湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2024年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第37節(2024年11月30日、土曜日)
- 優勝争いも、降格リーグも、決着は、最終節にもつれ込んだ・・いいね〜、エキサイティングでドラマチックな日々・・(レイソルvsヴィッセル、1-1)
- レビュー
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- なんだろね〜、この疲労感。
もしかしたら、それは、レイソル守備の「熱量」のダウンにともなって襲ってきた!?
へへっ・・
前半5分、CKから、レイソル木下康介が、見事なヘッドを叩き込んだ先制ゴール。
そこからのレイソルは、見事なボール奪取プロセス(守備)を、高みで維持しつづけた。
これは、もう、「それ」をテーマにするしかない・・
そこから、後半の半ばまでは、そんなコトを考えていたんだよ。
それが・・
そういえば、エネーチケー解説を担当した、森岡隆三が、的確にコメントしていたっけね。
・・レイソルの、最終ラインコントロールが素晴らしい・・
・・ラインを、常に、スッスッと(一体になって!?)上げることで、効果的なコンパクトサッカーが展開できる・・
・・それだけじゃなく、、最前線からの協力プレスも、ものすごく忠実で、効果的・・
・・またレイソルは、ボールを失ってからの「戻り」もまた、ものすごく忠実で、素早い・・
・・そんな、忠実な(主体性!?)プレー姿勢があるからこそ、セカンドボールを自分たちのモノに取り戻す頻度も、とても高い・・
そう・・
このゲームのコラム骨子は、そんなレイソルの、忠実な、ボール奪取プロセス(守備)を、採りあげるつもりだっんだ。
でも・・
まあ、もちろん、前半のようなハイペースで、チェイス&チェック(寄せ)をブチかましつづけるのは、フィジカル的にも、とても厳しいよね。
だから、徐々に、「それ」がダウン傾向にはいっていくのは、必然だった。
とはいっても、そこには・・
その必然的な「ダウン」の悪影響を、いかに、最小に抑えるのか・・というテーマもある。
相手にボールを奪われた後の、最前線からのディフェンス・・
そこで、相手の人とボールの動きを、受け身に観てしまっては、後方チームへの悪影響は、とても大きいんだよ。
だから、少なくとも、「ゾーンとパスコース」を抑制するという、積極的&攻撃的なチェイス&チェック(寄せ)の姿勢が大事なんだ。
でも、私は・・
レイソルが陥りそうになった(!?)ネガティブ・フェーズで、彼らから、こんなコトを感じた。
そう、彼らもまた、そんな「ネガティブになりそうな雰囲気」を、敏感に掴み取っていたということ。
だからこそ彼らは・・
自らの、積極的&攻撃的アクションで、仲間を「鼓舞しよう」と頑張ったわけだ。
・・そうそう、そのガンバリだよ・・
・・それがあれば、この劣勢をはね返し、このまま勝ち点3を、奪い取れる・・
とはいっても・・
優勝を狙うヴィッセルがブチかます、主体性エネルギーは、ハンパなかった。
レイソルは、ボール奪取プロセス(守備)の勢いを少しは、持ち直したけれど・・
ヴィッセルは、まさに、それに輪をかけるような「勢い」で、攻め込んでいったんだ。
さすがに、吉田孝行ヴィッセル。
彼らは、「ここが勝負所!」ってな勢いで、自ら(!!)攻守の仕事を探しまくった。
それに対して、レイソルは、こんな選手をグラウンドへ送り込むんだよ・・
そう、攻守ハードワークという意味では、まったく役に立たないどころか、逆に、仲間のヤル気を殺ぐような怠慢なプレー姿勢のフロート。
ヴィッセルは、そんな「役立たず」を、後半39分に交替出場させたんだよ。
あのね・・
仲間の闘う意志をモティベートできる「プレー姿勢」は、攻守にわたって、全力スプリントを積み重ねることしかないんだよ。
それが、「トンコトンコ」ってなリズムで、怠惰に「寄せる」ばかり。
腹が立った。
それが、武藤嘉紀の同点ゴールにつながったとは言わないけれど(遠因だった!?)・・
とにかく、全員が、全力で攻守ハードワークとリスクチャレンジを探しつづけているのに・・
腹が立った。
スミマセンね、レイソルを中心に、コラムを書いてしまって。
皆さんは、わたしが吉田孝行ヴィッセルを支持しているコトは、ご存じのはず。
だから、許してね。
ということで・・
ジュビロが、FC東京に、劇的な逆転勝利を収め、アルビレックスが、ガンバに競り負けたことで、今節では、優勝争いも、「降格リーグ」の決着も、つかなかった。
とにかく、お互い・・
明日の、サンフレッチェvsコンサドーレという、さまざまな意味合いを内包する勝負マッチを、とことん楽しみましょう。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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