トピックス
- 2015_J2_第26節・・登り龍の勢いに乗るヴェルディ・・そのバックボーンは!?・・(ヴェルディvsサンガ、1-0)・・(2015年7月26日、日曜日)
- 「でもソレは、突き詰めたら、監督が(強制的に!?)やらせられないコトだと思うんですよ・・」
とても面白いテーマだったから、司会の方に頼み込んで、ヴェルディ富樫剛一監督に、記者意見での最後の質問をさせてもらった。
そこでのテーマだけれど、それを投げかけようと思った背景には、こんな伏線があった。
それは、私の2人前の方から投げかけられた質問。
・・この厳しい三連戦すべてを、1対0で勝ち切ったわけだが、そこでヴェルディが魅せた勝負強さの背景には何があるのだろうか?・・
それに対して富樫剛一監督は、こんなニュアンスの内容をコメントした。曰く・・
・・いま我々は、良いサッカーが出来ていると思う・・
・・その絶対的ベースが、良いディフェンスにあることい言うまでもない・・もちろん確かな連動性に支えられた組織ディフェンスのことだ・・
・・マークやチェイスなども含め、とにかく最後まで走り切る・・また、必要とあらば、身体を投げ出すなど、極限の最終勝負を、躊躇(ちゅうちょ)なく仕掛けられる・・
・・また、攻撃しているときでも、常に「次の守備」をしっかりとイメージ出来ている・・
・・ヴェルディの選手たちは、無為に休んだりせず、素早い攻守の切り替えから、誰もがファーストディフェンスに全力で取り組む覚悟ができていると思う・・
・・それがあるからこそ、味方の次のアクションと、最高のカタチで連動させられる・・
いいね、冨樫剛一。
そして私は、そんな創造性コメントに触発(しょくはつ)され、冒頭のような質問を投げたっちゅうわけだ。
・・いま冨樫さんが言われたことは、現象面としては、まさにその通りだけれど、そのハードワークをもっとも実効あるカタチでグラウンド上に体現するためには、やはり、選手一人ひとりの意識と意志が問われるんですよ・・
・・その意味で、冨樫さんは、とても良いプロコーチだと思うのですが・・(笑)・・
そんな私の、ちょっと茶化した質問に対しても(冨樫さんゴメンなさい・・ネ)、例によって富樫剛一監督は、とても真摯に、こんなニュアンスの内容をコメントしてくれたっけ。曰く・・
・・これまで私は、様々な監督の下で、いろいろな経験を積ませていただいた・・
・・そこで観察した様々なやり方から、多くを学んだと思っているんですよ・・
・・おっしゃるとおり、最高のハードワークは、監督ではなく、選手たちの意識と意志にかかっている・・それを、どのように高めていくのかが我々のテーマだということですよね・・
・・もちろん私も、トレーニングでは、様々なコトを要求しますよ・・でも結局は、選手たちが、自ら(積極的に!?)やりたいと思わなければ元も子もな
い・・要は、選手たちに、いかにして考えさせ、そして彼らの、やりたいという意志を高揚させていくのかというのがテーマですよね・・
・・私は、トレーニングにおいて、様々なテーマを持ち出し、そこで選手たちに対して突っ込んだアプローチをします・・ヴェルディの選手たちは、一人ひとりがしっかりとした考えを持っているから、とても実のあるハナシに展開するのが常なんですよ・・
・・だから、彼らの「考えるプロセス」をジャマしないように(ハナシの展開を!?)うまくマネージしながら、より深くテーマを掘り下げていくように心がけているんです・・
フムフム・・。いいね、冨樫剛一。
これからも、ヴェルディの「登り龍の勢い」は加速していくはず。楽しみだね。
この「登り龍」っちゅう表現については、7月4日にアップした「このコラム」も参照してください。
では、また〜。
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最後に「告知」です。
実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。
でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。
そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。
だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。
でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。
ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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