トピックス
- 2022_
日本代表(親善マッチ)・・残念だね・・最後のトレーニングマッチで、美しい質実剛健サッカーを体現させられなくて・・でも、内容(質)では、しっかりと
仕上がっていることを体感させてくれた・・(日本vsカナダ、1-2)・・(2022年11月17日、木曜日)
- ・・カナダ代表は、良い内容のサッカーを展開するぜ・・
友人で、アメリカと関係が深いドイツ人プロコーチが、カナダ代表について、そんな情報をくれた。
そして実際に・・
2026年W杯で、アメリカ、メキシコと共催するカナダの代表は、実力チームだった。
とにかく・・
攻守にわたって、ボールがないところでのサポート(攻撃)やカバーリング(守備)のアクション内容が、とてもハイレベルだと感じたんだよ。
彼らは、サッカーの攻守メカニズムをしっかりと理解しているからこその、高質な「主体性プレー」を魅せつづけたんだ。
ということで、このマッチメイクは、大正解だったということだね。
エネーチケー解説の山本昌邦は、内容的には問題なかっただけじゃなく、攻守イメージングの「チーム内調整」という意味で、貴重な学習機会だったと語っていた。
まあ、わたしの体感も、同じような感じではあったけれど・・
ボール奪取プロセス(守備)では、ゲーム全体の「流れ」を、主体的にコントロールできるまでの「内容」ではなかったと感じた。
要は、チェイス&チェックとカバーリング(勝負のアタック!?)の連動性に、まだ課題があるって感じたんだ。
でも・・
中東(UAE)ドバイの、強烈に蒸し暑い気候条件を考えたら、仕方ない部分はあると思うよ。
だからこそ・・
そう、この気候条件における、協力プレス網の構築、そしてソレをうまく機能させる「選手たちの集散」に関する「イメージング」を調整する必要があるっちゅうコトだね。
まあ、それでも、森保一ジャパンは、よく仕上がっているし、十分に強いよ。
ドイツ戦が楽しみだね。
あっと、もう一つ。
このゲームで、何度か創りだした、「タテへの爆発ダッシュ」と、そこへの「浮き球や、グラウンダーのスルーパス」を、うまくシンクロさせたシーン。
もちろん、そこでは・・
パスレシーバーが、マーク相手の視線を「盗む」のがキーポイントになる。
そう、マーク相手が、ボールへ視線を奔らせた瞬間に、爆発ダッシュをスタートするんだ。
そのタイミングこそが、命。
それが、相馬勇紀の先制ゴールや、後半に飛び出した、山根視来のポスト直撃シュートとなって、実を結んだ。
このタイプの最終勝負コンビネーションでは、「一瞬のテンポアップ」が、勝負の分かれ目。
そう、相手マーカーの視線を盗む、爆発スタートね。
とはいっても、その決定的フリーランニングと、勝負パスのタイミングを合わせるのは、そんなに簡単じゃない。
パサーにしても、出来るならば「ノールック」で、スルーパスをブチ込みたいだろうし・・ね。
だからこそ・・
相馬勇紀が、試合後インタビューで語っていたように、選手間で、しっかりと話し合い、最終勝負のイメージングを調整することが重要になってくるんだ。
そんな「勝負イメージングのタイミング」もまた、選手たちが、自分たち自身で考え、工夫しながら調整し合っているっちゅうわけだ。
だからこそ、そこには、「主体性プレー」のエッセンスが詰め込まれている。
そして、それもまた、希代の心理マネージャー、森保一の成果の一環っちゅうコトだね。
とにかく・・
このゲームでの森保一ジャパンは、結果(実)は出せなかったけれど、全体的なサッカー内容(質)では、着実な「仕上がり」を魅せてくれた。
そう、ドイツ戦が楽しみになるような、ハイレベルな「質実剛健サッカー」を魅せてくれたんだ。
さて、W杯が、はじまる。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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