トピックス
- 2016_WM最終予選・・やっぱり主張しておこう・・本田圭佑のワントップという発想・・(2016年10月8日、土曜日)
- ちょっと迷ったけれど、このような「危機的状況」だからこそ、やっぱり主張しておこうと思った。
テーマは、「勝負」を前面に押し出す(ゲームの流れを変えられる!?)サッカーのやり方(≒ゲーム戦術イメージ)。
そう、攻撃のやり方。
わたしは、いまの日本代表では、基本的に「ゼロトップ」がいいと思っている。
激しいポジションチェンジも含めた、人とボールの連動した「動き」が創りだす優れた「リズム」。
それこそが、日本サッカーの強みの核心だと思っているわけだ。
もちろん「それ」は、日本には、まだ本物のドリブラーがいないという現実を踏まえた考え方。
そう、スピードとパワーにあふれる屈強な世界のデイフェンダーを、「静対」した状態から抜き去り、そこから決定的な「仕事」ができるような本物のドリブラー。
いまの日本には、そんな「本物ドリブラー」がいない。
だからこそ、日本代表は、ダイレクトパスを織り交ぜる、コレクティブな組織コンビネーションサッカーに徹するべきだと主張しているんだよ。
そんな組織サッカーが機能すれば、動きのなかから「良いカタチ」で流れるようにパスを受け、そのままのスピードで仕掛けていけるような、とても実効レベルの高い勝負(突破)ドリブルだってブチかましていける。
でも相手が、日本の「人とボールの動きのリズム」を抑える(足を止める!)という具体的なゲーム戦術イメージで臨んできたら、イラク戦のように、かなり苦労させられてしまう。
だから私は、そのような「動きを加速させられない寸詰まりのサッカー」に陥ったときには、やり方をガラリと変えるべきだと思うんだよ。
そう、本田圭佑のワントップ。
このテーマについては、新連載「The Core Column」で発表した「このコラム」を参照していただきたい。
要は、いまの日本代表では、ターゲットマンとして、また(ヘディングも含めた!)フィニッシャーとして、最高のチカラを内包しているのは、本田圭佑しかいない・・ということだ。
そして、その本田圭佑を「仕掛けの軸」とし、その周りを、「動き」を加速させられる衛星プレイヤーたちで埋める。
例えば、香川真司、浅野拓磨、原口元気、清武弘嗣、はたまた小林悠・・
本田圭佑は、ターゲットマンとしてのキープ力、そして決定的なパスを供給できる「眼」をもっている。
また彼は、イラク戦でも証明したように、素晴らしいヘディング力もふくめ、いまの日本代表では最高の「決定力」を備えている。
でも彼が、サイドゾーンに「押し込め」られたら(自分からソコに留まっちゃったら!?)、攻守ハードワークの内実も含めて、内包するチカラを存分に発揮させられない。
それに対して、本田圭佑を「軸≒ポスト」として活用すれば、必ずや、人とボールの「動きのリズム」が加速すると思うのだ。
そう、その「軸」の周りで、衛星プレイヤーたちが、クルクルとポジションチェンジを繰り返すことで相手ディフェンスの「ボール奪取イメージング」を翻弄するんだよ。
そして、本田圭佑を「軸」にした、ダイレクトパスを織り交ぜる組織コンビネーションで、決定的スペースを突いていく。
また、前戦に「動き」が出てくれば、柏木陽介と長谷部誠で組むダブルボランチによるゲームメイクの流れも、大きく好転するはずだ(ボールがタテ方向に活発に動きはじめる!?)。
それだけじゃなく、前戦の「動き」が活性化すれば、もちろん、両サイドバックのオーバーラップだって風雲急を告げはじめるだろう。
たしかに次の相手は、チーム戦術的に(基本的な発想として!?)似通っているオーストラリアだから、本田圭佑のワントップというやり方が「はまる」かどうかは、フタを開けてみなければ分からないけれど・・
とにかく、前述の「Coreコラム」でも書いたように、少なくとも、ゲームが進んでいくなかで、そのような「大胆なゲーム戦術チェンジ」が、相手に与えるダメージは小さくないはずだと確信する筆者なのだ。
何といっても、様々なコノテーション(言外に含蓄される意味)を内包する、「ゲームを決められるチカラ」という視点で、本田圭佑がアタマ一つ抜け出しているのは確かな事実だろうから・・。
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- あっと・・
- 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
- ちょっと、プロモートさせてくださいね。
- この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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