湯浅健二の「J」ワンポイント


2024年Jリーグの各ラウンドレビュー


 

第23節(2024年7月13日、土曜日)

 

内容的には、(立ち上がりの数分を除いて!?)前節のアントラーズ戦と同じように、勝ってもおかしくない勝負マッチだった・・(コンサドーレvsヴィッセル、1-1)

 

レビュー
 
いったい、何をやっているんだ・・

そのとき、アタマにきていた。

そう、立ち上がり数分の、コンサドーレの、ボール奪取プロセス(守備)の体たらく。

何せ・・

そう、2本、3本と、簡単にクロスを上げさせただけじゃなく・・

逆サイドのスペースへ入り込んだ相手を、まったく「イメージング」できていない・・

そして、その選手にフリーシュートを打たれちゃう・・

そんな体たらくだったんだよ。

そんなゲーム展開からイメージできることは・・

そう、何点ゴールをブチ込まれてもおかしくない、「意識と意志ポテンシャル」が最低の、いい加減なサッカー。

そりゃ、アタマにくるよ。

でも彼らは、立ち直った。

たぶん、選手たち自身が・・

あり得ないほど集中を欠いたピンチを、体感し、覚醒したからなんだろうね。

それは、まさに、これ以上ないほどの「刺激」だったというわけだ。

・・やばいっ、これは、ホントにやばいっ!!・・

そんな、冷や汗の体感。

それが、彼らの目を醒まさせないはずがなかったっちゅうワケだ。

そして選手たちは、「体たらくピンチ」からの強烈な刺激に、ケツを蹴り上げられた(!?)。

そう、強いコンサドーレが、やっと、目を醒ましたんだ。

その後は、もちろん、ゲームのイニシアチブを「握りかえ」そうと、攻守ハードワークとリスクチャレンジあふれる、いつもの、ダイナミックサッカーを魅せはじめる。

よかった〜・・

胸をなで下ろしていたよ。

わたしは、立ち上がり数分の、あり得ない「集中切れ大ピンチ」を観ながら・・

・・こりゃ、ダメだ、彼らは、もう、心理・精神的に、タガが外れちゃっている・・

立ち上がりは、このゲームはどうなっちゃうんだろうかと、ヒヤヒヤものだったんだ。

そして実際に、ゲームが、とてもダイナミックに「拮抗」していく。

まあ、後半は、かなりオーブンになりかけはしたけれど・・

それでも、コンサドーレのボール奪取プロセス(守備)では・・

いつもの(!?)緩いスプリントの「戻り遅れ」や、視線を盗まれるマーキングミス(要は、置き去り)などの体たらくシーンは、数えるほどしか観られなかったネ。

そう、ヤツらは、集中していたんだ。

相手は、リーグ随一のチカラを秘める、吉田孝行ヴィッセルだからね・・

そんな強い相手と、これほどハイレベルな勝負サッカーを展開できたコトには、ものすごく深いコノテーション(言外に含蓄される意味)が、内包されていた。

これから、どんどん、ケガ人が戻ってくるだろうし、新戦力が、リーグ残留に(!)役立つことを証明してくれるかもしれない。

とにかく、これから「も」、一つ、一つ、高い「粘性」をもって、リーグ残留の可能性を、積み上げていかなければならない。

ガンバレ〜、ミハイロ札幌コンサドーレ〜〜・・

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。

一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。

もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。





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