トピックス
- 2016_J2_第17節・・ものすごくまエキサイティングな勝負マッチだった・・そして、ラモス瑠偉との再会・・(ヴェルディvs岐阜、1-1)・・(2016年6月8日、水曜日)
- 後半は、両チームともに、とてもハイレベルな攻撃サッカーをブチかましたことで(もちろんノーガードの打ち合いなんていう低次元サッカーじゃないよ!!)、手に汗握るエキサイティングな展開へと、ゲームが「成長」していった。
ホント、心から楽しめた。
両監督も言っていたように、両チームともに決定的チャンスを作りつづけたことで、勝利の女神がどちらに微笑んでもおかしくないという勝負展開になったんだよ。
ホント、観ている誰もが、「とことん入り込んで楽しめるのも道理・・!ってなエキサイティングマッチだったわけさ。
もちろんそこでは、相手の「選手タスクの変化」に合わせたり、その時点での「強み」を抑制したり等など、効果的に自分たちのチームも「いじら」なきゃ、いけない。
そう、ゲームが進行していくなかでの、選手たちプレーイメージの微調整。
でも、そこで使われる(それぞれの監督さん独自の!?)戦術イメージ(表現)や、勝負イメージについては、外様の誰にだって、深く分かるハズがない。
そんな「チーム&ゲーム戦術の機微」を知りたいならば、監督さん独自の戦術イメージ表現も含めて、ジックリとひざ詰めでディスカッションするしかないのさ。
とはいっても、どんな戦術イメージの機微(表現)であったとしても、結局は、攻守の目的を達成するためのモノだからね。
だから、外様の私は、その目的を達成できたり失敗してしまったりしたプロセスを、独自の(戦術的な)視点で分析し、表現するわけだ。
チーム&ゲーム戦術的な意図やイメージは、もちろん大事だよ。それを、しっかりとやらせるのが監督の仕事だからね。
でも、実際にグラウンド上で起きている現象の多くは、そんな「意図やイメージ」とは関係のないバックボーンによって動いていたりするんだよ。
だから・・
あっと・・、ハナシが変な方向へブッ飛びそうになっている。
いやいや、そうではなく、ここで書きたかったコトは、サッカーが、本物の心理ゲームだっちゅう事実についてだったんだ。
それを書こうと思ったバックボーンには、ラモス瑠偉(以下カリオカ)との監督会見での会話があったんだ。
もちろん質問はしたけれど、彼は、自分の言いたいことを、ものすごくランダムに語っていたから、ここでは、私なりの表現で、カリオカの言葉のニュアンスをまとめることにしよう。
ヤツ自身は、「アンタたち・・どうせ、好き勝手なコト書くんだろ・・じゃ、会見なんていらないよな・・」なんて、席を立とうとしたんだけれど(もちろん半分冗談でね!?)、それを押しとどめて、語ってもらったっちゅうわけさ。
そんなカリオカだったけれど、彼の言葉には、脳裏に蓄積された「真実」に基づいた、とても重要なコノテーション(言外に含蓄される意味)が散りばめられていた。
曰く・・
・・チームは3連敗している・・だから選手たちは、少し怖がっていた・・そう、消極的なプレーが目立っていたんだ・・
・・だからハーフタイムで檄を飛ばした・・「このまま負けてもいいのか!?」ってね・・
・・要は、もっと積極的に、攻撃的にプレーしろということなんだよ・・
・・それがなければ、まさに負け犬ってコトになっちゃう・・オレは、その現実を、選手に強烈に意識させたんだ・・
・・「そこでオレが、どんな刺激の方法を使ったかって?」・・そんなコトは、外には出さないよ・・
・・とにかくハーフタイムで、チームは生まれ変わったと思う・・
・・何といっても彼らは、まず必死にボールを奪いにいったでしょ・・
・・あのような良いカタチでボールを奪えれば、次に、どのように攻め上がっていくのかという明確なイメージは共有しているから、とても良い攻撃をブチかませたよね・・
・・そして何度もチャンスを作り出した・・誰が観ても、「どうしてゴールにならないの?」ってな絶対的チャンスを、何度も・・ネ・・
・・そう、プレス(球際の闘い)がうまくいき、良いカタチでボールを奪えれば、自信を取り戻せるということなんだよ(実際、選手たちの自信レベルは見るからに増幅していった!)・・
・・そして、そんな積極的なプレスが機能したからこそ、選手たちも、自分たちの仕掛けイメージを、自信をもって表現できたということなんだよ・・
・・大事なコトは、良いカタチでボールを奪い返せれば、自分たちが自信をもっているカタチの攻撃「も」、効果的にブチかましていける・・
・・それが自信になって、サッカーのリズムが、もっと良くなる・・
・・そして結局は、オレ達がイメージしている理想的なサッカーに近づいて行けたということさ・・
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カリオカは、そんな、とても素敵な言葉を、迫力ある話し方でブチかましつづけた。
良いね・・
そういえば、選手時代のヤツは、希代のモティベーターだったっけ。その刺激パーソナリティーが、監督になっても存分に発揮できている・・ということか。
そんなカリオカの、「レベルを超えたスーパーモティベーター」ぶりについては、新連載「The Core Column」において、「こんなコラム」を発表したから、そちらもご参照アレ。
そのコラムには、以前に彼の自宅でおこなった「対談記事」へのリンクボタンも付けました。
とにかく、久しぶりに会ったカリオカの立派な監督ぶりに、とてもハッピーになった筆者だったのですよ。
あっと・・、もちろん試合も、とても面白かったしね。
そして・・
・・イレギュラーするボールを足で扱うことで、不確実な要素が満載のサッカーは、究極の心理ゲームでもある・・だからこそ、リスクを冒す勇気が、もっとも大事な、成功へのカギ・・
・・という、普遍的なコンセプトに思いを馳せていた筆者なのであ〜る。
ということで、(ワケが分からないけれど・・)頑張れカリオカ〜っ!!
へへっ・・
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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