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2012_五輪U23・・「終わり方」で印象がダウンしてしまったのは残念・・それでも関塚隆監督が良い仕事をしたのは確かな事実・・(U23日本代表vs韓国、 0-2)・・(2012年8月11日、土曜日)

フ〜〜ッ・・終わってしまった・・まあ、仕方ない・・結局は、意志パワーと個のチカラの「差」が結果に現れたということか・・

 ・・ゲーム展開だけれど、皆さんも観られた通り、前半は、人とボールが活発に動きつづける(攻撃にも十分な人数を掛けていく!)組織サッカーで徐々に ゲームのイニシアチブを握りはじめた日本が、我々の期待値をアップさせてくれたけれど、結局は、韓国がブチかました一発の個人勝負カウンターにやられてし まった・・

 ・・韓国エース(イングランドの雄アーセナル所属のオーバーエイジ)パク・チュヨン・・そのドリブル勝負とフィニッシュ(シュート)は、まさに世界だった・・日本ディフェンスの三人は、彼一人にやられてしまった・・フ〜〜ッ・・

 ・・そして、その後は、守備を固め、一発ロングパスを中心にカウンターを仕掛ける韓国に、余裕をもって逃げ切られてしまう・・

 ・・そんなゲームの流れのなかで、韓国GKからの一発ロングキックと、最前線でのヘディングの「流しパス」・・そして、ク・ジャチョルの、忠実なスペースランニングによって追加ゴールまで奪われてしまう・・

 ・・最後は、鈴木大輔とのギリギリの競り合いのなかで、身体を投げ出して振り抜いたク・ジャチョルのシュートが、見事に決まった・・まさに、見事な「一発」追加ゴールだった・・

 ・・日本代表・・

 ・・たしかに前半は、優れた組織サッカーをベースに、清武弘嗣のミドルシュートや、セットプレーからの酒井宏樹のヘディングシュートなど、チャンスは作 り出した・・でも、一点先行され(前述した、前半39分のパク・チュヨンのスーパー個人勝負ゴール!)、守備を固められてからは、チャンスにつながる「流 れ」さえも演出できなかった・・

 ・・強いヘディングも含めた堅い(忠実なハードワークを積み重ねる!)韓国ディフェンスブロックだから、そう簡単には崩せない・・スペースを攻略できない・・

 ・・たしかに前半は、人数を掛けた「良い流れ」を何度も演出した日本の攻めだったけれど、後半は、足が止まり気味になった・・日本の、ボールがないところでの動きの量と質が足りない・・

 ・・これでは、韓国ディフェンスに、余裕をもって仕掛けの勢いを抑制されてしまうのも道理・・

 ・・日本の組織サッカーでは、人とボールを動かしつづけることでスペースを活用していくのが生命線・・要は、ある程度フリーでボールをもつ仕掛けの起点を多く作り出すということ・・まあ、攻めの流れのなかでの「落ち着きの演出」とも言える・・

 ・・でも、韓国がブチかましつづける、忠実で強烈なチェイス&チェック(ボールへの寄せ!?)によって、そんな(中盤での!)仕掛けの起点を作り出すことさえままならなかった・・

 ・・韓国の強烈な意志・・

 ・・皆さんもご存じのように、韓国選手たちは、銅メダルを取れれば兵役を免除される・・そりゃ、強烈なモティベーションでしょ・・先制ゴールを決めた韓国エースのパク・チュヨンにしても、兵役問題で、かなり苦境に立たされているわけだから・・

 ・・ただ、日本の銅メダルに対する意志だって強烈なはずだし、ユース世代で韓国に煮え湯を飲まされつづけた日本の若武者たちも、その悔しさを晴らしたいと思っていたはずだから・・

 ・・でも結局は、チーム全体の意志のポテンシャルを極限まで高揚させることが叶わなかったということか・・

 ・・関塚隆監督・・

 ・・彼が、とても良い仕事をしたことは誰もが認めるところです・・オリンピック日本代表チームが、世界に対し、その優れた組織サッカーでアピールしたことは確かな事実だからね・・

 ・・でも、終わり方があまり良くなかったことで、それまでのポジティブイメージに、ちょっとキズがついたのも確かだった・・全体的な「内容」は素晴らしかったのに、「終わり方」によって残った印象がダウンしてしまう・・とても残念・・

 ・・それでも私は、関塚隆監督に対して、「なでしこ」同様に、様々な情緒を込めた敬意と感謝の心を捧げます・・本当にお疲れ様でした・・

 ・・そして、選手たちに対しては、この悔しさを決して忘れずに、しっかりと「次」につなげてくれることを願って止みません・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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