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2017_ACL(準決勝の1)・・レッズの素晴らしい闘う意志を体感し、ホッと胸をなで下ろしている筆者なのだ・・(上海vsレッズ、1-1)・・(2017年9月27日、水曜日)

・・スゴかったね〜・・素直に感動した・・

それは、まさに「魂の闘い」だったんだ。

まあ、私なりの表現をすれば、こうなるかな・・

・・一人の例外もなく全員が、ギリギリまで仕事を(ハードワークを)探しつづけ、そして局面デュエルでも、決して相手に引けを取らない強烈な闘う意志をブチかました・・

・・また攻撃でも、人とボールを、しっかりと動かしながら、ダイレクトパスを織りまぜた組織コンビネーションをベースに、とてもスマートに決定的スペースを突いていった・・

・・とにかく、互いの攻撃が、これほど「個」と「組織」という構図で対峙したゲームも珍しい・・

今日のレッズとゲームを表現したら、そんな感じになるでしょ。

そして私は、試合を観ながら、このレッズイレブンを、心の底から誇りに感じていたのさ。

さて、上海上港。

彼らは、アジア最優秀MFの一人、ウズベキスタン代表オディール・アフメドフ、ブラジル代表のフッキにオスカル、そしてブラジル代表に招集されたこともあるエウケソンという、実力派のスーパースター連中を擁している。

そして、そんな強者どもが、基本的には足許パスばかりの仕掛けの流れに乗りながら、「個の勝負」で強引にシュートチャンスを創りだそうとするするわけだ。

そう、フッキの爆発的なミドルシュート(先制ゴール!!)のようにね。

でもレッズ守備は、そんな、「世界」のパワーとテクニックに対峙しても、一歩も引くことなく、粘り強いディフェンスを魅せつづけたんだ。

もちろん、何度かは、強引な「力業」でピンチに落とし込められはしたけれど・・ネ。

でも彼らは、決して怯(ひる)むことなく、逆に、より積極的に仕事を探し、局面デュエルのパワーをアップさせていったんだよ。

だからこそ私は、この試合を、素晴らしい「魂の闘い」を披露したと表現することに躊躇(ちゅうちょ)しないのだ。

局面勝負シーンでは、決して、一発で「飛び込む」ようなアリバイ守備に逃げるのではなく、あくまでも、最高テンションの「ウェイティング」で、相手の意気込みを去勢しちゃう。

もちろん、それでも何度かは、振り回されて「置き去り」にされ、背後の決定的スペースへ入り込まれてしまうシーンはあった。

でも、その多くで、しっかりとしたカバーリングが機能していたし、次のラストパスや決定的シュートに対しても、全員が「我先に!!」と、身体を張って「飛び込んで」いったんだ。

この、「我先に!」という積極的なリスクチャレンジ姿勢こそが、イレギュラーするボールを足で扱うという不確実なボールゲームであるサッカーにおいて、決定的なコノテーション(言外に含蓄される意味)を内包しているのさ。

だからこそ、魂の闘い・・

実は・・

このところ、ちょっと、レッズのプレー姿勢から、「意志のレベル」が減退している・・と感じていた筆者だったんだよ。だから、その「魂の闘い」が、感動的でさえあったというわけさ。

その、魂の「表現者」たち。

最終ラインやツートップも含めて、ホントに全員が素晴らしかったけれど、特に、中盤プレイヤーたちにはアタマが下がった。

青木拓矢しかり、柏木陽介しかり、武藤雄樹しかり。

そして、もちろん、長澤和輝しかり。

長澤和輝については、観てりゃ分かるだろうから多くは語らないけれど、とにかく、その、攻守にわたって「リスクチャレンジを逃げないプレー姿勢」は、心地よい限りだった。

これは、とても微妙なディスカッションなんだれど・・

サッカー・・って、「行かなければ」決してミスをしないボールゲームなんだよ。

そして、観ている周りのほとんどの人に、「勝負に行かない(消極的で逃げの!)プレー姿勢」を知られることがないんだ。

そう、(危険な局面デュエルへ!)入っていかなければ、決してミスをしないのもサッカーの本質というわけさ。

だからこそサッカーは、究極の「心理ゲーム」でもあるっちゅうわけだ。

でも、そんな消極的な「逃げ」のプレー姿勢をしているようでは、何かを成し遂げられるはずもないコトは言うまでもないからね。

それだけじゃなく、そんな、「ミスをしたくない・・ミスが怖い」心理症候群は、徐々にチーム全体のマインドをも蝕んでいくんだよ。

そして誰もが、攻守にわたって足が(極限の攻守ハードワークと局面デュエルが!!)止まり気味になってしまうことでチームが崩壊していく。

実はわたし、このところ、レッズの全体的な雰囲気に、そんな「危険な兆候」を、微妙に感じ取りはじめていたんだよ。

とても、とても心配だった。

でも・・

そう、この試合では、そんな危険な(心理)兆候が、大いに払拭されたっちゅうわけさ。

そして、「あの」高木俊幸も、必死に、そうフルスプリントで、相手ボールホルダー(パスレシーバー)を追いかけ、そしてリスキーな競り合いを経てボールを奪い返しもした。

まあ、その後の「逃げのパス」を相手にかっさらわれて絶対的ピンチを招いちゃったけれど、それでも「そこまでのプレー(闘う)姿勢」は、彼のなかの「何か」を覚醒させたかもしれないよね。

とにかく、この日レッズが魅せた「闘う意志」は、たぶん「次」へと、ポジティブに伝播していくはずだよね。

次のゲームだけじゃなく、将来的なサッカーの進化&深化という意味合いも含めてネ。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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