トピックス
- 2016_ルヴァンカップ(決勝)・・互いに仕掛け合うファイナル・・こんなエキサイティングな決勝は久しぶり・・両チームに感謝したい・・(レッズvsガンバ、1-1, PK戦5-4)・・(2016年10月16日、土曜日)
- 何か・・いまのレッズに関する確信コノテーション(言外に含蓄される意味)の核心が見えてきたような。
勝者メンタリティー・・!?
まあ・・そういうことなんだろうけれど・・
私は、ガンバに攻め込まれた何度かの大ピンチシーンでブチかました、まさに強烈な闘う意志が「炸裂」したスライディングに、「そのメンタリティーの本質」を見ていたんだ。
その最終勝負アクションだけれど、その動力源は、もちろん「個の意志」。だからこそ、そのアクション(意志)が重なり合ったりしちゃう。
要は、「オレがいく〜っ!!」、「オレがいく〜っ!!」ってな闘う意志(最高集中力をベースにした極限の勝負アクション!!)が、幾重にもオーバーラップしちゃうっていうことさ。
だから、大ピンチも、ギリギリのところで防ぎ切っちゃう。いや、ホント、素晴らしい。
そして、そんな究極の勝負マインドによる最高のディフェンスアクションが回りつづけるからこそ、次の攻撃にも、素晴らしい「勢い=意志」が乗っていく。
たしかに前半は、ガンバにイニシアチブを握られた時間帯があった。それだけじゃなく、アデミウソンに、まさに「これが世界だ〜っ!!」っちゅう、カウンター・ドリブルシュートを決められもした。
また、一点を追いかける後半も、ガンバがブチかましつづける、最高意志の「ダイナミック連動ディフェンス」に抑えられ気味で、うまく「チャンスの流れ」を演出できずにいた。
たしかにチャンスゾーンまでは入り込めるけれど、そこからの最終勝負で、決定的スペースを突いていけないんだ。
ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションでも、ドリブル勝負でも。
そんな抜群の存在感を魅せるガンバ守備ブロックだけれど、そこでは、やはり、今野泰幸と井手口陽介で組むダブルボランチの機能性が最高だった。
もちろん倉田秋と大森晃太郎のサイドハーフコンビも、攻守にわたって、ものすごく効果的なハードワークをブチかましつづけるよ。
そんなガンバの「意志のサッカー」を見ながら、「・・やっぱりヤツらにとっては、二週間前のリーグ戦で、四点ブチ込まれて完敗したことが、最高のモティベーションになっているんだろうな〜・・」なんて思っていた。
そのことについては、長谷川健太監督も、清々しい表情と声音で、明るく語っていたっけね。
「いまは清々しい気持ちで一杯ですよ・・でも、新幹線に乗って、大阪の手前までいったら、タラレバの悔しさにおそわれちゃうんだろうけれど・・(大笑)」
「とにかく選手たちの気持ちは、極限まで高まっていたと思う・・リーグ戦の大敗が、とてもショックだったわけですよ・・だから彼らは、自分たちの意志で、積極的に闘った・・それも、極限までね・・」
「サイドバックの米倉や藤春にしても・・いまは、オーバーラップしなくてもいいから・・なんてバランスを取るように指示しても・・分かりました〜・・なんて言いながら飛び出していっちゃったりするんですよ・・」
「何人もの選手たちが、足をつらせながら・・ね」
「私は、そんな選手たちを、ホントに誇りに思っていました・・こんな素晴らしい闘う意志さえあれば、今シーズン残りのリーグ戦だって天皇杯だって・・」
いいね〜・・長谷川健太。
彼もまた、日本を代表する「ストロングハンド」なんだよ。
でも・・
そう、後半31分に、レッズの李忠成が同点ヘディングシュートをブチ込んでからは、完全にレッズが試合を牛耳りはじめるんだ。
何度、「あっ・・決勝ゴールだっ!」って身体を硬くするようなチャンスの流れがあっただろうか。
でも決まらない、決められない。
ここでは、ゲーム戦術的な「細かな分析」や「5秒間のドラマ」などには入り込まず、あくまでも、サッカーの本質である「究極の心理ゲーム」的な視点で書きますよ。
それほど、このゲームは、両チームともに持ち味を出し切る、スーパーにエキサイティングな内容だったんだ。
それには、もちろん、悔しさ一杯のガンバ大阪が、ゲームの立ち上がりから、ガンガン仕掛けていっただけじゃなく、レッズにイニシアチブを握られる時間帯でも、アデミウソンを中心に、超危険なカウンターをブチかましていったこともあった。
「最初から積極的に仕掛けていった!?・・そりゃ、そうですよ・・いまのレッズは、守ろうとしても、守り切れるような相手じゃないですからね・・それだったら、とにかく、攻守にわたって、積極的に仕掛けていこう・・ということで、チームが一丸になったっちゅうわけです。
そう、長谷川健太監督。いいね〜・・
それにしてもレッズ。
同点ゴールをブチ込んでからのゲームの流れからすれば、もしかしたら、PK戦より前に、もっと言えば、90分のレギュラータイム内でも、勝負を決められたかもしれない。
もちろん、タラレバ。でもそこには、それくらいの勢いと、高質なサッカー内容は、あったんだ。
ということで、ミハイロ・ペトロヴィッチにとっては、まさに最初の「タイトル」ということになった。
これまで彼が、サンフレッチェやレッズで成し遂げてきた「素晴らしいサッカー内容という成果」からすれば、まさに「You deserve it !!」ってなことになる。
ミハイロ・ペトロヴィッチもまた、優れたプロサッカーコーチなんだよ。
そのテーマについては、(しつこいけれど・・)新連載「The Core Column」で発表した、「こんなコラム」や「あんなコラム」を参照してください。
その、ミハイロ・ペトロヴィッチ。
彼は、とても良い仕事をしているし、イビツァ・オシム同様に、「日本サッカーへの貢献・・」という視点でも、高く評価されるべき存在だと思う。
だから私は、そんな彼が、やっと「最初のタイトル」を手にしたことを、心から喜んでいるのサ。
聞くところによると、試合後、長谷川健太さんから、「最初のタイトルを取ったら、すぐに次が来ますよ・・」などと(ご自身の経験を基に!?)声を掛けられたそうな。
うん、確かに、それは、ある。
でも、まあ、それよりも・・
チームには、ここから、実質的な結果をともなう「強いレッズ伝説」を作り上げていくという気概をもって、個人事業主として活動して欲しい。
まあ、そんなことは、オレに言われるまでもないか・・。
とにかく今のレッズには、そのベースが深化しつづけていると思うわけさ。
さて次は、ものすごく厳しい、アウェーでのアルビレックス戦だ。
お互い、とことんサッカーを愉しみましょう。
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- あっと・・
- 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
- ちょっと、プロモートさせてくださいね。
- この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
- とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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