トピックス
- 2018_天皇杯、決勝・・この勝負強さは、確実に「美しく勝つサッカー」の絶対ベースを強化するに違いない・・とにかく、おめでとうレッズ!!・・(レッズvsベガルタ、1-0)・・(2018年12月9日、日曜日)
- さて〜・・
それにしても、準決勝のアントラーズ戦、そしてこのベガルタとの決勝にしても、何か、レッズにとってのゲーム展開が、とても似通っていたような・・
そう・・
・・レッズが先制ゴールを(前半に!)ブチ込み、その後は、互角の展開から、徐々に、一点を追う相手のダイナミズムが増幅するなかで、イニシアチブを握られて押されるという展開・・
・・でも・・
・・たしかにイニシアチブは握られていた(押されはしていた!?)けれど、決して「押し込まれていた」というわけじゃない・・
・・そこが、ポイントですかネ・・
・・そう・・
・・ガンガン仕掛けてくる相手に対して、まさに質実剛健なレッズのブロック守備が、抜群の機能性(連動性)を魅せつづけ、簡単には決定的スペースを攻略させなかったんだよ・・
・・たしかにピンチシーンはあったけれど、それでも、全体としては、まさに立派に勝ち切ったというサッカー内容だったと評価するのに躊躇(ちゅうちょ)しない・・
・・ってな感じの、レッズの立派な勝利だったというわけさ。
まあ、一発勝負のトーナメントだからネ、ゲーム内容が(ゲーム戦術的なイメージングコンテンツが!?)、長丁場のリーグ戦とは一線を画するのは道理。
そう、選手たちは、どちらかといったら、注意深く、安定したディフェンス機能性(効果的な連動性!)を、より強くイメージしながらグラウンドに立ったっちゅうわけさ。
だから・・
それは、理想的な「美しさ」が表現された勝利というのではなく、どちらかといったら「泥臭い」粘りのビクトリーだったと表現するのが、もっとも相応しいだろうね。
とはいっても・・
そんな「ゲーム戦術タイプ」のサッカーでも、最後までキッチリと忍耐強く「こなせる」ようになったレッズが、逞しさを増幅しているという見方もできるんだよ。
そう、「それ」もまた、美しく勝つサッカーを志向するための前提条件の一つなんだ。
それって、勝者メンタリティー要素の深化!?
まあ、そうとも言えるだろうね。
たとえば、守備のやり方・・
いつも書いているように、サッカーの全てのスタートラインである「守備のやり方」には、大きくわけて二つの方向性がある。
一つは、ものすごく攻撃的な「前からプレッシング守備」。
たぶん「それ」は、「サッカーの美しさ」を強化するベースになるんだろうね。
もちろん、そんな前掛かりディフェンスによって、次の攻撃が、より積極的で魅力的なモノへと昇華していく・・っちゅう意味のことだよ。
そう、このゲーム後半に魅せたベガルタのようにね。
そしてもう一つの守備タイプが、ブロック守備。
それは、「守備組織をカチッと固めるやり方・・」っちゅう理解が一般的だろうね。
だから、この決勝の後半では・・
・・前からプレス守備をブチかますベガルタに対し、まさに堅牢なブロック守備で対抗するレッズってな構図が成り立っていたのかもしれないね・・
ところで、その、ベガルタの「前からプレス守備」だけれど・・
彼らは、それが出来たからこそ、渡邉晋監督が胸を張っていたように、「後半のようなサッカーは、確実に、自信になる・・」と主張できたわけだ。
そうそう・・
その、渡邉晋ベガルタだけれど・・
渡邉晋さんは、ベガルタを率いて5年目になるんだよね。
私は、彼が、素晴らしい進化と深化をベガルタで成し遂げてきた・・と思っているんだ。
まあ、渡邉晋さんは、謙虚に、課題ばかりを述べていたけれど、私の質問に対しては、チラッと、自分が為してきた仕事に対する「自負」も匂わせていたよね。
そう、優れたプロコーチである彼は、もっと自分の仕事(成し遂げたコト!)を誇っていいと思うよ。
まあ、誇り「過ぎる」のも考えモノではあるけれど、そこは「あの」渡邉晋だからサ、そのバランス感覚に、まったく「偏り」など出てくるはずがない・・っちゅうわけだ。
とにかく私は、この試合でベガルタが魅せた、攻守ハードワークとリスクチャレンジあふれる積極的な攻撃サッカーに、心を奪われていたんだよ。
そして、渡邉晋に対して、心からの拍手をおくっていた。
あっと・・
レッズ・・
オズワルドが言っていたけれど、このゲームに臨んだチームには、先発した柏木陽介、青木拓矢、興梠慎三も含め、ベンチにも入れなかったケガ人が、六人もいたらしい。
まさに満身創痍。
それでも、守備では、最後の最後まで、しっかりと「最後の半歩」を出しつづけた。
その意味で・・
ケガで戦線離脱したマウリシオに代わって先発した阿部勇樹を、讃えたい。
以前オズワルドが、阿部勇樹について、「とても大事で特別なプレイヤー・・」という素敵な表現を用いていた。
まさに、その通り。
このゲームでも・・
・・最終ラインの統率や、最終勝負シーンへのマーキングやアタックは言うに及ばず・・
・・縦横無尽のカバーリング、素晴らしい読みベースのインターセプトや、相手トラップの瞬間を狙ったアタックなどなど・・
・・とにかく、その存在感は、抜群だった・・
会見後の立ち話で、大住良之さんの指摘を受けたオズワルドが、ものすごく嬉しそうな表情で、「そう・・そうなんだよ・・アベはスーパーだった・・」って目を輝かせていたよね。
・・彼だったら、少なくとも、あと2年は、このレベルのパフォーマンスでプレー出来るよ・・
そんな私の言葉に、オズワルドも、大きく頷いていたっけね。
それにしても・・
そう、「ギリギリの一発勝負・・多くのケガ人・・」等などといった厳しい勝負マッチ環境のなかで、「最後の半歩」を出しつづけることで立派なクリアシートを記録したレッズ。
そこで勝ち取った「最終勝負シーンでの守備エッセンス」は、確実に、次につながる。
そう、「美しく勝つサッカー」という基本ベクトルを、より強固なモノへと進化させるためにね。
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さて・・
ということで今シーズンの最終マッチが終わりました。
これからは・・
もちろん、アントラーズが参加する「CWC」や、来年1月にUAEで開催される「アジアカップ」なども、しっかりと分析するけれど・・
それだけじゃなく「ヨーロッパの日本人」とか、「The Core Column」や「My Biography」のシリーズも、機会をみてアップすることにします。
ご期待あれ・・
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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