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- 2011_質実剛健と同時に勇気ある大胆さも魅せつづける長友佑都・・アンタは日本のアイデンティティー(誇り)だよ・・(インテルvsキエーボ、 2-0)・・(2011年4月11日、月曜日)
- 攻守にわたり、忠実に、そして時には大胆に「仕事を探しつづける」長友佑都。
それにしても、ロスタイムでの決定的シュートシーンは惜しかった。それが入っていれば、翌日のトップニュースになり、日本中に「元気」を放散できたのに・・。そのシーンは、こんな感じ・・
・・相手のセットプレーシーン・・長友は、例によって、ペナルティーエリア外側の「中央ゾーン」で、こぼれ球&必殺カウンターを狙う・・そしてチャンスが巡ってくる・・
・・こぼれ球をひろい、超速ドリブルで攻め上がっていくスナイデル・・もちろん長友佑都は併走している・・そして、スナイデルの前を斜めに決定的スペースへ抜け出した瞬間、スナイデルの左足アウトサイドから、「置くようなスルーパス」が流し込まれた・・
・・そのラストパスは、まさに天才的・・長友佑都は、スピードを落とすことなく、まったくフリーでダイレクトシュートを放つ・・誰もが「アッ・・ゴールだっ!」と息を呑んだはず・・でも、無情にもシュートは、相手GKの正面に飛んでしまった・・フ〜〜・・
「タラレバ」のハナシになってしまったけれど、このゲームで長友佑都が魅せた、攻守にわたって高みで安定したプレーからすれば、その報酬として、ゴールが決まっていてもよかったのに〜・・なんてネ。とにかく、長友佑都は高みで安定したプレーを展開してくれた。
・・守備・・忠実で効果的なマーキングとポジショニング・・スピードと競り合いに絶対的な自信があるから、ディフェンスも、受け身ではなく、限りなく主体的・・そして、忠実でエネルギッシュなマーキングで相手を追い込み、ダイナミックにボールを奪いかえしてしまう・・
・・また、「予測」をベースに相手を追い込んでいくだけではなく、巧みなポジショニングから(相手にパスを出させるポジショニング!)ズバッとインターセプトを決めてしまったりする・・自信オーラが放散されている・・と感じる・・
・・忠実な汗かきディフェンスと、効果的な「大胆ボール奪取」・・チーム全員に信頼され、頼りにされるのも当たり前・・だからこそ、パスも積極的に回されてくる・・
ところで、チームメイトの、長友佑都に対する信頼だけれど、それには、彼が秘めるサッカー的な能力に対してだけではなく、底流に、彼の誠実で謙虚な人間性もある・・と思うよ。限りなく自由なチームスポーツであるからこそ、これほど人間性「も」問われるボールゲームはない!? フムフム・・
また攻撃だけれど、冒頭の、相手のセットプレーからのカウンターシーン以外にも、多くの質実剛健&大胆プレーを魅せてくれた。
前半には、左サイドを超速ドリブルで切り裂き、最後は、ニアポストへ走り込んできたエトーへの正確なラスト(グラウンダー)クロスを送り込んだシーンもあった。また、鋭いクサビのタテパスや正確なサイドチェンジ、はたまた大胆なドリブルからのクロス等でも魅せる。まあ、味方から積極的にパスが回されてくるからこそ、仕掛けの起点になるシーンも多くなる・・っちゅうことでしょう。
最後に、背が低いからこそ弱点と考えられがちのヘディングについて・・
たしかに、長友佑都にとってヘディングは「強み」ではないけれど、決定的な弱点というわけでもない。この試合でも、何度か、身長で勝る相手と、互角にヘディングを競り合ったシーンがあった。
要は、「ジャンプ力」が、彼の身長を補うということ。あれ程の「ダッシュ力」がある長友佑都だから、もちろん「ジャンプ力」も特筆モノなのですよ。ダッシュ力は、ほぼ、ジャンプ力にイコールだからね。相手が10センチ身長が高くても、その相手よりも12センチ高く飛び上がればヘディングでも勝てるし、しっかりと身体を寄せていれば、十分にディフェンス効果も挙がる・・っちゅうわけです。
もちろん、ヘディングでの競り合い能力を高めるためのトレーニングは欠かしちゃいけない。彼の場合は、タイミングだよね。相手と同じタイミングで飛び上がっては、いくらジャンプ力があっても、相手に先にボールにさわられちゃうでしょ。だから、常に相手に身体をあずけながら、『ちょっと前のタイミング』で飛び上がるのです。
そう・・、以前サンフレッチェで抜群の存在感を発揮したチェコの英雄、イワン・ハシェック(現チェコサッカー協会会長!)のようにネ。彼のビデオを探し、それをイメージトレーニング素材として活用しましょうネ、長友選手!・・余計なお世話かも知れないけれど・・あははっ・・
重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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