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2012_日本フル代表・・ポイントだけを箇条書きでまとめ、競技場でアップした・・(日本vsアゼルバイジャン、 2-0)・・(2012年5月23日、水曜日)

「日本の良いところ??・・素早く広い(!?)ボールの動きを、高い精度でスピーディーに演出できること・・またそのバリエーションも多い・・それが、このチームの強さのベースだと思っている・・とはいっても、このサッカーを実践するには、アタマとフィジカルが万全じゃなければならないがね・・」

 わたしの質問に、ザッケローニが、そんなニュアンスの内容をコメントしてくれた。

 要は、人とボールがスムーズに動きつづける(だからこそ、バリエーションも豊富に作り出せる)優れた組織サッカー・・っちゅうことだよね。

 昨年8月に札幌で行われた日韓戦。

 そのときは、本当に素晴らしい組織サッカーで、内容でも、結果でも、韓国を圧倒した。それ以来、私にとって、そのゲームが評価基準になっているんです。

 ということで、この試合は、皆さんも観られたとおり、高く評価できるような内容じゃなかった。

 ザッケローニは、少しブランクが空いてしまったヨーロッパ組が実戦感覚を取り戻すことと、国内で良いプレーを展開している若手に(代表選手としての!)経験を積ませる場・・と割り切っていたようだけれどね。

 ところで、今は、まだエコパの記者会見場(PM2215時)。これから出発しても、東京にたどり着くには、少なくとも2時間はかかる。だから、例によって、ポイントだけを箇条書きでまとめ、取り敢えずここでアップしちゃおうと思う。いいでしょ!? 明日に読み返し、直したり書き加えるところが見つかったら、しっかりと対処しますから・・

 ・・ということで、日本代表の強みである組織サッカー・・前半は良かったとはいっても、人とボールの動きの量と質という視点じゃ、とてもフラストレーションがたまった・・

 ・・特に本田圭佑・・攻守にわたって、ボールがないところでのプレーの量と質が、とても悪い・・またボールをもっても、彼のところで、ボールの動きが止まってしまう・・これじゃ、周りの味方が足を止めてしまうのも道理・・

 ・・そして、チーム全体に浸透しているはずの「優れた組織サッカー的リズム」が狂い、減退していく・・そう、心理・精神的な悪魔のサイクル・・そしてチーム全体の「足」が止まり気味になっていく・・フ〜〜・・

 ・・これじゃ、ボールの動きに、「有意な意図」を込められなくなるのも道理・・そんなだから、アゼルバイジャン守備も、まったく怖くなかったに違いない・・

 ・・まあ、それでも、何本かはチャンスを作り出したけれど・・そのほとんどは、ゴリ押しの「個の勝負プレー」がベースになっていた・・そんなのは、日本の組織サッカーじゃない・・

 ・・組織サッカーを高質に機能させるからこそ、スペースを攻略できるし、個の勝負も活きてくるんだよ・・そう、「あの」日韓戦のように・・ネ・・

 ・・本田圭佑は、中盤の高いセンターゾーンで、完璧に「仕掛けの流れのフタ」に成り下がっていた・・ボールをもっても、(コンビネーションや個のドリブルなどで)リスキーな勝負を挑んでいくのではなく、バックパスや横パスに「逃げ」、そして足を止めちゃう・・

 ・・私の目には、この試合で「日本らしさ」が出なかった大きな要素は、本田圭佑の「オレ様プレー」にあったと映っていたのです・・

 ・・それでも、2点目ゴールのシーンでは、素晴らしいフィジカル能力で、ヘディングの競り合いに完璧に勝利した・・それが、岡崎慎司のゴールにつながった・・また、その数分後にも、酒井宏樹からの高速クロスにピタリと合わせて強烈なヘディングシュートをブチかました・・

 ・・やっぱり、本田圭佑は、南アWMのときのように、センターフォワードが適任だよ・・いや、センターフォワードとして、あれ程の能力を備えた選手はいないとも言える・・とにかく、センターフォワードこそが、本田圭佑のキープ力や展開力、ヘディングも含むシュート力やパス能力を最高レベルで「活用」できるポジションだと思っている筆者なのだ〜・・

 ・・ここで、ちょっと別な見方をしよう・・このゲーム内容だったからこそ、私は、遠藤保仁の偉大さを実感させられていたっちゅうポイント・・もちろん、遠藤保仁と長谷部誠が組むダブルボランチの攻守にわたるスーパーな機能性というニュアンスも含めてネ・・

 ・・日韓戦では、このダブルボランチの前に、両「シンジ」と本田圭佑が入り、ワントップに李忠成が入った・・岡崎慎司は、ケガで清武弘嗣と交代したと覚えているけれど、それでも、この布陣で、日本の組織サッカーが素晴らしく機能した・・

 ・・とにかく、遠藤保仁と長谷部誠が、後方から「睨みを効かせる」ことで、本田圭佑も「オレ様プレー」ができず、しっかりと組織サッカーのリズムに乗っていたと記憶する・・そうそう、それなんだよ・・

 ・・ちょっと本田圭佑を悪く書きすぎているのかもしれない・・ザッケローニが言うように、彼には、まだ時間が必要ということか・・

 ・・とはいっても、攻守にわたるボールがないところでの創造プレー(汗かきのハードワーク!)を「やろうとする姿勢」自体が見えてこなかったことには、ちょっと落胆したネ・・

 ・・この試合については、まあ、こんなところですかね・・

 ・・あっと・・中村憲剛・・彼が出てきてからは、たしかに人とボールの動きが、ちょっとアップした・・でも、「あれ程」ダウン状態だったから、そこから持ち上げるのは、誰にとっても不可能だったよね・・

 ・・また酒井宏樹・・素晴らしい・・彼はブンデスリーガでも目立つに違いない・・既に何人ものドイツの友人達から、彼についてコメントを求められている・・まあ、彼に関するコメントは、推して知るべし・・

 ・・最後に、もう一発・・ダイナミズムは「どこ」から生まれてくるのか・・やはり、ボールがないところでの動きの量と質が絶対的なベースなんだよ!!・・

 では、これから東京へ向かいま〜す。もちろん細心の注意を払いながら、気をつけて(愛車のオートバイを)ライドしますので・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 




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