トピックス
- 2011_CWC・・サッカー内容でも凌駕したレイソルの順当な勝利でした・・(柏vsオークランド, 2-0)・・(2011年12月8日、木曜日)
- ウィニングチーム・ネバーチェンジ・・
言わずもがなですが、このゲームに先発した「メンバーの組み合わせ&ゲーム戦術のセット」は、Jの最終勝負マッチ、対レッズ戦のときと(基本的には!?)同じでした。
「あの」試合でのレイソルは、まさに「勝者のメンタリティー」を見せつけたからね。
勝たなければならないという大きなプレッシャーが掛かっていたはずなのに、まさに「それ」をお友達にしちゃった・・という表現がピタリと当てはまる落ち着き払った質実剛健(バランス)サッカーを魅せつけたレイソル。そのレポートについては「こちら」を参照して下さい。
このオークランドシティー戦でも(まあ・・J最終戦とは違って気持ちはより解放され、リラックスしてはいただろうけれど・・)、素晴らしくバランスした高質なサッカーを展開してくれた。
J最終節コラムでも書いたけれど、攻撃で、どんなに(タテ方向も含めて)ポジションを変えようと、次の守備では、臨機応変に、彼らのイメージ通りの組織を作り出してしまう(人数的なバランスとポジショニングバランスを素早くオーガナイズしてしまう・・)レイソルなのです。
選手の脳裏には、互いに協力してどのように守るのか(相手からボールを奪いかえすのか・・)という「絵」が描かれているわけだけれど、そのイメージを(最高の効果レベルで!!)具現化するために、それぞれの状況に応じて柔軟に、最短のポジションに就くことでバランスを取り、「まず」脇目も振らずに汗かきのハード守備ワーク」に入るわけですよ。
レアンドロ・ドミンゲスとジョルジュ・ワグネルも含めたチームメイト全員が、そんな汗かきハードワークをいとわない。ネルシーニョというストロングハンドのウデが透けて見えてくる。
レイソルの本質的な強みが、そんな柔軟な守備のハードワークの優れた量と質(チームワークに対する強い意志!)にあることは、衆目の一致するところでしょ。
だからこそ、そんな「チームのモラル」を最高水準にまで引き上げ、そしてシーズンを通して(まあ短期的にはダウンした時期もあったけれど・・)高みでキープしつづけたネルシーニョの手腕が高く評価されるわけです。
ところで、この試合で対峙した、オセアニア代表のオークランドシティー。もっと、ロングボールやアーリークロスを放り込んでくるかと思った。
監督さんはスペイン出身とか。また多くのスペインや南アメリカ出身選手もプレーしているのだそうな。(我々にとっては)完全にイメチェンの組織サッカーになったのも頷(うなづ)ける。とはいっても守備は、これまでのニュージーランドのイメージそのままに、とても、とても忠実でパワフルなプレーを展開していました。
特に、ボールがないところでの忠実マークは特筆でしたね。まあ、それはスペイン出身の監督さんが、レイソルのサッカーを分析し、その対抗イメージをしっかりと植え付けた(効果的なイメージ作りの!?)成果だったんだろうね。
ということで、レイソルが、サイドゾーンを起点にしたコンビネーションを基調に繰り出していく鋭いクロスからのニアポストゾーン(スポット)勝負も、ことごとく潰されてしまうのですよ。それは、とても見所豊富な(局面勝負の)攻防シーンだった。
テレビの映像作りも、そこそこハイレベルだったから、そんな局面での最終勝負シーンもしっかりと観察できた。わたしは、そんなギリギリの攻防に、何度も舌鼓を打っていました。
あっと・・、残念ながら、所用が重なっていることで、わたしが名古屋まで足を伸ばせるのは「14日の準決勝」からなのです。だから、今日と日曜日のゲームはテレビ観戦。でも、このゲームのようなハイレベルな映像作りだったら、ストレスなく、ボールがないところでの勝負ドラマも観察できるからね。よかった・・
ということで、サッカーの内容でオークランドを凌駕し、まさに順当な勝利を飾ったレイソルに乾杯!! さて、次の、北中米カリブ王者モンテレイとの準々決勝が本当に楽しみになってきた。
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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