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2015_J2_第11節・・サッカーは意志のボールゲーム・・それと、やっとこれで、関塚隆さんの疫病神という悪イメージから少しは解放されたかも・・(ジェフvs横浜FC、3-0)・・(2015年5月3日、日曜日)

結局、チーム総合力の差がフェアに反映された結果になった・・と思う。

第9節にフクアリで行われたジェフ対ジュビロ戦でも、その「コラム」に書いたとおり、内容的にはジェフの方が上回っていたっけ。

もちろん、後半6分に、横浜FCの市村篤司が退場になった影響は無視できない。でも、それがなかったとしても、総合力で、ジェフに一日の長がある・・というのが私の評価なんですよ。

だから、コラムはスキップしようかな・・なんて思っていた。でも・・

そう、監督会見でのコメントに刺激を受けたんだよ。

横浜FCを率いる、スロベニア出身で、監督キャリア十分のミロシュ・ルス。彼が、こんなニュアンスの内容をコメントしたんだ。

・・我々は、最後まで諦めずに闘った・・特に、イチムラが退場になってからは、選手一人ひとりが限界まで闘ったと思う・・だから10人でも、しっかりと攻め上がることが出来た・・サッカーでは、気持ちの部分が、とても大事なんだ・・

そう、その通り。

何せ、イレギュラーするボールを足で扱うという、次の瞬間に何が起きるかまったく分からない、不確実なファクターが満載しているのがサッカーなのだから。

だからこそ、選手一人ひとりが、しっかりと考えつづけ、勇気をもって決断し、主体的にアクションを起こしていかなければならないのだ。

それも、攻守にわたって、その目的を達成するために、常にリスクにもチャレンジしていかなきゃ、何もはじまらないし、進化など望むべくもないっちゅうわけだ。

そう、だからこそ、「気持ちの部分」が大切なんだよ。

私は、そのメカニズムを、「サッカーは意志のボールゲーム・・」なんて表現するけれど、だからこそ監督は、選手たちに「自由」を与えなきゃいけないんだよ。

もちろん、「義務」という絶対的ベースも果たすことは大前提だけれどネ。

ホンモノの自由を謳歌(おうか)するためには、常に、主体的にリスクへもチャレンジしていくことが、選手たちの「もっとも大事な義務の一つ」っちゅうわけだ。

私も、10人になってからの横浜FC選手たちのプレー姿勢に、レベルを超えた「意志のパワー」を感じていたっけ。

たしかに絶対的チャンスは作れなかったけれど、そのフッ切れたプレー姿勢には、強烈な意志が込められていた。爽やかな印象が残るのも道理でしょ。

ということで私は、ルス監督のコメントに、深く納得していた。

まあ、あれほど人数を掛けて押し上げていったら、ジェフの必殺カウンターによって沈められてしまう危険性がアップするのも道理。そして案の定・・

とはいっても、そのカウンターで追加ゴールをブチ込まれるまでの横浜FCが、同点ゴールへつながる、かなり近い領域まで到達していたのも確かな事実だったんだよ。

あっと、ジェフの関塚隆さん。

実は、美しく勝つという究極の目標イメージをスタートラインに、「自分たちのサッカー」と「戦術サッカー」の効果的なバランシングというテーマの質問をしたんだよ。

もちろん関塚隆さんは、例によって誠実にコメントしてくれた。でも、ちょっとディスカッションが錯綜してしまったように感じる。

だから、そのテーマについては、追い追い、うまくまとめられるように努力しまっせ。

それよりも・・

記者会見が終わったとき、関塚さんが、私に対して、こんなコトを言ったんだよ。曰く・・

・・やっと湯浅さんが観戦しているゲームで勝てましたよ・・

その言葉に、タガが外れた。

・・そうだよ・・そうそう・・ジェフの勝率は、素晴らしく高いのに、私が観戦したゲームでは、まったく勝てなかったんだから・・それって、まさに奇跡に近かったよね・・

・・でもこれで、やっと、関塚さんにとっての疫病神っちゅう悪いイメージから少しは解放されるかもしれない・・良かった・・

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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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