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2012_五輪U23・・それでも、立派なサッカーで世界にアピールした関塚ジャパンに乾杯!・・(U23日本代表vsメキシコ、 1-3)・・(2012年8月8日、水曜日)

フ〜〜・・まあ、仕方ない・・

 ・・それでも、日本の若武者たちは、まったくビビることなく、持てるチカラを最大限に発揮してくれた・・そして、そんな立派な闘いで、日本サッカーを世界にアピールしてくれた・・信念の人、関塚隆に対し、心からの拍手と感謝を捧げたい・・

 ・・チャンスの量と質(チャンスを作り出すチカラ)では、やはり、メキシコに一日の長があった・・個の勝負でも、組織的な展開でも・・特に、「あの」狙 いすましたシュートを、実際にゴール左上角に決めてしまったメキシコの勝ち越し(2点目)ゴールシーンは印象的だった・・

 ・・また、守り切るチカラでも、(特に日本が一点を追いかける展開になってから!)メキシコの強さが際立っていた・・そのままショートカウンターを仕掛 けていけるような攻撃的ディフェンス(ボール奪取勝負)でも、ヤツらの、「ココゾッ!」の鋭い感覚と強烈な意志が見えたと思う(勝負所を嗅ぎ分けるチカ ラ!?)・・

 ・・メキシコ守備は、日本が仕掛ける組織コンビネーションからのスペースパスを(ボールがないところでの勝負のパスレシーブ・フリーランニングを!)ことごとく抑え込んだ・・人とボールの動きを、着実に抑え続けるメキシコ守備ってな具合・・

 ・・わたしは、ボールをめぐるギリギリの局面勝負シーンだけではなく、メキシコ守備が展開した、ボールがないところでの忠実マークにも、「世界」を見ていた・・

 ・・それでも日本代表の若武者たちが、世界トップとの「最後の僅差」を着実に縮めていることを明確に感じさせてくれたことを誇りに思う・・それだけは、確かな事実だった・・

 ・・たしかに局面勝負では、メキシコの「個の優れたチカラ」を体感させられるけれど、そんなことにビビらず、我らが若武者は、ギリギリの最終勝負場面でも、実力で、しっかりとした組織コンビネーションを仕掛けていったと思う・・だからこそ立派な組織サッカー・・

 そんなところが、全体的な印象のコアでした。

 ということでテーマだけれど、ここでは、試合を観ながら考えていたことを、そのまま深掘りしてみようと思う。まあ、いつも書いていることだけれど・・サ。

 それは・・、結局、いかに頻度高く、良いカタチで、ある程度フリーでボールを持つ選手を作り出すのか・・というのが、スペースを攻略していくことの本質的な意味合いだっちゅうことです。

 あっと・・、またまた硬い表現になってしまった。

 ということで、スペースの攻略だけれど、そのプロセスは千差万別だよね。

 例えば、前述した(メキシコ2点目シーンでの)アグレッシブなボール奪取(守備から)でも、タイミングよくボールを奪い返した次の瞬間には、ある程度フ リーでボールを持てるわけだし、攻撃では、ドリブルで相手を抜き去っても、スペースへ(相手マークを振り切って)入り込んでパスを受けても、スペースを攻 略したことになるわけです。

 メキシコは、足許へのショートパスが多い。

 それは、基本的には日本守備の眼前で展開されるボールの動きだから、まあ、あまり怖くない。それでもヤツらのボールの動きは、鋭く正確で、とにかくリズミカル。それは、最終勝負イメージを正確に「共有」するためのボールの動きとも言える。

 日本の守備ブロックの視線と意識を引きつけるメキシコの足許パス(ボールの動き)。そして、そんな展開のなかから、例えば逆サイドのスペースに上がってくる3人目、4人目の選手への「足許パス」を決めちゃったりする。

 メキシコは、ショート&ショート&ショートコンビネーション(ワンツー)なんていう感じのリズミカルな足許パスを積み重ねながら、しっかりとチャンスを狙っているんだよ。そして、ある瞬間に「爆発」する。そう、フリーな選手への、鋭く正確な足許パスを決めちゃうんだ。

 彼らの場合、とにかく、そんな「ボールの動きのリズム」を、チーム全体でしっかりと把握し、イメージできていることが強みということなのかもしれない。

 それに対して日本の組織サッカーでは、まあ微妙なニュアンスだけれど、ショートカウンター的な状況も含め、より積極的に、スペースパスを中心に仕掛けていく・・というふうに表現できるかもしれない。

 あまり手数を掛けず、人とボールをスムーズに、素早く広く動かすコンビネーションを基盤に相手のウラスペースを攻略しようとする日本・・!?

 でも、前述したように、メキシコ守備は、そんな日本の「ボールがないところで勝負を決めてしまう」仕掛けを、効果的に抑制しちゃうわけだけれどネ・・

 ここからが、次のポイントかもしれない。まあ、いつも書いていることだけれど・・サ。

 そう、メキシコは、ある程度フリーでボールを持つ味方選手を作り出したチャンスシーン(仕掛けの起点ができたシーン)から、コンビネーション(スペースパスによる仕掛け)だけじゃなく、個のドリブル勝負も仕掛けていけるんだよ。

 それに対して日本は、あくまでも人の動きと「スペースパス」を組み合わせる組織コンビネーションが基本だよね。もちろん、清武弘嗣や東慶悟だけじゃな く、永井謙佑や大津祐樹にしても、タイミングさえ合えば(要は、スピードが乗った状態でタテパスを受けられれば!?)とても危険なドリブル勝負をブチかま していけるけれど・・

 でもメキシコの場合、誰かがドリブル勝負に入っても、周りのボールがないところでの動き「も」途切れずにパスレシーブの動きが出てくるんだ。だからメキ シコは、ドス・サントスやファビアンに代表される危険なドリブラーによる「個」でも、また組織コンビネーションでも、最終勝負を繰り出していける。最終勝 負のオプションが多いメキシコ・・っちゅうことだね。

 ちょっと論の展開が「冗長」になり始めている・・。フ〜〜・・

 要は、サッカーは、スペースをめぐるせめぎ合い(だまし合い)のプロセスと、ある程度フリーでボールを持つ「仕掛け起点」ができたところから、どのような「攻め手」があるか・・というポイントを深掘りしたかったわけです。フ〜〜・・

 それもまた、世界との最後の僅差の本質的な部分だからね・・

 ということで、ちょっと迷ったけれど、とにかく「このまま」アップすることにしました。

 さて、韓国とブロンズメダルを争う三位決定戦。大変な勝負マッチになるでしょ。いまから楽しみです。

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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