トピックス
2025_J1_
(変則)第5節・・「J」にとっての、素晴らしいプロモーションマッチだった・・両チーム選手諸君、監督をはじめとしたスタッフ諸氏に対し、同じサッカー
人として、心からの称賛と感謝の拍手をおくります・・(フロンターレvsマリノス、3-3)・・(2025年4月9日、水曜日)
スゲ〜、ドラマチックな勝負マッチ・・
そんな、ギリギリのせめぎ合いのなかで、わたしは・・
マリノスのサッカーが、よくなっているって感じていた。
その「内容アップの骨子」だけれど・・
わたしの眼には・・
スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)における、ボールがないところでのアクションの量と質が、「より」アクティブになっていると映っていた。
そう、いくらイニシアチブを握ってボールを支配したからといって・・
最終勝負プロセスでは、やっぱり、シュートにつながる、パス(ラストパスやクロスなど)を受けるための、ボールがないところでの「動き」こそが、雌雄を分けるっちゅうわけだ。
その視点で、これまでのマリノスは、その「最後の勝負の瞬間」における動きが、淡泊にすぎた。
でも、この試合では・・
最前線スペースに入り込んだ選手たちが、すべからく、「オレにパスをよこせっ!!」ってな、強烈な「意志のオーラ」をブチかましていたって感じた。
そう、そんな、目立たないトコロでの「ボールなしの動き」が勝負を決めるという事実は、選手たちが、より深く、そして切実に体感しているっちゅうコトなんだろうね。
マリノス、スティーブ・ホーランド監督の、優れた仕事が、見える、見える・・
対する長谷部茂利フロンターレも、例によって、攻守にわたって、高質な「組織サッカー」を魅せた。
さて〜〜・・
そんなスーパードラマだけれど、それは、前半7分のフロンターレ先制ゴールからはじまった。
マリノスのヤン・マテウスが出した横パスを、フロンターレ中盤の伊藤達哉がインターセプト・・
伊藤達哉は、左サイドを駆け上がるマルシーニョへ、シンプルなタイミングで、展開する。
そして、マルシーニョは、そのまま左サイドから、中央ゾーンへ切れ込んでいき、シュート性のラストパスを通そうとするんだ。
でも、そのパス(シュート!?)は、マリノス守備の足に当たって、こぼれてしまうんだよ。
そして、そのボールが、あろうことか、後方からオーバーラップしてきた、フロンターレ大関友翔の「足許」に入ってしまったっちゅうわけだ。
「薄い可能性」にかけて、最前線まで押し上げた大関友翔に、拍手。
逆に、マリノス守備にとっては、これで、万事休す。
そして、初スタメンを勝ちとった大関友翔が、ワントラップから、悠々と、ゴールへのパスを決めたっちゅう次第。
そう、前半7分ってな早いタイミングで、ホームのフロンターレが、リードを奪ったんだ。
その先制ゴールを観ながら、こんなコトを思っていた。
・・いやいや、マリノスが、立ち上がりから魅せている、積極的&攻撃的ボール奪取プロセス(守備)の内実からすれば、ヤツらが、このまま沈み込んでしまうはずがない・・
そして、案の定。
ダイナミックなボール奪取プロセス(守備)を絶対ベースに、マリノスの攻勢が、勢いを増していったんだよ。
完璧に、ゲームのイニシアチブを握る、マリノス。
でも、まだまだ、ゴールは遠かった。
たしかに、前述したように、最終勝負プロセスは、ボールがないところでのアクションの優れた量と質に支えられ、明確に改善している。
それでも、フロンターレ守備は、優れたプロコーチ長谷部茂利に鍛えられ、とても、頑強なんだ。
だから、どうしても、ボールがないところでの競り合いに勝ち切れず、簡単にはゴール機会を創りだせないマリノスなんだ。
でも・・
そう、そんな「仕掛けプロセスが弾けない」なかで、威力を発揮したのが、個のドリブル勝負だった。
ヤン・マテウス・・
カットインの勝負ドリブルから、最後は、意を決したミドル弾を、ブチかましたんだ。
そのシュートが、攻守両プレイヤーの「股」を抜けたことで、名手チョン・ソンリョンのセービングを「遅らせ」、彼の手が届かないゴール右隅に、吸い込まれていった。
まさに、ゴールに吸い込まれていくってな雰囲気の、テクニカルシュート(41分)。
まあ、そこまでのゲーム展開(マリノスの支配!?)からすれば、まさに、順当な同点ゴールではあった。
ここで、もう一つのテーマ・・
近年の、強固な守備ブロックだからこそ、「エイヤッ!!」の、ミドル弾やロング弾の「価値」がアップしているっちゅう事実。
実際・・
そう、フロンターレが、まさに、目の醒めるような、スーパーロング弾(勝ち越しゴール!)を、セサル・アイダルが、ブチ込んだんだ。
マリノスの名手、パク・イルギュも、まったくノーチャンスってな、25メートルを超えるスーパー・ロング弾だった(67分)。
そして私は・・
この、ヤン・マテウスとセサル・アイダルによる、二つの中距離キャノンシュートに、いまの堅牢な守備が支配的なサッカーで、より効果的にゴールを奪える「可能性」を観ていたっちゅうわけだ。
その後の、マリノスがブチかました、同点(89分)&逆転ゴール(92分)・・
そして、ロスタイムが終わろうとしていたタイミング(100分っ!!)で・・
フロンターレの若き代表選手、高井幸大が、同点ヘディングゴールをブチ込むんだ。
そんな面食らうようなゲーム(勝負)展開に、気持ちが、追いつかない筆者だった。
その高井幸大の、異質なくらの「高さ」を魅せた圧倒的なヘディングシュートだけれど・・
ダゾン解説の福田正博も言っていたように・・
高井幸大が、そのヘディング・スポットに至るまでに移動した、距離とルート、そしてマーカーを振り回す「強烈な意志」に、舌を巻いていたっけ。
この試合・・
第5節の、アフター・リピート・マッチではあったけれど・・
こんなスーパーエキサイトメントを魅せてくれるなんて・・
これぞ、まさに、プロサッカーの真骨頂じゃないか。
ホントに、「J」にとっての、素晴らしいプロモーションマッチだった。
両チーム選手諸君、監督さんをはじめとしたスタッフ諸氏に対し、同じサッカー人として、心からの称賛と感謝の拍手をおくっていた筆者だったのであ〜る。
へへっ・・
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- ところで・・
チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。
以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、
その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。
彼女については、このページやあのページを参照してください。
私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。
その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。
藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。
「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。
ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。
また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。
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- あっと・・
- 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
- ちょっと、プロモートさせてくださいね。
- この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
- とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは
”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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