トピックス
- 2022_日本代表(WM最終予選)・・究極の集中力(闘う意識と意志!)をバックボーンに、見事な、ホントに見事な、質実剛健サッカーを魅せた森保一ジャパン・・(日本vsサウジアラビア、2-0)・・(2022年2月1日、火曜日)
- 「周りで観ている人たちはサ、へ〜〜っ、そんなコトもあるんだ〜・・で、済むでしょうが、(我々)現場の人間は、結果に対して、全責任を負わなきゃいけないわけだからね・・」
例によって、ダゾン解説(ゲスト!?)の現場監督(岡田武史)が、そんな素敵なコメントをするんだよ。
この試合は、地上波テレビではなく、岡田武史が出演するダゾンで観戦しました。
そして、岡田武史の、「現場の生の声」を、心から楽しんでいた。
あっ・・
冒頭の発言の背景だけれど・・
後半の残り12〜3分っていうタイミング・・
そこで岡田武史が、「イエローの数で、次戦出場停止のリーチがかかっている遠藤航だけれど、彼を交替させて休ませるってな可能性もあるけれどネ〜〜」
・・なんて言いながら・・
「でも、やっぱり、サッカーだから、何があるか分からないからネ〜〜、中心の遠藤航を交替させるのは難しいよね」
そして、冒頭の発言につながったっちゅうわけさ。
あっと・・
その遠藤航だけれど、森保一は、後半90分に、原口元気と交替させることにした。
まあ、そのタイミングだったら、もう「何も」起きないだろうからね・・
さて、ということで・・
こんなコラム導入部にしたのは・・
このゲームでのディスカッションテーマを、「質実剛健・・」ってな視座にしたかったということもあったんですよ。
「美しい」質実剛健サッカーじゃなく、あくまでも、結果を追い求める、質実剛健サッカー。
「美しい質実剛健サッカー・・」という表現ニュアンスには、思い入れがあるからね。
とにかく・・
「あの強い」サウジアラビアに、まったくといっていいほど、ゴール機会を与えなかったという事実は、とても重いと思うわけさ。
ということで・・
極限のテンションのなか、ゲームがスタートした。
その立ち上がりの展開(選手たちが醸しだす雰囲気)を感じながら、自然と、「よしよし・・それ・・その雰囲気だよ・・」なんて声を出していた。
リスクをかけ「過ぎる」ことなく、それでも、攻守にわたって、積極的&攻撃的なプレー姿勢は、高みでキープする。
「あの」サッカーを、言葉で表現するのは、そう簡単じゃないけれど・・さ。
要は、ボール奪取プロセス(守備)が、とてもステディーだった(揺るぎなく安定していた!)っちゅうことだけれど・・
それでも、受け身の雰囲気などは、微塵もない。
そう、これ以上ないほど忠実なチェイス&チェックを絶対ベースに、積極的にボールを奪い返しにいったんだ。
もちろん、上手いサウジ選手だから、簡単にはいかない。
また、アタックの逆を取られちゃったりする。
でも、「そこ」で、決して「足」を止めることなく、次、その次と、ボール奪取アクションに就くんだよ。
そう、一人の例外もなく・・ね。
だからこそ、協力プレスへの集散が、殊の外うまく機能しつづけたんだ。
逆に・・
もし、チェイス&チェックやカバーリングが、お座なりだったら・・
そう、そんな「怠惰な雰囲気」が、すぐにでも、チーム全体の「闘う意識と意志」を殺いでしまう。
そして、そのネガティブ(心理)ヴィールスが、素早くチームに蔓延しちゃう。
最終予選がはじまった当初、そんな、ネガティブな心理ヴィールスが見え隠れしていたコトを、覚えているでしょ!?
でも・・
そう、これ以上ないトコロまで「追い込まれ」たこともあったんだろうね、選手の選択だけじゃなく、選手たちの覚悟も、数段アップしていったと感じた。
そして、攻守ハードワークとリスクチャレンジの絶対ベースである、「意識と意志とイメージング」のレベルが、格段にアップしていったんだよ。
あっと・・ゲーム・・
とにかく・・
そのように、全員が、積極的に「ハードワーク」を探しつづけるなかで・・
より注意深く、クレバーにポジショニングをバランスさせながら、要所に「気づき」ながら、ものすごく安定したサッカーを魅せたんだ。
でも選手たちの「心なか」では・・
究極のリスクチャレンジ・マインドが秘められていた。
そう、しっかりと積極的&攻撃的にボールを奪い返すという覚悟だね。
そんなだったから、サウジの攻撃を、まさに「手のひらで転がす」ように追い込み、ボールを奪い返しつづけられたのも道理。
そして、次の攻撃では・・
決して、次のディフェンス・バランスに後ろ髪を引かれることなく、完璧に、フッ切れたリスクチャレンジマインドで、積極的に押し上げていったのさ。
そんな、ものすごくステディーな(揺るぎなく安定した!)マインドと、勇気マンマンの仕掛けマインドが、相互に刺激しあうサッカー。
まさに、質実剛健のKFS(キー・ファクター・フォア・サクセス!)じゃないか。
とにかく・・
ものすごく強い森保一ジャパン。
いや・・
「地獄」を見たからこそ、チーム力(闘う意志!?)を、これ以上ないほどステップアップさせ、(主体的に!)強くなった、森保一ジャパン・・ってな表現の方がいいね。
とにかく・・
森保一という、素晴らしく優秀な心理マネージャーが為した優れた仕事に乾杯。
あっ・・
その視点じゃ、いろいろとウルサイ「外野のノイズ」という刺激があったことで(!?)この日の、長友佑都のパフォーマンスもまた、スーパーだったよね。
彼が、「批判や批評は、ほんとうに有り難い限りです・・」なんてコメントしていたけれど・・
見返すモティベーションを極限までアップさせた長友佑都と、彼を、使いつづけた森保一に、乾杯。
また、言うまでもないけれど、遠藤航、田中碧、守田英正というトリプルボランチのスーパーな機能性にも、乾杯。
とにかく・・
これ以上ないほどの「集中力」を、最後の最後まで途切れさせることなく、スーパーな質実剛健サッカーを魅せてくれた森保一ジャパンに、日本のサッカー人の一人として、心から、感謝する次第です。
でも、疲れた・・
-
============
最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
===============
重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
==============
ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
-
[ トップページ ] [
Jワンポイント ] [湯浅健二です。
]
[ Jデータベース ]
[トピックス(New)] [
海外情報 ]