トピックス
- 2019_J2_第16節・・不確実なサッカーが、究極の「組織スポーツ」であるからこその(!?)とても「サッカー的」な気抜け現象ではあった・・(ヴェルディvsサンガ、1-4)・・(2019年6月2日、日曜日)
- ・・フ〜〜〜〜〜ッッッッ!!!・・
そんな大きなため息をつきながら、ヴェルディ監督ギャリー・ホワイトが会見場を退出していった。
その背景にある「情緒」は、本当に、手に取るように想像できる。
でも彼に失礼だから、決して同情はしない。
要は、サンガに3点目をブチ込まれるまでの、ヴェルディの、最低のプレー姿勢のことだ。
とにかく、攻守にわたって、彼らは「熟睡」していたんだよ。
相手ボールホルダー(次のパスレシーバー)に対するチェイス&チェック(寄せの勢い)が、まさにお粗末そのもの。
そんなだから、組み立てパスや勝負パスを抑えられないだけじゃなく、「次のパスレシーバー」でのボール奪取も、ままならない。
そう、組織的な守備では、次の「ボールの動きへの予測」を確立するために、全員のアクションが(ボール奪取イメージが!)、しっかりとシンクロしていなきゃいけないんだよ。
その意味で、3点をブチ込まれるまでのヴェルディ守備は、まさに、単独アクションを「ブツ切り」で積み重ねるばかりっちゅう体たらくだったんだ。
もちろん、相手のパスを抑制する守備アクションも「ぬるま湯」。
そんなだから、忠実に、人とボールを動かしながら攻め上がってくるサンガ攻撃の芽を摘めないどころか、繰り返し、決定的スペースを攻略されちゃうんだ。
そして、言うまでもなく、勝負の瞬間にブチかますべき「最後の半歩」も、効果的に出せない。
だからサンガは、まさにフリーハンドで、自分たちの仕掛けプロセス(そのイメージ)を、正確に連動させることができたっていうわけさ。
もちろん彼らのシュート自体は、良かったよ。
それは、中田一三監督が言っていたように、トレーニングの賜物なんだろうね。
でも・・
そう、やっぱり、決定的スペースを攻略されちゃったら、次、その次のカバーリングアクションにしても、「後追い」になってしまうわけで、効果も限定的にならざるを得ない。
だからこそ・・
ボール奪取プロセス(守備)は、最前線からのチェイス&チェックと、ボールがないところでの「次の」守備アクションの、実効コラボレーションが絶対ベースってわけさ。
また、ヴェルディの攻撃だけれど・・
守備が「ぬるま湯」だから、ボールを奪い返してからの攻め上がりにしても、ボールがないところでのサポートの動きが鈍くなってしまうのも道理。
仕掛けの人数が足りないのだから、サンガ守備の「穴」を突くような、効果的な仕掛けプロセスなんて、夢のまた夢っちゅうわけだ。
でも・・
そう、3点目をブチ込まれてから、やっと、本当にやっと、ヴェルディが目を醒ますんだ。
そこでの具体的な「覚醒の現象」は、もちろん、ボール奪取プロセス(守備)の活性化。
そしてヴェルディは、「それまでは一体なんだったの??」ってな感じの、まさに別物チームに生まれ変わることになる。
そう、わたしが期待する、ダイナミックなヴェルディ。
そして、そこからの攻防が、俄然、熱を帯びてくるのさ。
だからこそ・・
そう・・、3点目をブチ込まれるまでのヴェルディは、一体、誰だったの?
ということで・・
その疑問を、ギャリー・ホワイト監督にぶつけることにした。
・・ホワイトさんが、事細かに言及されたとおり、3点目をブチ込まれるまでのヴェルディのサッカーは、目を背けたくなるような醜態だったと思う・・
・・そんな体たらくに落ち込んだ背景には、何らかの要因があるはずだと思うのだが?・・
ホワイトさんが、応える。
・・そうなんだけれど、トレーニングの雰囲気にしても、試合前ミーティングにしても、まったく問題はなかったんだ・・
・・でも、フタを開けてみたら、あんな体たらくサッカーになってしまった・・
・・アンタも、プロコーチとしての経験から、こんなコトもあるのがサッカーだって、知っているよね・・
うなづく、私。
・・たしかに、ホワイトさんがおっしゃっているコトは分かる・・
・・だから、そんな気抜けプレーに陥ってしまったことの背景要因に、とても興味を惹かれるんだ・・
・・どんな些細なコトでもいいけれど、ホワイトさんが、いま思い返してみて、もしかしたらと思いつくようなポイントはないだろうか?・・
それに対して、ホワイトさん。
・・いや、具体的なコトはアタマに浮かばない・・
・・まあ、一度、アタマを冷やして見つめ直してみるよ・・
そう言い残したホワイトさんが、冒頭の、深〜〜いため息をつきながら、会見室を後にしたっちゅうわけさ。
会見の冒頭、ホワイトさんは、3点目を奪われるまでのヴェルディのサッカー内容について、事細かに述懐していたよね。
そして・・
・・あんな体たらくサッカーだから、ゴールを奪われるのも道理だ・・
・・と、怒り心頭に発していた。
まあ、どちらにしても、責任は、彼一人が負わなきゃならない。
もちろん・・
「そこ」から学ぶこと(改善すること)を、具体的に、そして明確に「抽出」する作業も含めてネ。
私は、いまでも、彼に、頑張って欲しいと思っているんだよ。
だから、あんな(3失点目までの!)体たらくサッカーだったにもかかわらず、しっかりと質問したし、会見中には、英語で直接コミュニケートもした。
まあ、こんなコトは、二度と起きないとは思うけれど、でもそこは、何といってもサッカーだから・・
へへっ・・
あっと・・
最後に、サンガ監督、中田一三さんについても一言だけ・・
面白いネ〜〜、中田さん。
素晴らしくポジティブ&ハイクオリティーの「パーソナリティ−」を感じるよ。
とにかく、彼が放散するポジティブオーラで、会見の雰囲気が盛り上がること。
具体的なやり取りについては書かないけれど、とにかく、チーム(戦術&真理)マネージャーとしての彼が、とても高い潜在力を秘めていることが、即座に体感できたことだけは確かな事実だった。
そして・・
それが、いまの京都サンガの順位に、如実に反映されていると思うわけさ。
ということで、プロコーチ中田一三さんに対する興味が、高まりを魅せている。
ネ〜〜ッ、ゲルト〜、今度、彼との食事をアレンジしてよ〜・・
へへっ・・
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- ところで・・
チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。
以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。
彼女については、このページやあのページを参照してください。
私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。
その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。
藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。
「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。
ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。
また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。
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- あっと・・
- 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
- ちょっと、プロモートさせてくださいね。
- この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
- とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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