トピックス
- 2019_J2_第40節・・ヴェルディは、もっと、もっと、タテへ仕掛けていく意志を充実させるべき・・(ジェフvsヴェルディ、0-0)・・(2019年11月10日、日曜日)
- 「わたしは、湯浅さんとは意見が違い、前半の出来が、そんなに悪いものではなかったと思っているんです」
・・いいね〜、永井秀樹さん・・サスガの自己主張じゃないか・・
・・それそれ・・そんな「ディベート」から、サッカーへの理解が深まっていくんだよ・・
監督会見での、永井秀樹監督に対する私の質問は・・
・・前半のサッカー内容は目も当てられなかったけれど、後半は、かなり改善されたと感じました・・そんな私の見解についてコメントをいただけませんか?・・
それに対して彼が、「サッカーの見方は、人それぞれですから・・」って断った上で、とても注意深くコメントしたっちゅうわけさ。
私は、そんな意見の相違を、とても心地よく感じていたんだ。
永井秀樹さんが、どのようなプレーをポジティブに観ていたのか・・
それに対して、もちろん私もオピニオンを出すでしょ・・
そこに「互いの信頼」があれば、そんな意見の相違が、次の、よりハイレベルな「戦術理解」への学習機会になるモノなんだ。
ドイツでもそうだけれど、プロのサッカー専門家同士がディスカッションするのは、とても難しい作業なんだよ。
そりゃ、そうだ。
一つのシーン(戦術プロセス)について、まさに千差万別の「見方」が出てくるだろうし、その表現や言葉遣いにしても、それぞれに違うだろうからね。
だから、プロ同士の会話では、まず何といっても、相手のハナシを聞き、それを「理解しようとする態度」こそが大事なんだ。
それにまつわるハナシとして、ドイツ(プロ)サッカーコーチ連盟主催の国際会議で、こんなエピソードがあったんだ。
それは・・
・・オレの隣のヤツらが、声高に意見をぶつけ合うトコロから始まった・・
・・そして、そのディスカッションが、どんどんと、口角泡を飛ばす「言い合い」にまでヒートアップしちゃうんだ・・
・・聞いていても、周りには理解不能なコトが多すぎるから、ラチがあかない・・
・・そんな緊迫した雰囲気のなか・・
・・1人の、年老いたレジェンドが、そのディスカッションに割って入ったんだよ・・
・・誰もが敬愛する、ドイツプロサッカーの重鎮・・
・・その彼が、2人に対して、一言二言、何かを語りかけたんだ・・
・・そしたら急に、2人の紅潮した顔が、スッとクールダウンしていったんだよ・・
・・そこからの2人の態度は、互いに、主張する前に、まず相手の話を聞き、それを理解しようとするポジティブなモノへと、180°変容していったんだ・・
その後のディナーの席。
そこで、その重鎮の方に、「いったい何を言ったんですか?」って聞いたんだ。
そしたら・・
・・聞いているなかで、あの2人の主張に、そんなに大きな差がないって感じたんだよ・・
・・だから、オレの言葉で、「オマエたちが言いたいのは、こういうことなのか?」って、それぞれに問いただしてみたんだ・・
・・そしたら、2人とも、大きく頷(うなづ)くじゃないか・・
・・要は、自分の考えを相手に伝えるテクニックやスキルに欠けていたっちゅうことかな・・
・・まあ、語彙が不足しているっちゅうことも言えそうだな(微笑み)・・
・・そして・・
・・サッカーを表現するのは、ホントに難しいモノなんだ・・
・・だから、相手が何を言わんとしているかを、しっかりと理解することが先決なんだ・・
・・そんな謙虚な姿勢でいれば、必ず、その相互理解のプロセスが、自分自身にとっての貴重な学習機会になるモノなんだよ・・
ナルホド、ナルホド・・さすが、レジェンド!!
あらっ・・ハナシが脱線し過ぎた・・!?
監督会見での、ヴェルディ永井秀樹監督との意見の相違・・っちゅう話題だった。
言いたかったことは・・
冒頭で簡単に紹介した、会見での意見の相違にしても、たぶんそこには、同じようなニュアンスの内容が多く含まれていたに違いない・・と思うわけさ。
要は・・
私は、前半のヴェルディが、タテへ仕掛けていかなかったことで、スペースの攻略がままならなかったって思っていたわけさ。
たしかに、内容が良くなかったと感じていたコトを、「目も当てられなかった・・」と表現したのは、言いすぎだったかも知れないけれど・・ね。
それに対して永井秀樹さんは・・
(スペース攻略のために!?)ジェフ中盤のブロック・バランスは崩せていたことなど(マークに食いつかせることで!?)、前半の内容が、そんなに悪いとは思っていなかった・・ってなニュアンスを語っていたんだ。
まあ、私が、前半を全体的に観て、タテへの仕掛けが鈍重だったと主張したのに対し、永井秀樹さんは、攻撃の目標・目的を達成していくプロセスの内容は悪くなかった(そこからの具体的な仕掛け内容は、課題だけれど!?)・・と表現したということなんだろうね。
まあ、今度、機会をみて、話し合ってみましょう。
とはいっても・・
そう、今日のヴェルディが、タテへの仕掛けプロセスを、うまく機能させられていなかったのは確かな事実だったと思う。
だから、例によって、ボール支配率は高いけれど、「そこ」からのスペース攻略の仕掛け、そしてゴール機会の創出が、うまくいかなかったのも道理。
逆にジェフは、「直接的」にヴェルディゴールへ迫る、シンプルで危険な仕掛けを魅せていた。
実際ヴェルディが、「ゴール機会」という視点では、完全に、ジェフの後塵を拝していたのは、まぎれもない事実だから・・さ。
とにかくヴェルディは、タテへの仕掛け(リスクチャレンジ)に対する「強烈な意志」という視点で、課題を抱えていると思う。
ここ最近は、フッ切れたタテへの仕掛けが観られるようになってきたと、すこし胸をなで下ろしていたんだけれど・・ね。
とにかくヴェルディは、失敗してもいいから、もっと、もっと、組織でも個でも、積極的にタテへ仕掛けていくリスクチャレンジマインド(闘う意志)を充実させなければならない。
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- ところで・・
チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。
以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。
彼女については、このページやあのページを参照してください。
私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。
その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。
藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。
「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。
ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。
また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。
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- あっと・・
- 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
- ちょっと、プロモートさせてくださいね。
- この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
- とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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