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2020_ACL_決勝トーナメント1回戦・・サッカーは、究極の心理ゲーム・・そんな普遍的な概念を再認識させられた勝負マッチだった・・わたしの気落ちレベルが計り知れないので、簡単にまとめます・・(マリノスvs水原、2-3)・・(2020年12月7日、月曜日)

あ〜あっ・・やられてしまった・・

実は、私にとって・・

何となくアタマに残っていた「悪夢」が、そのまま現実のモノになってしまった・・という勝負マッチでもあったんだ。

フ〜〜ッ!!

そうなんだよ・・

ヴィッセルvs水原の「Gグループ」最終戦。

そこで、水原は、ものすごく忠実でパワフルな「前からプレス守備」をブチかましつづけたんだ。

彼らが、90分をとおして「やり通した!」攻守ハードワークとリスクチャレンジ姿勢には、心の底から脅威を感じたモノさ。

たしかに、攻撃のクオリティーは高くない。

それでも、試合全体を通して「全力で闘い抜く強烈な意志」は、もう、脅威そのもの。

だから、心のなかでは、(Gグループの3位でカタールを去った!)広州恒大の方が、与(くみ)し易いかもしれない・・なんて感じたモノさ。

たしかに水原には、キム・ミヌを除いて(!?)スターがいるわけじゃない。

でも、まさに一人の例外もなく、ものすごくダイナミックに、攻守ハードワークとリスクチャレンジを、常に「自分主体」で探しまくるんだ。

そんな、強烈な「正しい自己主張のカタマリ」とも言える彼らに、同じサッカー人として、心からのレスペクトを忘れちゃいけない・・とも感じていた。

とにかく・・

局面デュエルでのマリノスは、完全に水原の後塵を拝しつづけた。

そして水原は、シンプルなタイミングとリズムで、素早く、広く、ボールを動かしつづけながら、人数をかけて攻め上がっていく。

たしかにスマートじゃない。

それでも、その、人数をかけた前への「押し上げパワー」は、尋常ではない。

だから、彼らの攻撃からは、フィニッシュまでいけないにしても、危険なニオイがプンプンしていたんだよ。

また、最終勝負プロセスでも・・

ボールを「こねくり回す」ことなく、あくまでもシンプルなタイミングでラストパスやラストクロスを送り込むんだ。

もちろん、シュートチャンスとなったら、躊躇することなく、勇気をもってミドル弾をブチかます。

そして、気合いが入っているからこそ、それが、とても危険なシュートになったりする。

とにかく・・

Gグループ最終戦、「ヴィッセルvs水原」を観たことで、心の底に残り、消し去ることができなくなった「悪夢」が、現実のモノになってしまったコトが言いたかった。

その悪夢は・・

エリキの先制ゴールが入ったあと、何本もあった決定的チャンスを外すたびに、アタマをもたげてきたモノさ。

いや、ホントに、そんな「不確かな」心理状態でゲームを追いつづけていたんだよ。

そして、結果を受け・・

サッカーが、まさに究極の「心理ゲーム」であることを再認識させられていた。

そう、強烈な「意識と意志」に支えられた攻守ハードワークとリスクチャレンジこそが、優れたサッカーの絶対ベースであるという不文律。

そして、才能に恵まれた連中が、その絶対ベースに、真摯に取り組むことでのみ・・

「美しい質実剛健サッカー」を体現させられる。

最後に・・

もう一つだけ、ある仮説的な「考え方」を、披露させてください。

それは・・

(特に子供たちにとって!!)サッカーの映像情報を通したイメージトレーニングこそが、もっとも効果的で重要な、進化のためのリソースであるという仮説。

サッカー界全体として・・

最高レベルのサッカー映像情報に、簡単にアクセスできる昨今・・

選手たちの技術や戦術レベルが「高次平準化」していく傾向は、まさに不可逆的!?

そして・・

高次平準化した「技術と戦術」をベースにすれば(それがスーパーレベルでないにしても!!)、美しい質実剛健サッカーを実現するために、何が必要なのか、おのずと見えてくるはず・・

そう、優れた(強い)意識と意志に支えられた、攻守ハードワークとリスクチャレンジ姿勢・・

意志さえあれば、おのずと「道」が見えてくる・・!?

その意味でも・・

能力としては平均的な水原がブチかました「意志のサッカー」を、素直に賞賛せざるを得ない。

PS:・・

まだまだ「タラレバ・マインド」に後ろ髪を引かれる思いでベッドにもぐり込む、だらしない筆者なのであ〜る・・

・・とにかく・・眠気と闘いながら起こしたコラムということで、乱筆乱文はお許しください・・ネ・・

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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