トピックス
- 2019_「J」の、まとめインプレッション・・レッズとヴェルディ・・(2019年6月16日、日曜日)
- ちょっと「異形のコラム」ではありますが・・
表題の両チームについて(今節の彼らは、ともに勝利!)、インプレッションだけ、簡単にまとめようと思います。
ということで、まずレッズ(レッズvs鳥栖)・・
両チームともに、監督さんは、新任だよね。
それも、聞くところによると、両チームともに、「原点に立ち返り、全員の攻守ハードワークを見つめ直す・・」ってなコンセプトで始動したそうな。
たしかに、昨シーズン、チームの降格危機を救い、そして今シーズン「も」、途中からカレーラス監督からチームを引き継いだ、鳥栖の金明輝さんは、とてもよい仕事をしている。
とにかく鳥栖選手たちの、攻守ハードワークを「積極的に探しつづける姿勢」は、本当にインプレッシブなんだよ。
そう、金明輝さんが率いるようになってからの「格段のポジティブイメチェン」こそが、ストロングハンドとしての金明輝さんのウデの証明だと思うわけさ(まあ昨シーズンもそうだったけれど・・)。
そしてこの試合でも、そんな「闘う意志のサッカー」が炸裂しつづけたっちゅうわけだ。
対する、オズワルドからレッズを引き継いだ大槻毅さん。
まだ日が浅い彼のことだから、それまでのレッズのサッカー印象を、ガラリと(ポジティブに!?)変容させるまでには至っていない。
前節のフロンターレ戦でも、全体的なサッカー(選手たちの意志の内実!)は低調だった。
たしかに最後は、引き分けに持ち込めたけれど、それは幸運以外の何ものでもなかったよね。
そして昨日、オフ明けで本格的に始動した「大槻毅レッズ」もまた、ものすごくラッキーなゴールで勝利をもぎ取ることになる。
そのサッカー内容だけれど・・
もちろん私は、攻守にわたって、ボールがないところでの仕事の量と質を観察するわけだ。
その評価としては、まあ、そこそこ。
そこには、前から(全員の攻撃的イメージがシンクロするような!)プレス守備をブチかましながら、人数を掛けて次の攻撃を仕掛けていくとかいった、「何かが爆発する」ようなダイナミズムは、感じられなかった。
まあ、大槻毅さんには、二度もつづけて恵まれた「ツキ」も味方に、本格的にレッズを、「美しい質実剛健サッカー」へ向かうポジティブベクトルに、本格的に乗せて欲しいと思います。
3日後には、ものすごく強いウルサンとの「ACL勝負マッチ」がある。
もちろん私も馳せ参じるけれど、そこで彼らが、どんなサッカーを魅せてくれるのか・・。
今から楽しみで仕方ありません。
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さて、次はヴェルディ・・
このゲーム観察では、2試合つづいた、前半の「気抜けサッカー」から、どのように立ち直っているのかが検証メインイシューですかね。
相手のヴァンフォーレは、強い(良い)チーム。だからこそ、検証オブジェクトとして価値がある。
そして・・
たしかに、ヴェルディは、ピーターウタカを中心にした素早い仕掛けでチャンスは創られるけれど、全体的なゲームの流れとしては、「悪くない・・」という印象をもった。
まあ・・ネ・・
前節、前々節の前半サッカーが、あまりにも、ヒド過ぎたから・・という評価背景もあるよね。
とにかく、この試合でのヴェルディは、(前半の立ち上がりから!)着実な「攻守ハードワークとリスクチャレンジ姿勢」を、前面に押し出していたんだよ。
不確実な要素が満載のサッカーだから、常に全力で、ボールがないところでの攻守プレー(ハードワーク)を、積極的に「探せなければ」決して良いチームにはなれない。
この試合でのヴェルディも、その原則を踏襲するように、まず、守備のハードワークからゲームに入っていったんだ。
そう、ボールを奪われた次の瞬間から、素早く、効果的な切り替えで、ダイナミックなチェイス&チェックをブチかましつづけたんだよ。
それが、良いサッカーへと成長していくための「絶対ベース」であるっていう真理を、やっと理解したかのように・・ネ。
あっ・・「やっと」というのは、チト失礼な表現だったかも・・
スミマセン・・
とにかく・・
この試合でのヴェルディ選手たちの意識と闘う意志は、大きく改善されていたんだ。
もちろん、相手が「強いヴァンフォーレ」だから、そう簡単には、ゲームのイニシアチブを掌握するところまではいけない。
でも・・
そう、選手たちは、何度かの決定的ピンチをしのぎながら、「忍耐強く」ハードワークを積み重ねていったんだよ。
そんな、ホンモノの「闘う意志の高揚」こそが、このゲームでの、もっとも重要なプラスだったと思うよ。
だからこそ・・
そんな「地道な努力」が、二度も実を結んだって、心の底から納得している筆者なのであ〜る。
え〜と・・、次のヴェルディのホームゲームは、いつだったっけ?
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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