ。
そう、そんなネガティブ現象を体感したからこそ、そこからどんな課題を抽出すべきかを考える、とても良い「学習機会」にすべきだというわけさ。
私は・・
そう、いつも書いているように・・
「すべてのスタートラインは守備にあり・・」っちゅうことだけは言っておきたい。
要は、後半の「なでしこ」の協力プレス守備の機能性(勢い!?)がダウンしてきたっちゅうことです。
その主因は、オーストラリア守備の活性化にあった・・!?
また、ニワトリが先かタマゴが先か・・ってなディスカッションに陥りそうだけれど・・
そうではなく、ここからは、「はまってしまった状況」から、いかに効果的に抜け出していくのか・・という「対処戦術イメージ」のディスカッションに入りたいんだよ。
前述したように、オーストラリア守備が、後半になって大きく活性化したことは事実だよね。
そう、彼女たちは、守備の活性化を「起点」に、ゲームのペースを掌握していったんだ。
それがポイント・・
そう、すぺてのスタートラインは守備にあり・・という普遍的なコンセプトのことです。
だから「なでしこ」も、後半にダウンしてしまったゲームペース(攻守ハードワーク!?)を、「守備の活性化」をベースに、再度アップさせなければいけなかった・・というディスカッション。
例えば、オーストラリアのキーパーソンを「オールコートマンマーク」するとか、全体的な協力プレスの(チェイス&チェックと周りの寄せの!)勢いを倍増させるとか・・
そのように、守備のダイナミズムをアップさせれば、足が止まり気味になっていた攻撃での組み立てプロセスにも、再びエネルギーが充填されるはず。
とにかく、守備のダイナミズムが不十分だから、攻撃プロセスで足が止まり、人とボールの動きを加速させられずにミスパスも多くなった・・と思うわけさ。
また、だから協力プレスを機能させられず、相手にフィジカル勝負(スピードやパワー&高さの勝負)に持ち込まれちゃったりするわけだ。
あっと・・守備こそが全てのスタートライン・・というテーマだった・・
そう、相手からボールを奪い返すプロセスこそが、攻守ハードワークを高揚させていくための「最良のモティベーション」なんだよ。
それは、サッカーの歴史が証明している(世界サッカーのレジェンド連中が脈々と後世に伝えつづけている!)確かな事実なんだ。
このポイントについては、ラモス瑠偉も出てくる「このコラム」もご参照あれ。
とにかく、(上記コラムで扱った!)グラウンド上でのリーダーシップというテーマも含め、これからの「なでしこ」の発展プロセスにも注目していきましょう。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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